浄土宗全書を検索する
AND検索:複数の検索語をスペースで区切って入力すると、前後2行中にそれらを全て含む箇所を検索します。
巻_頁段行 | 本文 |
---|---|
Z08_0229A01: | ●(一五八)人の死したるを。かれたるといふ。是も般舟 |
Z08_0229A02: | 讚に。形枯命終と有に依て書き給へり。記ニ云ク。枯ト者 |
Z08_0229A03: | 死也ト。又草木のかる〻に。死の字を用ひて。かる〻と |
Z08_0229A04: | よむ例あり。●(一五九)薪をとるものなり。孝周翰カ曰ク。 |
Z08_0229A05: | 樵夫ハ採樵之賤者也。●(一六〇)しやれかうべなり。● |
Z08_0229A06: | (一六一)わが家也。●(一六二)わが妻也。●(一六三)けふの |
Z08_0229A07: | しやれかうべと。此つまのかしらのかたちと。ちがふ |
Z08_0229A08: | 事なきなり。●(一六四)ひとりごとにいひし也。まつり |
Z08_0229A09: | ごと。はかりごとをも。まつりごち。はかりごたれなど |
Z08_0229A10: | いふ也。榮花物語に。櫻のいみじう面白きを。見めぐら |
Z08_0229A11: | せ給ひて。ひとりごたせたまひけると有。賢木にも。ひ |
Z08_0229A12: | とりごちおはすといへり。●(一六五)日本紀に。都の字 |
Z08_0229A13: | を訓ず。俗にすきと思ひきるといふ詞也。●(一六六)此 |
Z08_0229A14: | 事は。閑居友に見へたり。その略にいはく。中比山城國 |
Z08_0229A15: | に男ありけり。おもひたりける女なん侍りける。なに |
Z08_0229A16: | とか侍りけん。うと〱しきさまにのみなりける。女 |
Z08_0229A17: | 打くどきければ。男おどろきて。えさらずおもふ事。む |
Z08_0229A18: | かしに。つゆたがはず。た▲し。一の事ありて。うと〱 |
Z08_0229A19: | しきやうに。おぼゆる事ぞある。すぎにしころ。ものへ |
Z08_0229A20: | ゆくとて。野原に。死たる人のかしらの骨の有しを。つ |
Z08_0229B01: | くづくとみしほどに。世の中あぢきなく。かなしくて。 |
Z08_0229B02: | たれも。しなん後は。かやうに侍るべきぞかし。今より。 |
Z08_0229B03: | わがめのかほのやうをさぐりて。此さまに同じきか |
Z08_0229B04: | と見んよとおもひて。かへりて。さぐりあはするに。さ |
Z08_0229B05: | らなり。それよりなにとなく。心もそらにおぼえて。か |
Z08_0229B06: | くおぼしとがむるまでになりにけるぞといひけり。 |
Z08_0229B07: | かくて月ごろすぎて。女にいふやうは。出家の功德に |
Z08_0229B08: | よりて。佛の國にむまれば。かならずかへりきて。とも |
Z08_0229B09: | をいざなはんとき。心ざしのほどは。みえまうさんず |
Z08_0229B10: | るぞとて。かきけつやうにうせぬとなん。○た▲し樵 |
Z08_0229B11: | 夫とあり。餘の故事あるか。●(一六七)あつぱれそのや |
Z08_0229B12: | うになりたき也。などは。なにとてなられぬぞと也。● |
Z08_0229B13: | (一六八)右の樵夫がやうなる心を。うらやむ詞なり。● |
Z08_0229B14: | (一六九)智論十七に出たり。菩薩の弟子をいさめたま |
Z08_0229B15: | ふ偈の詞なり。●(一七〇)不淨なれども。わが身はすて |
Z08_0229B16: | がたし。●(一七一)葵に。かたはらさびしくて。ならはぬ |
Z08_0229B17: | 御ひとりねに。あかしかね給へなどあり。●(一七二)う |
Z08_0229B18: | たてきは。轉の字にていよ〱の心也。●(一七三)法事 |
Z08_0229B19: | 讚の文なり。●(一七四)野原にある。馬の骨をみるに。人 |
Z08_0229B20: | の身の骨にかはる事なし。人の皮に馬の骨をつ〻み |