浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0258A01: | くにわきて心と▲めん。玉葉。公任。世の中は水にや |
Z08_0258A02: | とれる月なれや。すみはつへくもをもほへぬかな。● |
Z08_0258A03: | (一一六)世に死ぬる人多けれども。わが聞知はまれ也。 |
Z08_0258A04: | ●(一一七)是はわが里の無常をみておどろく事也。摠 |
Z08_0258A05: | じて無常をおどろくにいろ〱有。阿含經に四馬の |
Z08_0258A06: | 譬を說き給へり。上の馬は。策のかげを見ておどろく。 |
Z08_0258A07: | 是は他の里の無常を聞て。心をおこすにたとう。中の |
Z08_0258A08: | 馬は。鞭の毛端に觸る〻におどろく。是は我里の無常 |
Z08_0258A09: | を見て。心をおこすにたとふ。下の馬は。肉にとをるほ |
Z08_0258A10: | どうたれておどろく。是はわが親類の死するを見て。 |
Z08_0258A11: | おもひしる人にたとふ。下々の馬は。骨のいたむほど |
Z08_0258A12: | 打ざればおどろかず。是はわが身に病を引うけて。は |
Z08_0258A13: | じめて死ぬぶき事をおもふ人にたとへたり。此無常 |
Z08_0258A14: | も。前後引合せて見るべし。此心ある也。●(一一八)此 |
Z08_0258A15: | 二字を神代卷に。いたむと訓ず。死別のなげき也。○ |
Z08_0258A16: | (一一九)阮嗣宗カ詠スルレ懷ヲ詩ニ云ク。俛仰M(シテ)懷二哀傷ヲ一歌に。 |
Z08_0258A17: | 哀傷の題有。●(一一九)たくらぶることば也。目の前 |
Z08_0258A18: | だにおほしましてと云心。●(一二〇)死せる人。かず |
Z08_0258A19: | おほくして。指もおりつくされぬなり。西行云。ひそ |
Z08_0258A20: | かに指を折りて。古人をかぞうれば。賢もさり。愚なる |
Z08_0258B01: | もと▲まらず。た▲むなしき名のみのこる事のあは |
Z08_0258B02: | れさよ。寒山詩ニ云ク。昨ハ弔ヒ二徐五カ死ヲ一。今ハ送リ二劉三カ |
Z08_0258B03: | 葬ヲ一。日々不レ得レ閑ヲ。爲ニレ此カ心愉々タリ。樂天云。請看ヨ |
Z08_0258B04: | 原下ノ村。村人死シテ不レ歇。一村四十家。哭葬無二虛月一。解 |
Z08_0258B05: | 胞上人ノ云ク。南隣ニ哭シ北里ニ哭ス。送ルレ人ヲ之洞未レ盡。續 |
Z08_0258B06: | 千載。覺圓。きくそふる世のはかなさにおどろかで。さ |
Z08_0258B07: | ていつまでの身とおもふらん。●(一二一)是は他の鄕 |
Z08_0258B08: | の無常の事。●(一二二)つれ〲ニ云ク。都の中におほき |
Z08_0258B09: | 人。しなざる日はあるべからず。一日に一人二人のみ |
Z08_0258B10: | ならんや。鳥邊野。船岡。さらぬ野山にもをくる。かず |
Z08_0258B11: | おほかる日はあれど。をくらぬ日はなし。佛惠ノ北邙 |
Z08_0258B12: | 行ニ云ク。前山後山高クM(シテ)峩々タリ。喪車轔々トM(シテ)月日ニ過グ。哀 |
Z08_0258B13: | 歌齒怨滿チ二岩谷ニ一。聞ク者潛ニ悲ム薤露ノ歌。●(一二三)夜ご |
Z08_0258B14: | とにたつ無常のけぶりの事也。つねにもゆふ人のけ |
Z08_0258B15: | ぶりといふ也。新拾遺。玄圓僧正。きのふといひけふ |
Z08_0258B16: | もさきたつゆふけふり。きしのこる身のあはれいつ |
Z08_0258B17: | まで。おもひをいたましむるとは。見る人の心をいた |
Z08_0258B18: | ましむる也。行宮ニ見テレ月ヲ傷ルレ心ヲ色といふがごとし。 |
Z08_0258B19: | ●(一二四)おなじ日のおなじ時に。三人五人ならべて |
Z08_0258B20: | 見ゆる事あり。●(一二五)ひとりふたりは。けぶりのた |