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Z0390 父子相迎諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0301A01: からとは。大悲のこ〻ろざし也。字書。心之所之。
Z08_0301A02: 。又云。凡精神所及處皆力ナリ。心力。耳力。
Z08_0301A03: 目力是也。●(九八)いまだ佛の御身は。來迎し給は
Z08_0301A04: ざるに。まづ御心ざしが。こなたへと▲くなり。●
Z08_0301A05: (九九)稱讚經。慈悲ヲ以。令ヲM(シテ)一レ
Z08_0301A06: 說文助也。廣韻。神助也。●(一〇〇)これ稱
Z08_0301A07: 讚經の文の中の。大悲をもてたすけ給ふなり。次の三
Z08_0301A08: 句は。大慈をもてくはへ給ふ也。○按ずるに此句は。大
Z08_0301A09: 師發願文の。無諸苦痛にあたる。●(一〇一)その念
Z08_0301A10: をれずして。境をしる義也。心不失念にあたる。●
Z08_0301A11: (一〇二)倒は上卷に有し四顛倒の事也。○心不顛倒
Z08_0301A12: にあたる。●(一〇三)しろきものをくろしと見。妻子
Z08_0301A13: を他人とおもふやうなるを。錯亂といふ。そのみだ
Z08_0301A14: れなき事也。○心不錯亂にあたる。●(一〇四)枕がみ
Z08_0301A15: にて。かねをならすことなり。是を無情の磬といふ。
Z08_0301A16: 病人ほれ〲として。引入やうならん時。かねのこゑ
Z08_0301A17: 耳にきこゆれば。正念あきらかになるものなり。經
Z08_0301A18: 。人欲スルント時。聞鐘磬。增正念竹窻隨筆
Z08_0301A19: 之。天台之吿命。蓋依佛說乎。決定往生集。此世順善
Z08_0301A20: 臨終來至M(シテ)勸喩。打信鼓於頭邊。聞ンヿヲ
Z08_0301B01: 佛號於耳底。信鼓者啓名也。亦無常
Z08_0301B02: 也。一期大要祕密集。一人知識者。病者
Z08_0301B03: ニM(シテ)云云。○鳧磬はた▲磬の事也。𠒎は鐘
Z08_0301B04: をいる匠の名なり。周禮考工記。𠒎氏爲。され
Z08_0301B05: ば𠒎鐘ともいふ。義楚六帖。玉磬者卽石磬也。金
Z08_0301B06: 卽金銅也。しかれば金磬といはんために。𠒎の字を
Z08_0301B07: 用給ふなるべし。○かつ〱は。そろ〱すこしづ〻
Z08_0301B08: なり。且の字なり。源氏にをほき詞なり。處によりて心
Z08_0301B09: かはる也。○うちおどろかすとは。正念をます心也。●
Z08_0301B10: (一〇五)やう〱念佛をす〻めはじむる也。地藏本願
Z08_0301B11: 。若有ンハ臨命終。家中眷屬乃至一人。爲メニ
Z08_0301B12: 病人。高聲一佛。是命終人。除五無
Z08_0301B13: 間罪。餘業等悉得消滅云云。觀經。但聞佛名
Z08_0301B14: 二菩薩。除無量劫生死之罪。大要鈔。病者
Z08_0301B15: 知識。出-入M(シテ)於同時。必每。唱-合
Z08_0301B16: 。病者音乙ナラハ。知識甲ナルヘシ矣。微音高聲。隨
Z08_0301B17: 。●(一〇六)十因。云M(シテ)聲稱念スト。●(一〇七)
Z08_0301B18: 迦才師。報盡之時。十念極成就。若成就スル
Z08_0301B19: 。定-生スルヿヲ淨土。ほどは時也。○是まで臨
Z08_0301B20: 終の樣。以下は來迎の體。●(一〇八)此句と。次の句と

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