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Z0390 父子相迎諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0277A01: の身をのみおもひて。死して後のたましゐのゆくす
Z08_0277A02: ゑをなげかぬこそ。かへす〲おろかなれ。えおもひ
Z08_0277A03: はなつまじとは。ゑおもひすつまじきぞと也。澄照大
Z08_0277A04: 。當來ナリ。如何疎薄ニセント。簡要錄
Z08_0277A05: 。死後其心。亦是汝ナラン者。而コトハ救度ソヤ
Z08_0277A06: 也。新後撰。圓空上人。身を思ふ人こそけにはなかり
Z08_0277A07: けれ。うかるへき世の後をしらねは。●(三〇八)これ
Z08_0277A08: より懈怠をいさむる也。●(三〇元)これ大經の文な
Z08_0277A09: り。世の人。心をろかにして風俗に薄ければ。目のまへ
Z08_0277A10: の五欲をあらそひて。身の後の菩提をのぞます。經
Z08_0277A11: 。然世人薄俗ニM(シテ)。共不急之事。又瑞應經にも
Z08_0277A12: 此文あり。●(三一〇)命はあすをまたぬものゆへ。後
Z08_0277A13: 生の支度は。いそぎてもいそぐべし。たとひしばらく
Z08_0277A14: 命ながらへたりとも。その支度こそ。一度は用にたつ
Z08_0277A15: なり。今生のいとなみは。もし命あれば用にたちて。夜
Z08_0277A16: にも死ぬればみないたづら事になるなり。●(三一一)
Z08_0277A17: 緩の字也。ながいきしたらん時の支度なれば。ゆるゆ
Z08_0277A18: るとすべき事也。●(三一二)いそがはしき時は。足
Z08_0277A19: のふみどころもおぼえず。中をとぶやうにはしる事
Z08_0277A20: 也。葵に。足をそらにて。たれ〱もまかて給ひぬれば
Z08_0277B01: とあり。●(三一三)いづるいき。引いきをまたぬ命に
Z08_0277B02: はあらずや。そのいきのとまる時が後生なり。これに
Z08_0277B03: すぎたるいそがしきことあるや。あ〻。わづかなる旅
Z08_0277B04: のいでたちにも。さま〲用意をするぞかし。●(三一
Z08_0277B05: 四)拱手とかく也。手をおさめてなすところなきをい
Z08_0277B06: ふ。ゆる〱としたる體をいへり。弘決。如何
Z08_0277B07: シテ。賈誼過秦論。拱シテ而取西河之
Z08_0277B08: 。漢書。陰拱シテ而觀。註師古。拱トハシテ
Z08_0277B09: 動搖シテ成敗也。外勘鈔。長恨歌傳。方
Z08_0277B10: 士拱門下。卽是也。●(三一五)
Z08_0277B11: つれ〲に云。あやまちといふは。他の事にあらず。
Z08_0277B12: すみやかにすべき事をゆるくし。ゆるくすべき事を
Z08_0277B13: いそぎて。すぎにし事のくやしきなり。●(三一六)は
Z08_0277B14: なはだおろかなるものといふ事なり。古人云。哀ナル
Z08_0277B15: 哉迷倒衆生。不定明年ニハ。決定來世ニハ
Z08_0277B16: 。●(三一七)人界にうまれがたければ。光陰を
Z08_0277B17: をしめとなり。●(三一八)五常五戒を行じ。中品の十
Z08_0277B18: 善を修したるもの。四惡趣をはなれて。はじめて人道
Z08_0277B19: の身をうくるなり。𣵀槃經。人身難コト得。如
Z08_0277B20: 。三惡道。如大地。草庵集に人界の心

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