ウィンドウを閉じる

Z0390 父子相迎諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0289A01: へどもた▲これにむきては。いかほども。ようい
Z08_0289A02: (用意)ふか〻らんにしかじ。(七一)ことに(七二)臨
Z08_0289A03: 終もちかくなりぬれば。(七三)八苦あひやく(相燒)と
Z08_0289A04: ころなれども。(七四)なにとなう。(七五)世もなごり
Z08_0289A05: おしく。(七六)六賊いつはりしたしむ友なれども。
Z08_0289A06: (七七)す▲ろに(七八)人もなつかしくて。(七九)よ
Z08_0289A07: ろづ(八〇)とりそへたる(八一)心ぼそきに。(八二)
Z08_0289A08: のがれぬみちも(八三)すまは(辭)しければ。(八四)
Z08_0289A09: (ゴツ)()は(八五)いと▲ちからをえてひ(牽)く。(八六)
Z08_0289A10: (クワ)(ケウ)はすでにあしのしたにのぞみにたり。(牽)引
Z08_0289A11: 接すこしものびば。(八八)た▲ちに(八九)泥梨にい
Z08_0289A12: りなんとす。(九〇)あやうしなどはいふにもすぎた
Z08_0289A13: り。(九一)こはいか▲せんとかなしきに。(九二)彌陀
Z08_0289A14: 慈父の大悲。かぎりなく。おどろきさはぎたまひて。
Z08_0289A15: (九三)菩薩聖衆もしづ心なく。(九四)來迎の儀。(九五)
Z08_0289A16: ときをいそがしませば。(九六)まづそのせち(切)な
Z08_0289A17: る。御心ざしのちから(九七)さきだちて。(九八)行
Z08_0289A18: 者の身をたす(祐)くるゆへに。(九九)病苦うすら
Z08_0289A19: ぎ。(一〇〇)正念あきらかになりて。(一〇一)(トウ)。わす
Z08_0289A20: れ。(一〇二)心みだる〻事なければ。(一〇三){()(ケイ)}{ウチナラシ}かつ
Z08_0289B01: がづ(且)うちおどろかして。(一〇四)口稱や〻をとづ
Z08_0289B02: れたちぬ。(一〇五)稱名こゑすみて。(一〇六)しづかに
Z08_0289B03: 十念をとなふるほど。(一〇七)終時合掌奉香煙。(一〇八)
Z08_0289B04: にほひは()(キヤウ)にまが(紛)ひつ〻。(一〇九)香煙直注彌
Z08_0289B05: 陀佛。(一一〇)けぶりや紫雲となりぬらん。(一一一)紫
Z08_0289B06: 雲まどにか〻る。(一一二)毫光うつろ(映)ひて紅艶クレナイノツヤ
Z08_0289B07: そへ。(一二三)音樂のきをめぐ(旋)る。(一一四)旋嵐と
Z08_0289B08: もなひて音韻ヒビキをます。(一一五)彌陀照臨して(一一六)
Z08_0289B09: ひかり室にみち。(一一七)聖衆羅列一本作烈亦通して(一一八)
Z08_0289B10: かげにはにしく。(一一九)觀音うてなをよせ。(一二〇)
Z08_0289B11: 勢至かうべをなでたまふ。(一二一)よそをひ(威儀)も
Z08_0289B12: めづらしく。(一二二)にほひもなつか(愛)しければ。
Z08_0289B13: (一二三)靈儀にめうつりして。(一二四)穢土のなごり
Z08_0289B14: もおぼえず。(一二五)花臺に心す〻みて。(一二六)往生
Z08_0289B15: のほか(餘)はよろづをわすれたり。(一二七)すでに草
Z08_0289B16: 菴にいきと▲まりぬ(畢)とみれば。すなはち蓮臺に
Z08_0289B17: あなうら足のうらをむすびぬ。(一二八)歡喜いはんかたな
Z08_0289B18: し。(一二九)不覺にして佛を禮す。(一三〇)そ〓かうべ
Z08_0289B19: をかたぶくるほどは。なをこの界にあり。め〓あげて
Z08_0289B20: みれば。はやかのくに〻いれり。(一三一)他鄕と(一三二)

ウィンドウを閉じる