浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0277A01: | の身をのみおもひて。死して後のたましゐのゆくす |
Z08_0277A02: | ゑをなげかぬこそ。かへす〲おろかなれ。えおもひ |
Z08_0277A03: | はなつまじとは。ゑおもひすつまじきぞと也。澄照大 |
Z08_0277A04: | 師ノ云ク。當來モ還タ是レ我ナリ。如何ゾ疎薄ニセント。簡要錄ニ |
Z08_0277A05: | 云ク。死後其ノ心。亦是汝ナラン者。而ニ不コトハレ思ハ二救度ヲ一何ソヤ |
Z08_0277A06: | 也。新後撰。圓空上人。身を思ふ人こそけにはなかり |
Z08_0277A07: | けれ。うかるへき世の後をしらねは。●(三〇八)これ |
Z08_0277A08: | より懈怠をいさむる也。●(三〇元)これ大經の文な |
Z08_0277A09: | り。世の人。心をろかにして風俗に薄ければ。目のまへ |
Z08_0277A10: | の五欲をあらそひて。身の後の菩提をのぞます。經ニ |
Z08_0277A11: | 云ク。然ニ世人薄俗ニM(シテ)。共ニ爭二不急之事ヲ一。又瑞應經にも |
Z08_0277A12: | 此文あり。●(三一〇)命はあすをまたぬものゆへ。後 |
Z08_0277A13: | 生の支度は。いそぎてもいそぐべし。たとひしばらく |
Z08_0277A14: | 命ながらへたりとも。その支度こそ。一度は用にたつ |
Z08_0277A15: | なり。今生のいとなみは。もし命あれば用にたちて。夜 |
Z08_0277A16: | にも死ぬればみないたづら事になるなり。●(三一一) |
Z08_0277A17: | 緩の字也。ながいきしたらん時の支度なれば。ゆるゆ |
Z08_0277A18: | るとすべき事也。●(三一二)いそがはしき時は。足 |
Z08_0277A19: | のふみどころもおぼえず。中をとぶやうにはしる事 |
Z08_0277A20: | 也。葵に。足をそらにて。たれ〱もまかて給ひぬれば |
Z08_0277B01: | とあり。●(三一三)いづるいき。引いきをまたぬ命に |
Z08_0277B02: | はあらずや。そのいきのとまる時が後生なり。これに |
Z08_0277B03: | すぎたるいそがしきことあるや。あ〻。わづかなる旅 |
Z08_0277B04: | のいでたちにも。さま〲用意をするぞかし。●(三一 |
Z08_0277B05: | 四)拱手とかく也。手をおさめてなすところなきをい |
Z08_0277B06: | ふ。ゆる〱としたる體をいへり。弘決ニ云ク。如何ソ端 |
Z08_0277B07: | 拱シテ不ルレ修セ。賈誼カ過秦論ニ云ク。拱シテレ手ヲ而取二西河之 |
Z08_0277B08: | 外ヲ一。漢書ニ云ク。陰拱シテ而觀ル。註ニ師古カ曰ク。拱トハ言下不シテ二 |
Z08_0277B09: | 動搖セ一坐シテ觀ヲ中成敗ヲ上也。外勘鈔ニ云ク。長恨歌傳ニ云ク。方 |
Z08_0277B10: | 士拱ト二手ヲ門下ニ一。卽是レ收テレ手ヲ無レ所レ作ス也。●(三一五) |
Z08_0277B11: | つれ〲に云。あやまちといふは。他の事にあらず。 |
Z08_0277B12: | すみやかにすべき事をゆるくし。ゆるくすべき事を |
Z08_0277B13: | いそぎて。すぎにし事のくやしきなり。●(三一六)は |
Z08_0277B14: | なはだおろかなるものといふ事なり。古人云ク。哀ナル |
Z08_0277B15: | 哉迷倒ノ衆生。不定ノ明年ニハ雖レ植トレ種ヲ。決定ノ來世ニハ不レ |
Z08_0277B16: | 植ヘレ種ヲ。●(三一七)人界にうまれがたければ。光陰を |
Z08_0277B17: | をしめとなり。●(三一八)五常五戒を行じ。中品の十 |
Z08_0277B18: | 善を修したるもの。四惡趣をはなれて。はじめて人道 |
Z08_0277B19: | の身をうくるなり。𣵀槃經ニ云ク。人身難コトレ得。如ク二爪ノ |
Z08_0277B20: | 上ノ土ノ一。三惡道ノ身ハ。如シ二大地ノ土ノ一。草庵集に人界の心 |