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Z0390 父子相迎諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0288A01: (八)このかた。(九)四十八願。ねんごろ(慇懃)に。(一〇)
Z08_0288A02: わが(一一)まよひ子やあると。(一二)よば(喚)ひ給
Z08_0288A03: へども。(一三)二十五有のうち。(一四)いづくにこ
Z08_0288A04: そ。こ〻にありとこたふ(答)るをと(音)もなかりつ
Z08_0288A05: るほど。(一五)こひかなしみたまふ(オン)(コヽロ)。(一六)さ
Z08_0288A06: ぞ。(一七)やるかたもなくおぼしけむ。(一八)しかる
Z08_0288A07: に。(一九)われらいま。(二〇)(ホン)()を(二一)思ひい
Z08_0288A08: で〻。(二二)はじめて(二三)父の名をよばひたちぬ。
Z08_0288A09: (二四)この南無阿彌陀佛のこゑをきこしめしつけぬ
Z08_0288A10: るよろこび。又をき所なくおぼしめすべし。(二五)さ
Z08_0288A11: ればぞ。(二六)十萬億土のみちをなかにして。(二七)
Z08_0288A12: 每日に千返まで。(二八)行者のところにはきたり給
Z08_0288A13: らん。(二九)しやう(樣)こそかはれ。(三〇)かしこ(畏)
Z08_0288A14: きさとりある心までも。(三一)なを子をおもふみち
Z08_0288A15: にはまよふなりけり。(三二)この御慈悲の(三三)あ
Z08_0288A16: はれに。(三四)かたじけなきを(三五)思ひしらんに
Z08_0288A17: は。(三六)いかほどか。ほとけもなつかしう。(三七)
Z08_0288A18: 往生も心もとなかるべきに。(三八)つきし(著染)み
Z08_0288A19: ぬる心のくせ(癖)は。(三九)まよひなをはるけ(霽氣)
Z08_0288A20: がたくて。(四〇)たま〱思つくるおり。(四一)うち
Z08_0288B01: おどろかる〻も。(四二)た▲いはればかりにて。(四三)
Z08_0288B02: 緣にあふ時は。(四四)ことはりをだにも。なをわすれ
Z08_0288B03: はてぬ。(四五)いゑぢ(家路)には。つかれ(勞)をかへ
Z08_0288B04: りみぬ(不顧)ならひなれども。(四六)極樂のかへ(歸)
Z08_0288B05: さは。(四七)むげに(四八)念佛のあしも(四九)やす
Z08_0288B06: (休)らひがちなり。(五〇)この心ざしのおろそかさ
Z08_0288B07: には。往生もたちかへり。あやぶましかりぬべけれど
Z08_0288B08: も。(五一)さすが。(五二)南無阿彌陀佛を。おこたり
Z08_0288B09: はつるほどの身にしあらねば。(五三)こゑをたづね
Z08_0288B10: ん。(五四)かこつかたの。なかるべきにもあらず。(五五)
Z08_0288B11: さらにおもはぬをだにしたふは。おやの慈悲なれば。
Z08_0288B12: (五六)ましていさ〻かもたすけ給へと。(五七)ねん
Z08_0288B13: じきこえん子を(五八)すつるみちありなんや。(五九)
Z08_0288B14: これ(六〇)おもひつ▲くるおりぞ。げに(六一)往生
Z08_0288B15: もうちとけて心やすく。(六二)本願もうらなくたの
Z08_0288B16: もしくおぼゆる。(六三)たとひ(六四)いかに。いゑ
Z08_0288B17: のいぬ。(五六)つねになれたりとも。(六六)願力をか
Z08_0288B18: たうど(方人)にて。(六七)名號のつゑをとりなんに。
Z08_0288B19: (六八)すこしもなにのおそれかあらん。(六九)さり
Z08_0288B20: ながら妄執はにく(惡)きものぞ。(七〇)よもとは思

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