浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0240A01: | ば。惡心もとよりもさかりになりて。いと▲人を殺害 |
Z08_0240A02: | せりと。付法藏傳に出たり。屠邊とは。屠の字は。ほふ |
Z08_0240A03: | ると訓ず。牛馬をころし。肉をさく處を屠肆といふ。 |
Z08_0240A04: | そのあたりを屠邊といへり。きさやとは。廐の字なり。 |
Z08_0240A05: | 馬をつなぐ時は。馬やとよめども。𧰼をつなぐゆへ。き |
Z08_0240A06: | さやといふ也。𧰼の字を。順ノ和名に。きさといへり。● |
Z08_0240A07: | (三七三)よもぎはゆがめるものなれども。すぐなる麻 |
Z08_0240A08: | の中に生ずれば。やう〱直になる也。その如く。善緣 |
Z08_0240A09: | にあへばよくなる也。智論ニ云ク。譬ハ如二曲草ノ一。生レハ二於 |
Z08_0240A10: | 麻中ニ一。不M(シテ)レ扶自ラ直シ。潘岳カ云ク。曲蓬何ヲ以カ直キ。託レ身ヲ |
Z08_0240A11: | 依二藂麻ニ一。此心を家隆の歌に。しかりとてなをき心も |
Z08_0240A12: | 世にた〻す。ましるよもきのあさましの身や。● |
Z08_0240A13: | (三七四)要集ニ云ク。若不ンハレ能ハレ制スルコト二其ノ心ヲ一。猶 |
Z08_0240A14: | 須クレ避ル二其ノ地ヲ一。麻中ノ蓬。屠邊ノ廐。好惡由ルレ何ニカ乎。 |
Z08_0240A15: | ●(三七五、三七六)ほむる詞也。○ふかき山。かすかな |
Z08_0240A16: | る谷。人里とをき處也。●(三七七、三七八)處がらにて。 |
Z08_0240A17: | ○無常又は心のなぐさみの事。●(三七九)增心也。源 |
Z08_0240A18: | 氏に。ほめたてられて。あはれす〻みぬればとあり。● |
Z08_0240A19: | (三八〇)緣なり。●(三八一)顛倒をいさむる處ゆへ。此 |
Z08_0240A20: | 事もしめすなり。●(三八二)名利にたちかへり。都に |
Z08_0240B01: | かへる也。若菜に。そむきにし世にたちかへりてと |
Z08_0240B02: | 有。作者の歌に。かへらしものよ墨ぞめの袖云云。● |
Z08_0240B03: | (三八三)名利をいとなむ有さまなり。日夕とは。あけ |
Z08_0240B04: | くれの事也。江文通カ雜體ノ詩ニ云ク。日夕ニ望二靑閣ヲ一。註ニ |
Z08_0240B05: | 云ク。日夕ハ朝夕也。書言故事ノ註ニ云ク。日夕ハ猶シレ云二日 |
Z08_0240B06: | 夜ト一。●(三八四)韻瑞ニ云ク。營々ハ往來ノ貌。呂廷濟カ文選ノ |
Z08_0240B07: | 註ニ云ク。營々ハ馳逐ノ貌。名利を求てはしりまはる體な |
Z08_0240B08: | り。●(三八五)衣食の二にか〻りて。その身自由なら |
Z08_0240B09: | ぬを。籠にたとへていへり。●(三八六)名利を逐て東 |
Z08_0240B10: | 西にはしるなり。とをき他國。ちかき朝市にいづるな |
Z08_0240B11: | り。●(三八七)名利におち入ぬれば。出がたき事。ふか |
Z08_0240B12: | き坑のごとし。墮はおつるなり。本に墜の字なり。○右 |
Z08_0240B13: | は弘法大師の語を用ひ給へり。祕藏寶鑰ニ云ク。營々トM(シテ) |
Z08_0240B14: | 日夕繫リ二衣食之獄ニ一。趂リ二-逐ツテ遠近ニ一墮ツ二名利之坑ニ一。● |
Z08_0240B15: | (三八八)はじめより心なき人。●(三八九)みづから省 |
Z08_0240B16: | みるはよし。何の氣もつかぬ人は。●(三九〇)未來の生 |
Z08_0240B17: | れ處なり。古德云ク。前路茫々トM(シテ)未タレ知二何ノ處ナルコトヲ一。● |
Z08_0240B18: | (三九一)此身はいまに墓原にすつべし。神の落付どこ |
Z08_0240B19: | ろは支度し置たりや。●(三九二)是も弘法大師をさ |
Z08_0240B20: | して古德と申なり。此語は性靈集にあり。如此つ▲き |