浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0302A01: | は法事讚にあり。臨終の時。佛をおがみ。香をたきてす |
Z08_0302A02: | すむる也。●(一〇九)佛に手向たりし香の。かほりか |
Z08_0302A03: | とおもへば。はや異香の薰じきたるなり。●(一一〇) |
Z08_0302A04: | 燒香のけふり。直に來迎の佛にか〻るなり。●(一一一) |
Z08_0302A05: | 今までは香のけぶりかと見しに。いつしかむらさき |
Z08_0302A06: | の雲にてありける。異香も。紫雲も往生の瑞相にて。和 |
Z08_0302A07: | 漢の諸傳におほくしるせり。夫木抄に。夜もすがら星合の空にたてまつる。香のけふりや雲 |
Z08_0302A08: | となるらん。●(一一二)坊の上にくだりたる〻也。●(一一三) |
Z08_0302A09: | 毫光とは。求迎の佛の白毫のひかり也。うつろふは。映 |
Z08_0302A10: | の字なり。紅艶とは。くれなゐにみやびやかなりと訓 |
Z08_0302A11: | ず。紫雲の色の事也。紫は。赤と黑とまじはりてなる色 |
Z08_0302A12: | なり。それに金色のひかりさす時。くれないのつやを |
Z08_0302A13: | そふる也。紅は。間色にて。あかくしろき色也。艶は光 |
Z08_0302A14: | 彩也。紅艶紫艶の字。詩文におほし。●(一一四)管絃の |
Z08_0302A15: | をと。ちかく軒端にきこゆるなり。是また來迎のしる |
Z08_0302A16: | し。諸天聖衆の奏し給ふ也。又雲棲ノ云ク。今人念佛スレハ。 |
Z08_0302A17: | 臨終之日。天樂迎レ空ニ。正唯淨土常ニ作カ二天樂ヲ一故ナリ。來 |
Z08_0302A18: | 迎讚ニ云ク。見ればみどりの山の端に。光雲はるかにか |
Z08_0302A19: | がやけり。きけば西方界のそら。妓樂歌詠ほのかな |
Z08_0302A20: | り。○爾雅註䟽ニ云ク。凡ソ八音備ニ作ヲ曰レ樂ト。一音獨作 |
Z08_0302B01: | 不レ得二樂ノ名ヲ一。●(一一五)軒端を吹嵐の音。聖衆の音樂に |
Z08_0302B02: | ともなひて。いと▲ひ▲きのおもしろきなり。新古今。 |
Z08_0302B03: | 寂蓮。むらさきの雲路にさそう琴のねに。うき世をは |
Z08_0302B04: | らふ嶺の松風。○旋〓とは。た▲吹めぐる微風なり。旋 |
Z08_0302B05: | 嵐猛風の旋嵐にあらず。廻轉の旋風にもあらず。○五 |
Z08_0302B06: | 音まじはるを音といひ。單にいづるを聲といふ。聲音 |
Z08_0302B07: | の和諧するを韵といふ也。●(一一六)此正しく三尊來 |
Z08_0302B08: | 迎の時也。○照臨とは。光明。室を照して降臨し給ふ也。 |
Z08_0302B09: | 字書ニ云ク。以テレ尊ヲ適ヲレ卑ニ曰レ臨ト。觀經ニ云ク。阿彌陀佛 |
Z08_0302B10: | 放テ二大光明ヲ一照二行者ノ身ヲ一●(一一七)觀經ニ云ク。化佛光 |
Z08_0302B11: | 明。遍二-滿其ノ室ニ一。往生講式。云ク。彌陀如來。紫磨黃金之 |
Z08_0302B12: | 粧〓嚴。與二聖衆ト一俱ニ來リ玉フ。黃金ノ色。映徹M(シテ)蒼天皆黃ナリ。 |
Z08_0302B13: | 白毫ノ光。赫奕國土普ク明シ。始テ見ル二此事ヲ一時。歡喜ノ涙 |
Z08_0302B14: | 幾ソヤ。●(一一八)聖衆は化佛菩薩聲聞諸天等なり。羅列 |
Z08_0302B15: | を日本記につらなり。かさなりと訓ず。○烈ハ字書ニ云。 |
Z08_0302B16: | 光明ノ盛也已上○いはゆる觀音勢至。諸の菩薩。無數の化 |
Z08_0302B17: | 佛。百千の比丘。聲聞。無量の諸天。前にあつまり。後に |
Z08_0302B18: | むらがり。左にそばだち。右にふさがり。重疊して𨻶な |
Z08_0302B19: | きこと竹葦のごとし。●(一一九)聖衆のかげ。星の如 |
Z08_0302B20: | くにつらなり。碁のごとくに布て。處せきまで庭にみ |