浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0212A01: | 八願の心也。○おほげなきは。われに似あはぬ事也。前 |
Z08_0212A02: | に註せり。○悲喜とは。かつはかなしく。かつはよろ |
Z08_0212A03: | こぶ也。かくばかり不思議なる念佛を。無數劫の間。お |
Z08_0212A04: | もひよらざりしことをかなしみ。此生に本願にあひ |
Z08_0212A05: | ぬることをよろこぶ也。○こも〲ながるとは。か |
Z08_0212A06: | れこれに涙のながる〻也。●(七十八)是より右の段 |
Z08_0212A07: | 段の心をふくみて。勸誡し給へる也。○か〻る悲願と |
Z08_0212A08: | は。右の三生果遂の大悲の本願なり。○あまへてとは。 |
Z08_0212A09: | 子の親にあまへたる心也。源氏にもある詞也。そもそ |
Z08_0212A10: | も右に邊地懈慢。三生果遂などをかたり給へるは。か |
Z08_0212A11: | の佛の大悲の。こまやかなるほどをしらせて。順次往 |
Z08_0212A12: | 生の信心を。かためしめんがためなり。それをき〻て |
Z08_0212A13: | 油斷せよとにはあらず。善導大師の發願の文にも。上 |
Z08_0212A14: | 品往生とあり。又蓮生法師は。上品ならずば。むかへら |
Z08_0212A15: | れまいらせじといふ願をおこして。發願の偈にも。下 |
Z08_0212A16: | 八品ノ往生ハ。我レ捨テ而モ不レ願と。かきたりけるが。ねが |
Z08_0212A17: | ひのごとく。上品に往生せり。○心行とは。九品の位は。 |
Z08_0212A18: | 安心の淺深にも起行の多少にも。よる事なるがゆへ |
Z08_0212A19: | に。心行を急にすべしといふ也。元祖ノ三經釋ニ云ク。善 |
Z08_0212A20: | 導和尙。三萬以上は。上品上生の業とのたまへり。數遍 |
Z08_0212B01: | に依て上品にむまるべし。又三心に付て九品あるべ |
Z08_0212B02: | し。信心に依て上品にむまるべしと見えたり。已上又云。 |
Z08_0212B03: | 上古より以來。おほく下品といへどもたりぬべしと |
Z08_0212B04: | いひて。上品をねがはず。是は惡業のをもきをおそれ |
Z08_0212B05: | て。心を上品にかけざる也。若しそれ惡業によらば。摠 |
Z08_0212B06: | じて往生すべからず。願力に依てうまれば。なんぞ上 |
Z08_0212B07: | 品にす〻まんことをかたしとせん。已上以上は正宗な |
Z08_0212B08: | り。以下は流通分なり。●(七十九)是は釋迦堂にして。 |
Z08_0212B09: | たま〱異僧にまいりあひてかず〱淨土の法門を |
Z08_0212B10: | たづねしほどに。夜もはやあけがたになりて。面々に |
Z08_0212B11: | 下向せんとする體也。○はしおほくとは。前漢書ノ食貨 |
Z08_0212B12: | 志ニ云ク。史道雜テ而多シレ端。已上群疑とは。おほきうた |
Z08_0212B13: | がひ也。篇海類編ニ云ク。群ハ衆也。已上○數篇とは。問 |
Z08_0212B14: | 答の數のおほき事也。篇は發眞鈔ニ云ク。篇ト者。戒疏ニ |
Z08_0212B15: | 云ク。篇類均等ニM(シテ)。與二諸章一品義齊一也。刑昺カ疏ニ云ク。 |
Z08_0212B16: | 篇ト者。積テレ章ヲ而成ス。篇ト者編也。言心ハ出M(シテ)レ情ヲ鋪フレ |
Z08_0212B17: | 事ヲ。明ニM(シテ)而徧キ者也。已上○東窻あかつきいたるとは。 |
Z08_0212B18: | 白氏文集第四ニ云ク。松門ニ曉到テ月徘徊ス。已上西戶に |
Z08_0212B19: | 月のこれりとは。九月廿日餘りの事なれば也。さてこ |
Z08_0212B20: | の月。のこれりといふ句は。ひそかに古歌の詞をもち |