浄土宗全書を検索する
AND検索:複数の検索語をスペースで区切って入力すると、前後2行中にそれらを全て含む箇所を検索します。
巻_頁段行 | 本文 |
---|---|
Z08_0279A01: | つれば。肉た▲れて骨ばかりのこるを。鐵の叉をもて |
Z08_0279A02: | さぐりいだす時に。おそろしき狗のごとくなるもの。 |
Z08_0279A03: | きたりてその骨をかむ。かみをはりてはきいだせば。 |
Z08_0279A04: | またよみがへりて。もとのごとくになりて苦をうくる |
Z08_0279A05: | なり。同經に見ゆ。楞嚴ニ云ク。慢習交凌乃至有二融銅灌呑 |
Z08_0279A06: | 諸事一略抄。●(三三二)まへにもあることばなり。地獄 |
Z08_0279A07: | に落てと▲まる事なり。●(三三三)三惡道の中にても。 |
Z08_0279A08: | 地獄へおつれば。ことにくるしみもおもく。いのちも |
Z08_0279A09: | ながし。言語道斷。にが〱しき事なり。しばらく等 |
Z08_0279A10: | 活地獄におちたるものは。四天王天の命を一日一夜 |
Z08_0279A11: | として。五百年の間くるしみをうくる也。四天王天は。五百歲のいの |
Z08_0279A12: | ちなり。人間の五十年を一日一夜とするなり。●(三三四)是は畜生道の事なり。 |
Z08_0279A13: | 傍生ともいひて。畜生の身は。よこざまにしてよこに |
Z08_0279A14: | あゆむゆへ。なのめにといふ也。毛をきるとは。狗猫 |
Z08_0279A15: | などのたぐひ也。角をいた▲くとは。牛羊やうのもの |
Z08_0279A16: | 也。五會讚ニ云ク。披レ毛ヲ戴レ角ヲ畜生ノ形ト。●(三三五)それ |
Z08_0279A17: | 畜生は。愚癡の報にして。そのすがたことにあらため |
Z08_0279A18: | がたし。祇園寺の蟻は。九十一劫いまだ蟻の身をかへ |
Z08_0279A19: | ず。瞻婆城の鴿は。八萬劫なを鴿のすがたをあらため |
Z08_0279A20: | ざりき。靈感傳智論等に出たり。所胎經ニ云ク。吾從二無數 |
Z08_0279B01: | 劫一。住二-來シテ生死ノ道ニ一。純作二白狗ノ身一。積ヿレ骨ヲ億須彌ナリ。 |
Z08_0279B02: | 何ニ況雜色ノ狗ヲヤ。其數不レ可レ量。さればあやまりて三 |
Z08_0279B03: | 途にかへりなば。ふた〻び人界にいづる事かたし。い |
Z08_0279B04: | はんや。天上は樂に著して。佛法を修しがたく。四惡趣 |
Z08_0279B05: | は。くるしみにしづみて。成佛のうつわものにあらず。 |
Z08_0279B06: | た▲はげみて。佛道をもとむべきものは人界なり。● |
Z08_0279B07: | (三三六)前には人身の得がたきてをいひ。是は淨土の |
Z08_0279B08: | 法にあひがたきことをあかす。●(三三七)たま〱善 |
Z08_0279B09: | 緣にあひて。●(三三八)たとひ人身を得たりとも。諸根 |
Z08_0279B10: | を具することかたし。佛敎にあふこといよ〱かた |
Z08_0279B11: | し。信心のをこることまたかたし。淨土の法にあふこ |
Z08_0279B12: | と甚かたし。●(三三九)摠じて極樂の往生をあかせる |
Z08_0279B13: | 諸經。正雜二行の法門なり。●(三四〇)別して念佛往 |
Z08_0279B14: | 生の本願をとく事也。これ此宗の最要なり。●(三四一) |
Z08_0279B15: | そのうへに。●(三四二)大經の文なり。摠じて三寶にあ |
Z08_0279B16: | ひがたきに。別して淨土にあふ事は。かたきがなかの |
Z08_0279B17: | かたきこと。このかたきにすぐることなし。經ニ云ク。如 |
Z08_0279B18: | 來ノ興世。難クレ値ヒ難シレ見。諸佛ノ經道。難クレ得難シレ聞。菩薩ノ |
Z08_0279B19: | 勝法諸波羅蜜。得ルモレ聞ヿヲ亦難シ。遇テ二善知識ニ一聞レ法ヲ。能 |
Z08_0279B20: | 行ヿ此モ亦爲レ難ト。若シ聞テ二斯ノ經ヲ一。信樂受持スルヿ。難カ中之 |