浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0207A01: | 石もうかふてふ。ちかひのうみに波たつなゆめ。● |
Z08_0207A02: | (五十四)佛を船師にたとふる事。𣵀槃經第九にあり。 |
Z08_0207A03: | 眞歇ノ了禪師云ク。釋迦老師。住世七十九年。說法三百 |
Z08_0207A04: | 餘會。獨於二淨土敎ニ一。諄々トM(シテ)屢說テ而不レ已マ。得ンヤレ不ルヿヲ三 |
Z08_0207A05: | 以テレ是ヲ爲二超凡入聖之捷徑ト一乎。已上●(五十五)覺鑁 |
Z08_0207A06: | 師の孝養集ニ云ク。すでに一佛の護念をかうぶらんに。 |
Z08_0207A07: | 何のねがひか滿ざるらん。いかにいはんや。六方恆沙 |
Z08_0207A08: | の諸佛の。われも〱とまほり給ふをや。已上●(五十六) |
Z08_0207A09: | 念佛の行を帆にたとへ給ふ事は。弘法大師の生死海 |
Z08_0207A10: | 賦に。樹テ二精進ノ橦ヲ一。擧ク二靜慮颿ヲ一とあるがごとし。又 |
Z08_0207A11: | こゑを帆にあぐるといふは。こゑをあらはにいだし |
Z08_0207A12: | て。たかくとなふる心也。古今。藤原菅根朝臣秋風にこゑをほ |
Z08_0207A13: | にあけてくる舟は。あまのとわたる鴈にそありける。 |
Z08_0207A14: | 奧義抄に雁櫓の事あり。新拾遺。大江茂重ともさそふ室の泊のあさ嵐 |
Z08_0207A15: | に。こゑを帆にあけて出つる舟人。○逗留あるべから |
Z08_0207A16: | ずとは。順次往生の義也。古ニ云ク。欲ハレ取ント二一生ノ事辨ヲ一。 |
Z08_0207A17: | 便於テ二這裏ニ一留ヨレ心ヲ。已上●(五十七)これまで孤山の |
Z08_0207A18: | 釋の心なり。いはゆるみちびくもの〻とがにあらず。 |
Z08_0207A19: | ●(五十八)是ほどたしかにして。ありがたき事なるに。 |
Z08_0207A20: | しゐてうたがひをおこさる〻は。强思議の罪の報に |
Z08_0207B01: | て。心の狂亂せるなるべしと也。源氏に。ある物ぐる |
Z08_0207B02: | をしの物おぢやと有り。淸淨覺經ニ云ク。若シ有テレ人聞レ |
Z08_0207B03: | 說クヲ二淨土ノ法門ヲ一。聞ケ𪜈如クレ不レ聞カ。見𪜈如ナルハレ不レ見。當レ |
Z08_0207B04: | 知。此等ハ始テ從二三惡道一來テ。罪障未レ盡。爲ニレ此カ無キ二 |
Z08_0207B05: | 信向一耳。佛ノ言。我レ說ク此ノ人ハ。未レ可レ得二解脫ヲ一也。已上 |
Z08_0207B06: | ○顯揚論ニ云ク。於テ二不思議ノ法ニ一。强テ思議スレハ得二心狂 |
Z08_0207B07: | 亂ノ過失ヲ一。已上●(五十九)かの佛の大悲。ねんごろにし |
Z08_0207B08: | て。機の上下を漏さじと。位に九品を分たれたるのみ |
Z08_0207B09: | ならず。佛の智惠をうたがふ過ありて。九品に入りが |
Z08_0207B10: | たきもの〻ためにおなじ。極樂の內の九品より。外に |
Z08_0207B11: | また此ところをまうけたまへり。その處を邊地とい |
Z08_0207B12: | ふは。三寶の名をもきかぬ事。八難の中の邊地の難に |
Z08_0207B13: | 似たれば也。又かの國の。かたわきなれば。邊地といふ |
Z08_0207B14: | なり。往生十因ニ云ク。雙觀經ニ云ク。若有テ二衆生一。以テ二疑 |
Z08_0207B15: | 惑ノ心一。修シ二諸ノ功德ヲ一。願レ生ント二彼ノ國ニ一。不レ了セレ佛智。不思 |
Z08_0207B16: | 議智。不可稱智。大乘廣智。無等無倫最上勝智ヲ一。於テ二此ノ |
Z08_0207B17: | 諸智ニ一。疑惑M(シテ)不レ信。猶信シ二罪福ヲ一。修二-習M(シテ)善本ヲ一。願スレ生ント二 |
Z08_0207B18: | 其國ニ一。此ノ諸ノ衆生。生シテ二彼ノ宮殿ニ一。壽五百歲。不レ見二三 |
Z08_0207B19: | 寶ヲ一。謂二之ヲ胎生ト一。乃至若キノレ此ノ衆生。識テ二其本罪ヲ一。深ク |
Z08_0207B20: | 自ラ悔責メ。求レハレ離ント二彼處ヲ一。卽得下知レ意往二-詣M(シテ)無量壽 |