浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0205A01: | といふ。これはいまだ信ぜずと。時に明師ありて示し |
Z08_0205A02: | ていはく。汝大邪見なり。俱にこれ佛の言なり。なんぞ |
Z08_0205A03: | 信ぜざる事を得んと。これを聞てより。信を決定して |
Z08_0205A04: | つゐに往生せられたり。往生集にあり又ひとりの惡人あり。 |
Z08_0205A05: | 臨終の時。地獄の火。目の前に現ぜり。僧ありていは |
Z08_0205A06: | く。汝がごときの罪人も念佛すれば。佛の來迎ある事。 |
Z08_0205A07: | 觀經に文ありと。是を聞て。その人な〻めならずよろ |
Z08_0205A08: | こびていはく。佛。地獄ありとのたまへり。地獄現に |
Z08_0205A09: | あり。往生を得とのたまふ。われさだめて往生を得ん |
Z08_0205A10: | といひて。香をたき念佛して。ゆ〻しく往生せり。迦才淨土 |
Z08_0205A11: | 論に有り鎌倉宗要ニ曰ク。抑見ルニ二世人ヲ一。各墮シテ二偏見ニ一。難レ |
Z08_0205A12: | 叶ヒ二佛意ニ一。悲哉信ズル二因果ヲ一者ハ。他力之信弱ク。信スル二本 |
Z08_0205A13: | 願ヲ一者ハ。因果ノ理緩シ。庶幾クハ。專ラ信シ二本願ヲ一。兼テ信セヨ二 |
Z08_0205A14: | 因果ヲ一。卽叶テ二佛意ニ一。可レ遂二往生ヲ一者也。已上●(四十五)ま |
Z08_0205A15: | づ右に釋尊の御語を信ぜよといひて。かさねて諸佛 |
Z08_0205A16: | の證誠の語を信ぜしむる也。五會讚ニ曰ク。不二但タ本 |
Z08_0205A17: | 師金口ノ說ノミニ一。十方ノ如來。共ニ傳證ス。以上これ阿彌陀 |
Z08_0205A18: | 經にある事也。○十方といふは。稱讚經による也。開合の異 |
Z08_0205A19: | 恆沙とは。數おほき義也。註十疑論ニ云ク。恆河ト者。正ニハ |
Z08_0205A20: | 云二殑伽ト一。沙多シテ而細ナリ。佛多ク近テレ此ニ說玉カレ法ヲ故ニ。凡ソ |
Z08_0205B01: | 說ニ二時〓多數ヲ一。皆取テ爲レ喩ト。以上此證明の心は。佛と佛 |
Z08_0205B02: | とは。何のおぼつかなき事かはおはします。た▲我等 |
Z08_0205B03: | がうたがひを。た〻んがためにこそ侍るなれ。善導大 |
Z08_0205B04: | 師。これを釋してのたまはく。もし此證によりてむま |
Z08_0205B05: | るる事を得ずば。六方の諸佛の〻べ給へる舌。口より |
Z08_0205B06: | 出でをはりて後。終に口にかへりいらずして。自然に |
Z08_0205B07: | やぶれた▲れんとのたまへり。これを信ぜざらんもの |
Z08_0205B08: | は。すなはち十方恆沙の諸佛の御舌をやぶる也。よく |
Z08_0205B09: | よく信ずべし。一佛二佛の舌をやぶらんだにもあり。 |
Z08_0205B10: | いかにいはんや。十方恆沙の諸佛をや。大地微塵劫を |
Z08_0205B11: | 超過すとも。いまだ三途の身をはなるべからず云云。 |
Z08_0205B12: | 又凡夫の舌は。三寸に過ず。をのづから妄語あり。佛 |
Z08_0205B13: | はかくのごとく廣長の舌まします。證誠に虛妄なき |
Z08_0205B14: | 事を。信ぜよとの心にて舌をのべ給へり。○經ニ云ク。 |
Z08_0205B15: | 凡夫ノ舌ハ過レハ二鼻尖ヲ一。表三三世ニ不二妄語一。佛ハ乃イ無量 |
Z08_0205B16: | 劫ヨリ來。曾テ無二妄語一。久積二功德ヲ一。感ス二斯ノ勝相ヲ一也。以上 |
Z08_0205B17: | ●(四十六)かの市中の虎も。三人いは▲信ずべしとい |
Z08_0205B18: | へり。●(四十七)往生拾因ニ云ク。依テレ之ニ。十方恆沙ノ諸 |
Z08_0205B19: | 佛ハ。出M(シテ)二廣長ノ舌ヲ一。各垂レ玉二勸進ヲ一。是レ表ス二實語ヲ一。可レ |
Z08_0205B20: | 取ル二仰信ヲ一。彼ノ鷲峰ノ〓妙法ニハ。多寶一佛證明シ。又王城 |