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Z0380 西要鈔諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0212A01: 八願の心也。○おほげなきは。われに似あはぬ事也。前
Z08_0212A02: に註せり。○悲喜とは。かつはかなしく。かつはよろ
Z08_0212A03: こぶ也。かくばかり不思議なる念佛を。無數劫の間。お
Z08_0212A04: もひよらざりしことをかなしみ。此生に本願にあひ
Z08_0212A05: ぬることをよろこぶ也。○こも〲ながるとは。か
Z08_0212A06: れこれに涙のながる〻也。●(七十八)是より右の段
Z08_0212A07: 段の心をふくみて。勸誡し給へる也。○か〻る悲願と
Z08_0212A08: は。右の三生果遂の大悲の本願なり。○あまへてとは。
Z08_0212A09: 子の親にあまへたる心也。源氏にもある詞也。そもそ
Z08_0212A10: も右に邊地懈慢。三生果遂などをかたり給へるは。か
Z08_0212A11: の佛の大悲の。こまやかなるほどをしらせて。順次往
Z08_0212A12: 生の信心を。かためしめんがためなり。それをき〻て
Z08_0212A13: 油斷せよとにはあらず。善導大師の發願の文にも。上
Z08_0212A14: 品往生とあり。又蓮生法師は。上品ならずば。むかへら
Z08_0212A15: れまいらせじといふ願をおこして。發願の偈にも。下
Z08_0212A16: 八品往生。我願と。かきたりけるが。ねが
Z08_0212A17: ひのごとく。上品に往生せり。○心行とは。九品の位は。
Z08_0212A18: 安心の淺深にも起行の多少にも。よる事なるがゆへ
Z08_0212A19: に。心行を急にすべしといふ也。元祖三經釋。善
Z08_0212A20: 導和尙。三萬以上は。上品上生の業とのたまへり。數遍
Z08_0212B01: に依て上品にむまるべし。又三心に付て九品あるべ
Z08_0212B02: し。信心に依て上品にむまるべしと見えたり。已上又云。
Z08_0212B03: 上古より以來。おほく下品といへどもたりぬべしと
Z08_0212B04: いひて。上品をねがはず。是は惡業のをもきをおそれ
Z08_0212B05: て。心を上品にかけざる也。若しそれ惡業によらば。摠
Z08_0212B06: じて往生すべからず。願力に依てうまれば。なんぞ上
Z08_0212B07: 品にす〻まんことをかたしとせん。已上以上は正宗な
Z08_0212B08: り。以下は流通分なり。●(七十九)是は釋迦堂にして。
Z08_0212B09: たま〱異僧にまいりあひてかず〱淨土の法門を
Z08_0212B10: たづねしほどに。夜もはやあけがたになりて。面々に
Z08_0212B11: 下向せんとする體也。○はしおほくとは。前漢書食貨
Z08_0212B12: 。史道雜而多端。已上群疑とは。おほきうた
Z08_0212B13: がひ也。篇海類編。群衆也。已上○數篇とは。問
Z08_0212B14: 答の數のおほき事也。篇は發眞鈔。篇者。戒疏
Z08_0212B15: 。篇類均等ニM(シテ)。與諸章品義齊一也。刑昺
Z08_0212B16: 者。積而成。篇者編也。言心ハM(シテ)
Z08_0212B17: 。明ニM(シテ)而徧者也。已上○東窻あかつきいたるとは。
Z08_0212B18: 白氏文集第四。松門曉到月徘徊已上西戶に
Z08_0212B19: 月のこれりとは。九月廿日餘りの事なれば也。さてこ
Z08_0212B20: の月。のこれりといふ句は。ひそかに古歌の詞をもち

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