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Z0390 父子相迎諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0236A01: そなふ。人を勸て十善を修せしめ。その身自在にし
Z08_0236A02: て。崩御の後は。天上に生れたまふ。此帝の果報力にて。
Z08_0236A03: 自然に輪寶とび來て。王の前に現ず。王の出たまふ
Z08_0236A04: 時。さきだちて道をひらく。此輪寶の轉ずるによりて。
Z08_0236A05: 轉輪聖王といふ也。四輪王の差別あり。●(二九五)二字
Z08_0236A06: ともにこふとよむ也。順和名には。かたゐと訓ず。蒼
Z08_0236A07: 頡篇。乞ナリ。通俗文。求。亦
Z08_0236A08: 。●(二九六)大經。計帝王。雖トモ人中
Z08_0236A09: 尊貴ニシテ。形色端正也ト。比レハ轉輪聖王。甚コト
Z08_0236A10: 鄙陋。猶乞人ルカ帝王也。●(二九七)帝を
Z08_0236A11: うらやまず。いはんやその餘をや。●(二九八)天子に
Z08_0236A12: つかはる〻人也。帝をかれと申事は。本文に。況ヘテ
Z08_0236A13: 慢擧センヤと有を。摸し給ふゆへなり。●(二九九)列
Z08_0236A14: の字をつらとよむ也。帝につかふまつる人の內にて
Z08_0236A15: も也。葵に。此みこたちのつらになんおもへばとあ
Z08_0236A16: り。●(三〇〇)官位も低ければ數ならぬ身なり。かず
Z08_0236A17: まへらる〻とは。かずへらる〻也。まは付字なり。須
Z08_0236A18: 磨に。女御かくかずまへ給ひてと有。○魏稱衡
Z08_0236A19: 。餘子碌々トシテルニ。●(三〇一)官位のほど
Z08_0236A20: 也。●(三〇二)松風に。われはとおもひなし給へと有
Z08_0236B01: り。●(三〇三)われこそとおもふ景色にて自慢する
Z08_0236B02: 也。つれ〲にも。佛法しりたるきそくしと有。●
Z08_0236B03: (三〇四)至極の詞なり。●(三〇五)高からぬ位を自慢
Z08_0236B04: するにて。此人の心の內もしられたりと。心あるもの
Z08_0236B05: はあなづるべし。つれ〲に。それより下つかたは。時
Z08_0236B06: にあひ。したりがほなるも。みづからはいみじとおも
Z08_0236B07: ふらめど。いと口おし。といへる同じ心也。●(三〇六)
Z08_0236B08: 諸天と仙人と也。○(三〇七)佛法にては驚覺の義な
Z08_0236B09: り。世間にもいやなる事にくむ心にいへり。槇柱に。
Z08_0236B10: つまはじきせられ。うとましうなりてと有。●(三〇八、
Z08_0236B11: 三〇九、三一〇)尤至極なり。○天仙のはづかしめをも。
Z08_0236B12: はぢぬ人也。○器量のせまき人也。心のいたりあさき
Z08_0236B13: なり。●(三一一、三一二)公家武家につかふるもの。そ
Z08_0236B14: の身の分限に應じて。○あれは誰殿の者と。いはる〻
Z08_0236B15: をよろこぶ也。●(三一三)人の家人となるは。口おし
Z08_0236B16: き事なるを。かへりてよろこぶ也。●(三一四、三一五)
Z08_0236B17: すぐれてよき事也。○外聞よしとおもひて。●(三一六)
Z08_0236B18: 。得ルコトヲ上道。●(三一七)僧は釋氏な
Z08_0236B19: れば。佛の御子といふ。又佛法の分を得たるゆえに。
Z08_0236B20: 佛子となづく。法華。汝等今日眞是佛子。●(三一八)

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