ウィンドウを閉じる

Z0390 父子相迎諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0242A01: 兩脚アリ。力壯ニM(シテ)。智論。獄卒作種々
Z08_0242A02: 鳥獸云云。○叉。和名比之六韜。叉兩岐ナリ
Z08_0242A03: 六尺。圖略●(四〇六)みな人。目に見。心にお
Z08_0242A04: もひて。罪をつくりし報ぞと也。泥梨とは。地獄の事
Z08_0242A05: 也。法華文句。地獄名也。梵ニハ泥梨
Z08_0242A06: ニハ無有。無喜樂。故無有。●(四〇七)扶
Z08_0242A07: 木抄に。西行地獄をよめり。このみにしつるきの枝に
Z08_0242A08: のほれとて。しもとのひしを身にたつるかな。●
Z08_0242A09: (四〇八)觀佛經。獄卒羅刹。手。逆
Z08_0242A10: 其眼。鐵狗噛。悶絕M(シテ)而死。○導師の釋。この文
Z08_0242A11: に似たり。●(四〇九)まづ心と眼を。刺る〻故を註し
Z08_0242A12: 給ふなり。●(四一〇)上をうけて此如にといふ心也。
Z08_0242A13: 是前の身心根元の說を結ぶなり。●(四一一)身と心ゆ
Z08_0242A14: へ。此世にて憂苦ある事を前にいへり。爰には釋を引
Z08_0242A15: て冥途の事をいふ。●(四一二)論註に經を引て云
Z08_0242A16: 。心。法句經にも此詞あり。
Z08_0242A17: ●(四一三)一章の摠結なり。身心をこれといふなり。
Z08_0242A18: ●(四一四)旣に地獄におちて。後にはいかに悔ゆと
Z08_0242A19: も甲斐なかるべし。𣵀槃經。此生空。後悔
Z08_0242A20: 追。●(四一五)なにとしてそのやうに。●(四一六)
Z08_0242B01: 釋にも娑婆求佛國と有なり。あはれ羅刹に心眼を刺
Z08_0242B02: る〻時には。くやしかるべきものを。はやくたれ
Z08_0242B03: だれも。此世をいとひて。淨土をねがひ給へとなり。
Z08_0242B04: 父子相迎上末諺註
Z08_0242B05: 三には無常を常と思ふ。これ又いたりてあやまれり。
Z08_0242B06: (一)おほかた三界は。みな(二)生者必滅のことはりを
Z08_0242B07: なげく。(三)なかにも(四)閻浮は。(五)ことに老少不
Z08_0242B08: 定のならひをそへたり。(六)すでに。このなげきをか
Z08_0242B09: さねたる(七)所にうまれて。(八)いと▲(九)あやうか
Z08_0242B10: るべき身をうけながら。(一〇)いかでか(一一)つ
Z08_0242B11: ゐに。(一二)のがれはつる(一三)ことはりあらむ。
Z08_0242B12: (一四)されば(一五)浮生にのぞみて。(一六)無常を
Z08_0242B13: かへりみるに。(一七)おい(ひ)も程なく。死もすみ
Z08_0242B14: やかなり。(一八)駒のあしいそがはしく。(一九)ひつ
Z08_0242B15: じのあゆみあはた▲し(周章)ければ。(二〇)しばし
Z08_0242B16: ともいひあえず。(二一)すぎやすきかげにさそはれ
Z08_0242B17: て。(二二)わらはがたち(童形)の(二三)とをざかり

ウィンドウを閉じる