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Z0390 父子相迎諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0280A01: 難。無ルハ。●(三四三)上より段々とき來るこ
Z08_0280A02: とはりを案じて。はやく念佛を修せよとのす〻め也。
Z08_0280A03: ○大智律師も。萬劫にあひがたくして千生に一たびあ
Z08_0280A04: へり。未來をつくして讚揚せんとのたまへり。慈鎭和
Z08_0280A05: 尙。此たひをかきりにはせんとおもふかな。身もうけ
Z08_0280A06: かたく法も得かたし。●(三四四)淨土念佛門の事也。此
Z08_0280A07: 字も釋に有。古板の舟讚。觀經彌陀經等說。卽是
Z08_0280A08: 頓敎菩提藏ナリト。佛のをしへに漸頓といふ事あり。成佛
Z08_0280A09: のすみやかなるを頓敎といひ。やう〱に生死をい
Z08_0280A10: づるを漸敎といふ也。善導大師は。淨士の法門を頓敎
Z08_0280A11: なりと判じ給へり。一日七日の稱名もをて。順次に極
Z08_0280A12: 樂にうまれ。すみやかに菩提を得るが故なり。菩提と
Z08_0280A13: は梵語なり。道と翻ず。佛果の名なり。門とは出入の義
Z08_0280A14: なり。淨土の敎は。はやく菩提に入る門なり。釋
Z08_0280A15: 淨土。●(三四五)これ大經の文なり。超絕と
Z08_0280A16: は。三界を一度にとびこして。極樂に生ずる事也。超は
Z08_0280A17: 次第に對する言なり。絕とは三界の道。あとたゆる事
Z08_0280A18: 也。聖導の出離は。まづ見惑を斷じて三塗をはなれ。次
Z08_0280A19: に思惑を斷じて人天をはなる。淨土の出離は。直に極
Z08_0280A20: 樂に生じて。ながく三界をはなる〻ゆへ超絕といふ
Z08_0280B01: 也。易往とは。念佛の因を修すれば。往生の果を得るゆ
Z08_0280B02: へ。ゆきやすきみちといふ也。經。必得超絕。去
Z08_0280B03: -生スルヿヲ安養國。橫五惡趣。惡趣自然。昇
Z08_0280B04: 道無窮極。易シテ人。●(三四六)安樂集に云。當
Z08_0280B05: 末法ニM(シテ)。現五濁惡世ナレハ。唯有淨土一門ノミ
Z08_0280B06: 通入路也。草庵集に。西へゆくみちより外は今
Z08_0280B07: の世に。うき世を出る門やなからん。●(三四七)父子相
Z08_0280B08: 迎の四字なり。序にいひいだして。爰にいたりて更に
Z08_0280B09: 此言葉出たり。四例をいひ〻ろめて。いつとなく。父子
Z08_0280B10: 相迎の事にうつりて。下卷までの次第。まことに常山
Z08_0280B11: の地勢有。●(三四八)極樂の事を本家といふ。釋。努
Z08_0280B12: M(シテ)本家。●(三四九)そも〱。我等ひさ
Z08_0280B13: しく六の道にまよひて。彌陀と申御名をだにもきか
Z08_0280B14: ざりしに。此度はからず人身をうけて。忝も彌陀の慈
Z08_0280B15: 父にあひたてまつれり。はげみて西方の古鄕にかへ
Z08_0280B16: るべし。日月はしるが如くにして。臨終近きに有。うれ
Z08_0280B17: しくも。いそがはしくもおもひて。しきりに念佛すべ
Z08_0280B18: し。か〻るめでたき緣にあへる此生だに。むなしくす
Z08_0280B19: ぎなば。出離生死。いづれの生をか期せんや。期する
Z08_0280B20: とは心あてなり。●(三五〇)はやとは。十劫成覺のむ

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