浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0215A01: | 父子相迎上本諺註 |
Z08_0215A02: | 夫。(一)四生の(二)群品(三)いまだいやしとせず。(四) |
Z08_0215A03: | みな(五)をのづから(六)佛乘の性を(七)う(稟)け |
Z08_0215A04: | たり。(八)十號の尊位。(九)なんぞのぞ(望)まざら |
Z08_0215A05: | ん。(一〇)たれかもと(素)より法王の御子にあらざ |
Z08_0215A06: | るや。(一一)しかあれども。(一二)われら(一三)ひと |
Z08_0215A07: | たび(一四)自家を(一五)まど(惑)ひいで〻。(一六)な |
Z08_0215A08: | がく(一七)他鄕に(一八)とら(捕)はれてしよりこの |
Z08_0215A09: | かた。(一九)魔王(二〇)譜代の(二一)やつこ(奴)(二二) |
Z08_0215A10: | として。(二三)六道(二四)縱橫に(二五)かりつかひ |
Z08_0215A11: | (駈使)にしかば。(二六)身つたなくして(二七)性を |
Z08_0215A12: | も。名をもいはず。(二八)心をろかにして父をも。母 |
Z08_0215A13: | をもおもはずなりぬ。(二九)あやま(過)て(三〇)名利 |
Z08_0215A14: | のひとや(獄)を。(三一)迷境の(三二)なかにかまへ。 |
Z08_0215A15: | (三三)恩愛のきづなを。(三四)妄緣のうへに(三五) |
Z08_0215A16: | むすびぬるのちは。(三六)安養を(三七)本國ときけ |
Z08_0215A17: | ども。(三八)ゆめ〱かへらん心もなく。(三九)彌陀を |
Z08_0215A18: | 慈父といへども。(四〇)つや〱(四一)なつか(愛)し |
Z08_0215A19: | き(四二)おもひもなし。た▲穢土の(四三)五欲を。 |
Z08_0215B01: | (四四)またなき物にして。(四五)淨刹の(四六)四德 |
Z08_0215B02: | を。(四七)ないがしろ(蔑)にせり。(四八)これひとへ |
Z08_0215B03: | に。(四九)倒見(五〇)めをくるめか(眩)し。(五一)著 |
Z08_0215B04: | 想(五二)こ〻ろをゑ(醉)はすに(五三)よりてなり。(五 |
Z08_0215B05: | 四)しづかにこれを思へば。心驚悲歎にたえ(イへ)ず。 |
Z08_0215B06: | (不勝)(五五)はやくこれをこしら(誘)へて。(五六)父子 |
Z08_0215B07: | 相迎せしめんとおもふ。これがために。魔鄕に(五七) |
Z08_0215B08: | と▲こほ(停)るまよひをいさめて。(五八)佛國を(五 |
Z08_0215B09: | 九)こふる(六〇)心をすめ〻ん。(六一)そのまよひ |
Z08_0215B10: | 百端(六二)なりといへども。ことにをろかなるは四 |
Z08_0215B11: | 倒にあり。(六三)一には(六四)きはめて不淨なる身 |
Z08_0215B12: | を(六五)きよしとおもふ。これはなはだ(六六)をろ |
Z08_0215B13: | かなり。(六七)しらんとおもは▲。(六八)をのが身の |
Z08_0215B14: | うちをさぐり見よ。(六九)ながくみじかきほね。(七〇) |
Z08_0215B15: | ふし〲をつぎあつめたるに。(七一)ふとくほそき |
Z08_0215B16: | すぢ。そのつぎめ〱をくさり(鎖)あやつ(機)りて。 |
Z08_0215B17: | (七二)それに。あかきし〻むら(臠)をまつ(絢)ひ。(七三) |
Z08_0215B18: | うへにしろきかはをはれり。(七四)かうべには。(七五) |
Z08_0215B19: | なづき(腦)を(七六)いれていた▲き。はらには。はら |
Z08_0215B20: | わた(膓)をつ〻みてか〻へたり。(七七)いづくかひと |