浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0304A01: | 足のうら也。和名鈔ニ云ク。◎。和名。阿奈宇良。說文ニ云ク。 |
Z08_0304A02: | 足下也。是は要集にて書たまへり。聖衆來迎樂ノ文ニ |
Z08_0304A03: | 云ク。草菴ニ瞑クレ目ヲ之間ハ。便是レ蓮臺ニ結レ踟ヲ之程。此 |
Z08_0304A04: | 文の心を。玉葉集藤原基隆草の庵の露きらぬとや人はみ |
Z08_0304A05: | る。はちすの花にやどりぬる身を。●(一二九)觀經ニ云ク。 |
Z08_0304A06: | 行者見已テ。心大ニ歡喜ス。靈芝云ク。所レ感聖境ナリ。故ニ必ス |
Z08_0304A07: | 歡喜ス。要集ニ云ク。爾時歡喜ノ心。不レ可二以レ言ヲ宣フ一。● |
Z08_0304A08: | (一三〇)經ニ云ク。自見レハ二己身ヲ一坐セリ二蓮花臺ニ一。長跪合 |
Z08_0304A09: | 掌M(シテ)。爲ニレ佛ノ作スレ體ヲ。○前に有し千遍影向の時。父は子 |
Z08_0304A10: | をみ給へ共。子はいまだ父を見たてまつらず。此禮拜 |
Z08_0304A11: | の時が。はじめて父子相迎なり。●(一三一)經ニ云ク。 |
Z08_0304A12: | 未ルレ擧レ頭ヲ頃ニ。卽得二往生一。般舟讃ニ云ク。低テレ頭ヲ禮スルハレ |
Z08_0304A13: | 佛ヲ在リ二此國ニ一。擧レハレ頭ヲ已ニ入レリ二彌陀界ニ一。○靈芝ノ云ク。 |
Z08_0304A14: | 十萬億刹ハ。凡情疑レ遠〓ト。然ニ彈指屈臂。刹那ニ可レ到ル。 |
Z08_0304A15: | 一ニハ以二十方ノ淨穢同一心ナルヲ一故ニ。二ニハ以二念迅速不 |
Z08_0304A16: | 思議ナルヲ一故。○又云ク。形ハ留リ神ハ往テ。有レ如二蟬蛻一。十 |
Z08_0304A17: | 萬億土。刹那ニ卽至ル。彼ノ佛ノ威神ト。衆生ノ業力ト。易レ軀ヲ |
Z08_0304A18: | 換ルニレ報ヲ。如シレ反スカレ掌ヲ耳。已上○後成恩寺殿の勤修念佛 |
Z08_0304A19: | 記に。十疑論を引れて。たとへば人の夢に。身は床にあ |
Z08_0304A20: | りながら。他方の一切世界にいたるがごとし。古今。も |
Z08_0304B01: | ろこしの夢にみしかはちか〻りき。おもはぬ中ぞは |
Z08_0304B02: | るけかりける。此歌の心也とあそばしたり●(一三二) |
Z08_0304B03: | 三界なり。●(一三三)極樂なり。●(一三四)觀經ニ云ク。 |
Z08_0304B04: | 如ナルニ二一念ノ頃一。卽生ス二彼國ニ一云云。一念も刹那も。往 |
Z08_0304B05: | 生の時のすみやかなる事をいふ。念はすなはち心念 |
Z08_0304B06: | なり。心論ニ云ク。心念疾シ二於風ヨリモ一。○是は淨穢の處に |
Z08_0304B07: | 約し。下は行者の身に約す。●(一三五)死苦をまぬか |
Z08_0304B08: | る〻なり。●(一三六)淨土の樂を得なり。●(一三七)こ |
Z08_0304B09: | れはいと▲はやき義なり。前の一念の間を。又九十に |
Z08_0304B10: | わけて。その一分を刹那といふ。大かた。つまはじ |
Z08_0304B11: | きするあいだに。六十四の刹那ありといへり。刹那 |
Z08_0304B12: | は梵語なり。翻じて一念といふ。念に大小あり。念 |
Z08_0304B13: | は大念なり。一刹那は小念なり。仁王經ニ云ク。九十刹 |
Z08_0304B14: | 那ヲ爲二一念ト一。婆沙論ニ云ク。時之極少ヲ謂二一刹那ト一。○是 |
Z08_0304B15: | は大智律師の詞なり。阿彌陀經義疏ニ云ク。淨業內ニ薰シ。 |
Z08_0304B16: | 慈光外ニ攝シ。脫シレ苦ヲ得ヿレ樂ヲ。一刹那ノ間ナリ。○是より |
Z08_0304B17: | 下は。極樂のありさまなり。經釋の心をとりて。次第よ |
Z08_0304B18: | く書たまへり。要集の十樂も此中に有。つら〱此段 |
Z08_0304B19: | をよめば。曼陀羅にむかふがごとし。古人のいはゆる |
Z08_0304B20: | 無形の繪なり。諺註のしげきをいふことなかれ。すな |