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Z0390 父子相迎諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0234A01: うつ衣哉。是も心にかなはぬ事なり。○以上に身のく
Z08_0234A02: るしみをいひて。此句にて結べり。以下は心の憂を述
Z08_0234A03: るなり。上の句に要なき心といひて。次の心の憂につ
Z08_0234A04: づけて云ひ給へり。●(二四〇)右の足ることをしらず。
Z08_0234A05: 身をくるしむる事は。心よりおこるなり。●(二四一)(サキ)
Z08_0234A06: に此四惑を擧たり。今爰に標し記す。●(二四二)我心に
Z08_0234A07: したがふものを愛する。是貪なり。●(二四三)我氣にち
Z08_0234A08: がへば。いかる是瞋なり。●(二四四、二四五、二四六)標也。
Z08_0234A09: ○是は癡也。○是は慢たり。●(二四七)右の四の心よ
Z08_0234A10: り。色々の煩惱をおこす也。智論。能ヲM(シテ)
Z08_0234A11: 一レ。故煩惱。●(二四八)堪忍しかねて也。●
Z08_0234A12: (二四九)續古今に。平泰時。世を海のあまの小舟のつ
Z08_0234A13: かね繩。こ〻ろの引に身をなまかせそ。●(二五〇)爰
Z08_0234A14: に名利といひ出して。次にいひひろむる也。そのこと
Z08_0234A15: は園觀とて。心にこのみ出る處也。●(二五一、二五二)す
Z08_0234A16: でにと云心。經。心。文選。彌起
Z08_0234A17: 。字書。端始也。●(二五三)名利の望。む
Z08_0234A18: ねをこがしてやむ事なし。普門品。滅煩惱
Z08_0234A19: 。此文の詞なり。●(二五四)朝は朝廷なり。周禮
Z08_0234A20: 。朝也。欲其來ルコト之早也。名を求むるも
Z08_0234B01: のは。內裏につかへて官位を爭ふなり。○張儀
Z08_0234B02: 名者テシ。爭。●(二五五)大經
Z08_0234B03: 。爲走使便セラレテ。無ルコト。●(二五六)廣弘
Z08_0234B04: 明集。不M(シテ)形神之疲勞。而重口腹之快利。寒
Z08_0234B05: 。心神用M(シテ)ニシ名利。百種貪婪M(シテ)
Z08_0234B06: 。●(二五七、二五八、二五九、二六〇、二六一、二六二)是
Z08_0234B07: より後の。○記敢の字なり。か〻れぬとなり。○摠じ
Z08_0234B08: てなり。○さても也。○萬の事なり。○轉の字の心也。
Z08_0234B09: ●(二六三)槇柱に。さも心にかなはぬ世とうちずして
Z08_0234B10: と有。古歌に。芹つみしむかしの人もわかことや。心
Z08_0234B11: に物のかなはさりけん。奧義抄に詳なり。●(二六四)大
Z08_0234B12: 。適有レハ一復少。有レハ是少。思ンヿヲ
Z08_0234B13: 齊等。適欲レハント。便復糜散。又云。有レハ田憂
Z08_0234B14: 。有レハ宅憂。●(二六五)歸元直指。富貴
Z08_0234B15: 。恐レテ而憂。貧窮。欲M(シテ)而憂
Z08_0234B16: ●(二六六、二六七、二六八)寶をわが物にせんとおもひ求
Z08_0234B17: むるなり。○わが物にしをほせての後也。○もとめが
Z08_0234B18: たく。うしなひやすければ也。●(二六九)氷をしのぎ。
Z08_0234B19: 汗をのごひて。心をつかひ。身をくるしめ。此世をいと
Z08_0234B20: なみいだして妻子をやしなひ。飮食をむさぼり。是を

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