浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0245A01: | (一五一)くちぬれば。(一五二)古墓何ノ世ノ人ゾ。不レ知二姓 |
Z08_0245A02: | 與一レ名と。(一五三)ゆき〻の人のくちずさみに。(一五四) |
Z08_0245A03: | なりゆく身のはて(盡)こそはかなく。(一五五)あぢき |
Z08_0245A04: | なき〻わ(イは)まりなれ。(一五六)これを(一五七)よ |
Z08_0245A05: | そにきくおり(時)。(一五八)さすが(一五九)あはれとい |
Z08_0245A06: | はぬはなけれども。(一六〇)をのが身のうへになして |
Z08_0245A07: | は。(一六一)さらにおもひもよらぬげ(氣)なり。(一六二) |
Z08_0245A08: | かくなん。(一六三)しりがほにして。しらぬ心の。(一六四) |
Z08_0245A09: | なまざかし(生賢)きこそ。(一六五)をしへどころもな |
Z08_0245A10: | く。(一六六)しあつかひたれ。(一六七)いにしへ。(一六八) |
Z08_0245A11: | 佛弟子の。死人をくりすてたる野のなかに。まぎれあ |
Z08_0245A12: | りきけるを。何事し給ふにかと〻へば。こ〻ろのひが |
Z08_0245A13: | (僻)みにあらそひかねて。證人もとめ侍るとなむいひ |
Z08_0245A14: | けるは。せめても(一六九)思ひかねたるしわざなるべ |
Z08_0245A15: | し。かくしても(一七〇)げに。(一七一)つれなきこ〻ろ |
Z08_0245A16: | をば。(一七二)いさむべきにや。(一七三)さて(一七四)す |
Z08_0245A17: | こしも無常思ひしりなむは。はかりなき世のなぐさ |
Z08_0245A18: | みかな。(一七五)よし(可)や。(一七六)いつまでの身ぞ |
Z08_0245A19: | とおもはましかば。(一七七)なじかは。さのみの(一七八) |
Z08_0245A20: | 人わろさ傍空蟬ニ云タドリヨランモ人ワロカルベシもあらむ。(一七九)又 |
Z08_0245B01: | (一八〇)ゆ〻しき(一八一)なげき。それへのやるか |
Z08_0245B02: | た(遣方)ぞかし。(一八二)あはれ。(一八三)佛の御は |
Z08_0245B03: | からひにても。(一八四)一期こ〻ろに無常わすれず。 |
Z08_0245B04: | (一八五)くちに念佛(一八六)をやまぬ(一八七)身にし |
Z08_0245B05: | あらば。(一八八)いかばかり。(一八九)世のありさま |
Z08_0245B06: | (一九〇)もどかしう。(一九一)す(澄)みたる心のう |
Z08_0245B07: | ちならん。(一九二)これなむ。(一九三)又なく(一九四)あ |
Z08_0245B08: | らまほしき心なり。(一九五)ねがはくは。(一九六)かま |
Z08_0245B09: | へて(一九七)佛もわれをそ〻のか(唆)し給へ。(一九八) |
Z08_0245B10: | たとひ。(一九九)いかに智解(二〇〇)むねにみちたれ |
Z08_0245B11: | ども。(二〇一)無常をしらざるをば。(二〇二)なを道心 |
Z08_0245B12: | なき人とこそいふめれば。(二〇三)いつ〻の媚なしと。 |
Z08_0245B13: | (二〇四)はづかしめられんも。(二〇五)心うきかたわ |
Z08_0245B14: | にあらずや。(二〇六)よくおもひわきて。(二〇七)くや |
Z08_0245B15: | しからず(二〇八)はからふべし。(二〇九)かぞふれば。 |
Z08_0245B16: | (二一〇)むげに程なき一期を。(二一一)あぢきなく。(二 |
Z08_0245B17: | 一二)かなはぬ世に(二一三)か〻づら(抱)ひゐて。(二一 |
Z08_0245B18: | 四)そこら(多)(若干)のとしを。(二一五)いたづらにな |
Z08_0245B19: | しぬるこそ。(二一六)あた(惜)らしけれ。(二一七)いま |
Z08_0245B20: | は。(二一八)のこりの月日をば。(二一九)いかにもして。 |