浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0254A01: | 少不定をおしゆ。●(五五)智論ニ云ク。一切時中ニ。皆有レ |
Z08_0254A02: | 死不レ待レ老ヲ。●(五六)摩訶止觀ニ云ク。無常ノ殺鬼。不レ擇ハ二 |
Z08_0254A03: | 豪賢モ一無常を惡鬼にたとへてもいふなり。又人の精 |
Z08_0254A04: | をむばふ鬼なり。野山大師ノ云ク。奪精ノ猛鬼ハ。不レ嫌二貴 |
Z08_0254A05: | 賤ヲモ一と云云。是也。●(五七)夫木抄。從三位行家。いつと |
Z08_0254A06: | たにしられぬ世こそかなしけれ。命の水のなかれひ |
Z08_0254A07: | るまを。●(五八)月日の光の陰なり。●(五九)命のつ |
Z08_0254A08: | ▲まるは覺なし。月日のたつをしるしにして見る也。 |
Z08_0254A09: | いりあひのかねをきくに付けても。きのふの命はす |
Z08_0254A10: | でにすぎぬ。あまりいくかぞとおもは▲。名聞利養に |
Z08_0254A11: | も心をと▲めんや。●(六〇)人の命は〓俄につ▲まら |
Z08_0254A12: | ず。いつもなく。やう〱につ▲まりもてゆくなり。是 |
Z08_0254A13: | を書くうち。よむ間にも。少しづ〻つ▲まる也。頓死 |
Z08_0254A14: | の人も。俄につ▲まるにあらざるべし。●(六一)露は |
Z08_0254A15: | 消えやすきものなれば。命のもろきにたとへたり。𣵀 |
Z08_0254A16: | 槃經ニ云ク。觀スルニ二是ノ壽命ヲ一。如シ二朝ノ露ノ一。李陵カ云ク。人生 |
Z08_0254A17: | 如シ二朝露ノ一。何ソ久ク自ラ苦マン。●(六二)一日一夜の中に。 |
Z08_0254A18: | 一萬三千五百の息あり。命もそれほどつ▲まるべし。 |
Z08_0254A19: | ●(六三)けふ一日すぐれば。命もそれに應じてつ▲ま |
Z08_0254A20: | る也。爰は經文をうつしたまふものなり。出曜經ニ云ク。 |
Z08_0254B01: | 此月已ニ過キヌ。命卽チ減少ス。如二小水ノ魚ノ一。斯有ン二何ノ樂カ一。 |
Z08_0254B02: | 寂然法師。此文の心をよめる歌あり。新古今を見るべ |
Z08_0254B03: | し。●(六四)六七十迄の命なりとも。のこる處は。いま |
Z08_0254B04: | すこしなり。扨ものこりすくなき命かな。刹那覺えず |
Z08_0254B05: | といへ共。これをはこびてやまざれば。命を終る期。忽 |
Z08_0254B06: | にいたる。されば。道人は。遠く月日を惜むべからず。唯 |
Z08_0254B07: | 今の一念。むなしく過る事を惜むべし。陳后山カ除夜ノ |
Z08_0254B08: | 作ニ云ク。七十已ニ强半。所レ餘ル能ク幾何ソ。懸ニ知二暮景ノ |
Z08_0254B09: | 促ルヲ一。更覺二後生ノ多キヿヲ一。●(六五)いづる息。いる息を待 |
Z08_0254B10: | ぬ世なり。是も𣵀槃經ニ云ク。人ノ命ノ不ルヿレ停ラ。過タリ二於山ノ |
Z08_0254B11: | 水ヨリモ一。今日雖レ存スト。明ナンマデ亦難レ保チ。新古今。西行。待れ |
Z08_0254B12: | つる入逢のかねのをとすなり。あすもやあらはきかん |
Z08_0254B13: | とすらん。●(六六)われながら。いつ死ぬる事をゑし |
Z08_0254B14: | らず。あすまでの命もしらず。○(六七)よしや。いま |
Z08_0254B15: | すこしいきのびたりとも。始あれば終もあるぞと也。 |
Z08_0254B16: | なにとまれとは。なにともあれといふ事也。法華譬喩 |
Z08_0254B17: | 品ニ云ク。今世若過世。是を今世にまれ。若は過世にま |
Z08_0254B18: | れとよむ也。かげろふに。人にまれ。鬼にまれと有も |
Z08_0254B19: | おなじ事なり。●(六八)けふあす。ことし明年とつ▲ |
Z08_0254B20: | まりもてゆかば。七十までいくべき人なりとも。つゐ |