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Z0390 父子相迎諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0216A01: つとして(七八)きよき所ある。たとひ海水をかたぶ
Z08_0216A02: けてあらふとも。いかでか淸潔なる事をえむ。(七九)
Z08_0216A03: とりたて〻いはねばこそあれ。(八〇)おもひと(解)け
Z08_0216A04: ば。(八一)さも。シカモナリ(八二)われながらきた(黑)な
Z08_0216A05: き身を。(八三)せめても(八四)まよへるあまりに。
Z08_0216A06: (八五)ことさら(八六)きよき物とのみおもひしめ
Z08_0216A07: て。(八七)をのれなりなる(八八)けがらはしさをだ
Z08_0216A08: にも。心うつくしう(心嚴)(八九)わすれはてたるに。いと
Z08_0216A09: ど。(九〇)靑黛(九一)まゆをかき。(九二)紅粉(九三)
Z08_0216A10: おもてをかざりて。(九四)つや〱もとのおもかげ
Z08_0216A11: もなく。(九五)いろどりなしぬれば。(九六)こ(是)は。
Z08_0216A12: われかの(九七)心あがりに。(九八)うちをくか▲みも
Z08_0216A13: なごりおしくおもふ。(九九)まして。(一〇〇)よその
Z08_0216A14: 人めは。ひた(直)まよひなり。(一〇一)このあやまり。
Z08_0216A15: (一〇二)害をなす事ふかし。(一〇三)いか▲しておぼ
Z08_0216A16: (溺)らかされぬ事あらん。(一〇四)つかのうちにすま
Z08_0216A17: ぬばかりぞ。(一〇五)人みなきつねの媚をなせり。(一〇六)
Z08_0216A18: 野外にをかざる程。(一〇七)かばねよく人の心をと
Z08_0216A19: らか(蕩)す。(一〇八)なんぞ(一〇九)かりのまゆずみ
Z08_0216A20: をみて。(一一〇)まことのし〻むらを(一一一)わすれ
Z08_0216B01: たる。(一一二)わづかにうちむかふいろにめをと▲め
Z08_0216B02: て。(一一三)皮ひとへのしたをおもひもやらぬ。(一一
Z08_0216B03: 四)心のいたりのみじかさこそをろかなれ。(一一五)
Z08_0216B04: 心にく(心惡)きところあらば。(一一六)た▲野ばらに
Z08_0216B05: ゆきて。しにかばねの(一一七)ふせるを見よ。(一一八)
Z08_0216B06: 四支テアシ(一一九)フクレ膖)ハルして。(一二〇)蟲うみしるを
Z08_0216B07: はみてむぐめき。(一二一)五體タダレヤブレして。(一二二)烏は
Z08_0216B08: らわたをつかみてあらそふ。(一二三)これなん。(一二四)
Z08_0216B09: さながら(悉)(一二五)ありのま〻なるすがたなり。(一二六)
Z08_0216B10: 愛著の心なをいか▲おもふ。てをもふれ。身にもちか
Z08_0216B11: づけなんや。(一二七)むしをもそねみ。からすをもね
Z08_0216B12: たみなんや。(一二八)さしも。(一二九)はなやかに(一
Z08_0216B13: 三〇)にほひふか〻りしも。(一三一)さらに。をのが
Z08_0216B14: いろかにはあらざりけり。(一三二)いまは。(一三三)
Z08_0216B15: たとひ(一三四)仙方のゆき。(雪)(一三五)(シロキモノ)を(一三六)ほど
Z08_0216B16: こすとも。(一三七)このあおを)(靑)み。つし(瘀)みたる
Z08_0216B17: いろをば。うづみがたし。(一三八)又妓爐のけぶり。(一
Z08_0216B18: 三九)薰をゆづるとも。このくさく。けがらはしきか
Z08_0216B19: は。まが(紛)ふべからず。(一四〇)た▲みるものはめを
Z08_0216B20: ふさぎ。はなをおほひてのみさる。(一四一)うたて。い

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