浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0242A01: | 兩脚ニ牛ノ蹄アリ。力壯ニM(シテ)排クレ山ヲ。智論ニ云ク。獄卒作二種々 |
Z08_0242A02: | 鳥獸ノ頭一云云。○叉。和名比之六韜ニ云ク。叉ハ兩岐ノ鐵ナリ。 |
Z08_0242A03: | 柄ノ長サ六尺ト。圖略●(四〇六)みな人。目に見。心にお |
Z08_0242A04: | もひて。罪をつくりし報ぞと也。泥梨とは。地獄の事 |
Z08_0242A05: | 也。法華文句ニ云ク。地獄ハ此ノ方ノ名也。梵ニハ稱ス二泥梨ト一。 |
Z08_0242A06: | 秦ニハ言二無有ト一。無レ有二喜樂一。故ニ云二無有ト一。●(四〇七)扶 |
Z08_0242A07: | 木抄に。西行地獄をよめり。このみにしつるきの枝に |
Z08_0242A08: | のほれとて。しもとのひしを身にたつるかな。● |
Z08_0242A09: | (四〇八)觀佛經ニ云ク。獄卒ノ羅刹。手ニ捉二鐵ノ叉ヲ一。逆ニ刺シ二 |
Z08_0242A10: | 其眼ヲ一。鐵狗噛テレ心ヲ。悶絕M(シテ)而死ス。○導師の釋。この文 |
Z08_0242A11: | に似たり。●(四〇九)まづ心と眼を。刺る〻故を註し |
Z08_0242A12: | 給ふなり。●(四一〇)上をうけて此如にといふ心也。 |
Z08_0242A13: | 是前の身心根元の說を結ぶなり。●(四一一)身と心ゆ |
Z08_0242A14: | へ。此世にて憂苦ある事を前にいへり。爰には釋を引 |
Z08_0242A15: | て冥途の事をいふ。●(四一二)論註に經を引て云ク。 |
Z08_0242A16: | 身ハ爲二苦ノ器一。心ハ爲二惱ノ端一。法句經にも此詞あり。 |
Z08_0242A17: | ●(四一三)一章の摠結なり。身心をこれといふなり。 |
Z08_0242A18: | ●(四一四)旣に地獄におちて。後にはいかに悔ゆと |
Z08_0242A19: | も甲斐なかるべし。𣵀槃經ニ云ク。此ノ生空ク過ハ。後悔 |
Z08_0242A20: | 無シレ追。●(四一五)なにとしてそのやうに。●(四一六) |
Z08_0242B01: | 釋にも娑婆求佛國と有なり。あはれ羅刹に心眼を刺 |
Z08_0242B02: | る〻時には。くやしかるべきものを。はやくたれ |
Z08_0242B03: | だれも。此世をいとひて。淨土をねがひ給へとなり。 |
Z08_0242B04: | 父子相迎上末諺註 |
Z08_0242B05: | 三には無常を常と思ふ。これ又いたりてあやまれり。 |
Z08_0242B06: | (一)おほかた三界は。みな(二)生者必滅のことはりを |
Z08_0242B07: | なげく。(三)なかにも(四)閻浮は。(五)ことに老少不 |
Z08_0242B08: | 定のならひをそへたり。(六)すでに。このなげきをか |
Z08_0242B09: | さねたる(七)所にうまれて。(八)いと▲(九)あやうか |
Z08_0242B10: | るべき身をうけながら。(一〇)いかでか(一一)つ |
Z08_0242B11: | ゐに。(一二)のがれはつる(一三)ことはりあらむ。 |
Z08_0242B12: | (一四)されば(一五)浮生にのぞみて。(一六)無常を |
Z08_0242B13: | かへりみるに。(一七)おい(イひ)も程なく。死もすみ |
Z08_0242B14: | やかなり。(一八)駒のあしいそがはしく。(一九)ひつ |
Z08_0242B15: | じのあゆみあはた▲し(周章)ければ。(二〇)しばし |
Z08_0242B16: | ともいひあえず。(二一)すぎやすきかげにさそはれ |
Z08_0242B17: | て。(二二)わらはがたち(童形)の(二三)とをざかり |