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Z0390 父子相迎諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0244A01: ん事をわすれたり。(八三)さればかならず。おい(ひ)
Z08_0244A02: をまつべきいのちとやおもふ。(八四)人をみるにも。
Z08_0244A03: おほくはわかくて。しぬる世にこそあめれ。(八五)そ
Z08_0244A04: のあまたのかずにもれん事。(八六)はた。(八七)よく
Z08_0244A05: (八八)かたかるべし。(八九)かの寒山も。(九〇)これ
Z08_0244A06: をいひてこそ。(九一)昨來ヒシ親友。(九二)太半入
Z08_0244A07: 黃泉。(九三)今朝對M(シテ)孤影。(九四)不覺涙雙ルト
Z08_0244A08: (九五)とも。かなしみけれ。げにしづかに。おもひつ▲
Z08_0244A09: くればなみだがちなり。(九六)きのふまでをとづれ
Z08_0244A10: こしとも〻。(九七)はや。なかば(過半)をすぎて(九八)
Z08_0244A11: ゆめになりぬ。(九九)けさはた▲。わがかげひとりた
Z08_0244A12: ちならべり。(一〇〇)これも。(一〇一)いつまでか身に
Z08_0244A13: そはんとする。(一〇二)けふはわれ。人をさきだて〻
Z08_0244A14: (一〇三)哀慟す。(一〇四)いつかまた。(一〇五)人われに
Z08_0244A15: をくれて(シヤウ)()せん。(一〇六)人をもあはれとみる。身を
Z08_0244A16: もあはれとおもふ。としても。かくしても。ながる(流)
Z08_0244A17: れば。(一〇七)ふかく(不覺)のなみだ。ふた〻びか〻る
Z08_0244A18: ともいひけるなり。すべて(一〇八)老たるは。生者必
Z08_0244A19: 滅なればとてのがれず。(一〇九)わかきは。老少不定な
Z08_0244A20: ればとてと▲まらず。(不停)(一一〇)世上うきたちて。
Z08_0244B01: (一一一)泉下(一一二)ながれはやし。(一一三)いづかた
Z08_0244B02: につけても。(一一四)ありはつべき世とこそみえね。
Z08_0244B03: (一一五)わづかに(一一六)このめまへの(一一七)哀傷だ
Z08_0244B04: に。(一一八)なを(一一九)ゆびもおりあへず。(不堪)(一
Z08_0244B05: 二〇)まして(一二一)み〻のよそなる無常。さぞ。かず
Z08_0244B06: もしりがたかるらん。(一二二)よな〱。おもひをいた
Z08_0244B07: ましむるけぶり。(一二三)ならびてはたてども。(一二四)
Z08_0244B08: たふ(も)る時なし。(一二五)あさな〱。(一二六)たも
Z08_0244B09: とをうるほす露。(一二七)すゑ葉にてはきゆれども。
Z08_0244B10: (一二八)もとのしづくとならぬやはある。(一二九)その
Z08_0244B11: (一三〇)東岱(一三一)前後のたましゐ。(一三二)かばね
Z08_0244B12: を(一三三)すて〻いづちへかさる。(一三四)雲となり。
Z08_0244B13: 雨とやなりにけん。(一三五)ゆくすゑ(去方)もしらず。
Z08_0244B14: (一三六)(ホク)(バウ)(一三七)新舊のほね。(一三八)たましゐを
Z08_0244B15: はなれて(一三九)いくばくかのこる。(一四〇)つちと
Z08_0244B16: なり。はいとなりて。(一四一)あとかたもなし。(一四二)
Z08_0244B17: せめてそのぬしこそあらめ。(一四三)なきあとのしる
Z08_0244B18: しに殘るそとばだにも。(一四四)たがためとかく(一四
Z08_0244B19: 五)もじさへ。(一四六)かすかに(一四七)きえなるこそ
Z08_0244B20: (一四八)かなしけれ。(一四九)それも。(一五〇)かたなく

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