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Z0380 西要鈔諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0207A01: 石もうかふてふ。ちかひのうみに波たつなゆめ。●
Z08_0207A02: (五十四)佛を船師にたとふる事。𣵀槃經第九にあり。
Z08_0207A03: 眞歇了禪師云。釋迦老師。住世七十九年。說法三百
Z08_0207A04: 餘會。獨於淨土敎。諄々トM(シテ)屢說而不。得ンヤルヿヲ
Z08_0207A05: 超凡入聖之捷徑乎。已上●(五十五)覺鑁
Z08_0207A06: 師の孝養集。すでに一佛の護念をかうぶらんに。
Z08_0207A07: 何のねがひか滿ざるらん。いかにいはんや。六方恆沙
Z08_0207A08: の諸佛の。われも〱とまほり給ふをや。已上●(五十六)
Z08_0207A09: 念佛の行を帆にたとへ給ふ事は。弘法大師の生死海
Z08_0207A10: 賦に。樹精進(バシラ)。擧靜慮()とあるがごとし。又
Z08_0207A11: こゑを帆にあぐるといふは。こゑをあらはにいだし
Z08_0207A12: て。たかくとなふる心也。古今。藤原菅根朝臣秋風にこゑをほ
Z08_0207A13: にあけてくる舟は。あまのとわたる鴈にそありける。
Z08_0207A14: 奧義抄に雁櫓の事あり。新拾遺。大江茂重ともさそふ室の泊のあさ嵐
Z08_0207A15: に。こゑを帆にあけて出つる舟人。○逗留あるべから
Z08_0207A16: ずとは。順次往生の義也。古。欲ント一生事辨
Z08_0207A17: 便於這裏已上●(五十七)これまで孤山の
Z08_0207A18: 釋の心なり。いはゆるみちびくもの〻とがにあらず。
Z08_0207A19: ●(五十八)是ほどたしかにして。ありがたき事なるに。
Z08_0207A20: しゐてうたがひをおこさる〻は。强思議の罪の報に
Z08_0207B01: て。心の狂亂せるなるべしと也。源氏に。ある物ぐる
Z08_0207B02: をしの物おぢやと有り。淸淨覺經。若人聞
Z08_0207B03: クヲ淨土法門。聞ケ𪜈。見𪜈ナルハ見。當
Z08_0207B04: 知。此等三惡道。罪障未盡。爲
Z08_0207B05: 信向耳。佛言。我。未解脫也。已上
Z08_0207B06: ○顯揚論。於不思議。强思議スレハ心狂
Z08_0207B07: 過失已上●(五十九)かの佛の大悲。ねんごろにし
Z08_0207B08: て。機の上下を漏さじと。位に九品を分たれたるのみ
Z08_0207B09: ならず。佛の智惠をうたがふ過ありて。九品に入りが
Z08_0207B10: たきもの〻ためにおなじ。極樂の內の九品より。外に
Z08_0207B11: また此ところをまうけたまへり。その處を邊地とい
Z08_0207B12: ふは。三寶の名をもきかぬ事。八難の中の邊地の難に
Z08_0207B13: 似たれば也。又かの國の。かたわきなれば。邊地といふ
Z08_0207B14: なり。往生十因。雙觀經。若有衆生。以
Z08_0207B15: 。修功德。願ント。不佛智。不思
Z08_0207B16: 議智。不可稱智。大乘廣智。無等無倫最上勝智。於
Z08_0207B17: 諸智。疑惑M(シテ)信。猶信罪福。修-習M(シテ)善本。願ント
Z08_0207B18: 其國。此衆生。生シテ宮殿。壽五百歲。不
Z08_0207B19: 。謂胎生。乃至若キノ衆生。識其本罪。深
Z08_0207B20: 悔責。求レハント彼處。卽得意往-詣M(シテ)無量壽

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