浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0236A01: | そなふ。人を勸て十善を修せしめ。その身自在にし |
Z08_0236A02: | て。崩御の後は。天上に生れたまふ。此帝の果報力にて。 |
Z08_0236A03: | 自然に輪寶とび來て。王の前に現ず。王の出たまふ |
Z08_0236A04: | 時。さきだちて道をひらく。此輪寶の轉ずるによりて。 |
Z08_0236A05: | 轉輪聖王といふ也。四輪王の差別あり。●(二九五)二字 |
Z08_0236A06: | ともにこふとよむ也。順ノ和名には。かたゐと訓ず。蒼 |
Z08_0236A07: | 頡篇ニ云ク。乞ハ行テ請ナリ。通俗文ニ云ク。求ヲレ願ヲ曰レ匃ト。亦 |
Z08_0236A08: | 作レ丐ニ。●(二九六)大經ニ云ク。計ニ如ハ二帝王一。雖トモ二人中ノ |
Z08_0236A09: | 尊貴ニシテ。形色端正也ト一。比レハ二之ヲ轉輪聖王ニ一。甚タ爲コト二 |
Z08_0236A10: | 鄙陋一。猶シ三彼ノ乞人ノ在ルカ二帝王ノ邊ニ一也。●(二九七)帝を |
Z08_0236A11: | うらやまず。いはんやその餘をや。●(二九八)天子に |
Z08_0236A12: | つかはる〻人也。帝をかれと申事は。本文に。況ヤ仕ヘテレ |
Z08_0236A13: | 彼ニ慢擧センヤと有を。摸し給ふゆへなり。●(二九九)列 |
Z08_0236A14: | の字をつらとよむ也。帝につかふまつる人の內にて |
Z08_0236A15: | も也。葵に。此みこたちのつらになんおもへばとあ |
Z08_0236A16: | り。●(三〇〇)官位も低ければ數ならぬ身なり。かず |
Z08_0236A17: | まへらる〻とは。かずへらる〻也。まは付字なり。須 |
Z08_0236A18: | 磨に。女御かくかずまへ給ひてと有。○魏稱衡カ傳ニ |
Z08_0236A19: | 云ク。餘子ハ碌々トシテ不レ足レ數ルニ。●(三〇一)官位のほど |
Z08_0236A20: | 也。●(三〇二)松風に。われはとおもひなし給へと有 |
Z08_0236B01: | り。●(三〇三)われこそとおもふ景色にて自慢する |
Z08_0236B02: | 也。つれ〲にも。佛法しりたるきそくしと有。● |
Z08_0236B03: | (三〇四)至極の詞なり。●(三〇五)高からぬ位を自慢 |
Z08_0236B04: | するにて。此人の心の內もしられたりと。心あるもの |
Z08_0236B05: | はあなづるべし。つれ〲に。それより下つかたは。時 |
Z08_0236B06: | にあひ。したりがほなるも。みづからはいみじとおも |
Z08_0236B07: | ふらめど。いと口おし。といへる同じ心也。●(三〇六) |
Z08_0236B08: | 諸天と仙人と也。○(三〇七)佛法にては驚覺の義な |
Z08_0236B09: | り。世間にもいやなる事にくむ心にいへり。槇柱に。 |
Z08_0236B10: | つまはじきせられ。うとましうなりてと有。●(三〇八、 |
Z08_0236B11: | 三〇九、三一〇)尤至極なり。○天仙のはづかしめをも。 |
Z08_0236B12: | はぢぬ人也。○器量のせまき人也。心のいたりあさき |
Z08_0236B13: | なり。●(三一一、三一二)公家武家につかふるもの。そ |
Z08_0236B14: | の身の分限に應じて。○あれは誰殿の者と。いはる〻 |
Z08_0236B15: | をよろこぶ也。●(三一三)人の家人となるは。口おし |
Z08_0236B16: | き事なるを。かへりてよろこぶ也。●(三一四、三一五) |
Z08_0236B17: | すぐれてよき事也。○外聞よしとおもひて。●(三一六) |
Z08_0236B18: | 經ニ云ク。得レ入ルコトヲ二無キレ上道ニ一。●(三一七)僧は釋氏な |
Z08_0236B19: | れば。佛の御子といふ。又佛法の分を得たるゆえに。 |
Z08_0236B20: | 佛子となづく。法華ニ云ク。汝等今日眞是佛子。●(三一八) |