浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0185A01: | 卷に。せめておもひしづめての給ふとあり。●(四十三) |
Z08_0185A02: | これ晋の劉琨が。詩序のことばを用ひて引きあはせ給 |
Z08_0185A03: | へり。文字すくなしとて。名號をかろしむるは。功德を |
Z08_0185A04: | しらぬゆへなり。よくしれる人は。文字のすくなきを |
Z08_0185A05: | かろしむるものにはあらず。たとへば。よく馬を見しる |
Z08_0185A06: | 人は。た▲その筋骨のつよきところをめき〻して。皮 |
Z08_0185A07: | 肉のやせたるをいやしむることなし。然るにとなふ |
Z08_0185A08: | る者が。心やすければとて。功德をうたがふこと。はな |
Z08_0185A09: | はだをろかなりと。はぢしめてかたれるなり○騏驥 |
Z08_0185A10: | とは。千里をかける名馬なり。○良樂とは。王良伯樂と |
Z08_0185A11: | て。よく馬をしれる人なり。むかし。世にすぐれたる馬 |
Z08_0185A12: | ありき。その主しらずして。かりつかひしほどに。こ |
Z08_0185A13: | とのほかやせおとろへたり。ある時。鹽車をかけて坂 |
Z08_0185A14: | をのぼらせたるに。よく馬を見しれる。伯樂といふ人 |
Z08_0185A15: | にゆきあひぬ。その馬はるかにみていななきして。を |
Z08_0185A16: | のれをしれることをよろこび。たちとまりてす〻ま |
Z08_0185A17: | ず。伯樂一目見て。これ名馬なることをしり。わがのれ |
Z08_0185A18: | るところのこえたる馬にかへたり。さてよくやしな |
Z08_0185A19: | ひたてれば。日に千里をゆく馬になんありけり云云。 |
Z08_0185A20: | 淮南子ニ云ク。伯樂カ曰ク。馬ハ不レ在二形容ニ一。筋骨ヲモツテ相ス也。 |
Z08_0185B01: | 又曰ク。得テ二其ノ精ヲ一而忘ル二其ノ麤ヲ一。見テ二其內ヲ一而忘ル二其ノ |
Z08_0185B02: | 外ヲ一。已上文選廿五。劉越石答二盧諶ニ一詩序ニ云ク。昔騄 |
Z08_0185B03: | 驥倚テ二輈ヘ於吳阪ニ一。鳴ルヿハ二於良樂ニ一。知ルト與レ不レ知ラ |
Z08_0185B04: | 也。註ニ翰カ曰ク。騄驥ハ古之良馬也。良樂ハ孫陽也。昔人。 |
Z08_0185B05: | 以二驥馬ヲ一駕ス二鹽車ニ一。馬倚テレ轅ニ而不二肯テ行一。遇ヘリ二 |
Z08_0185B06: | 孫陽ニ一。以二己カ馬ヲ一易ヘ得テ。竟ニ爲二天下ノ駿ト一。此レ喩下琨 |
Z08_0185B07: | 不M(シテ)レ能レ知レ諶ヲ。而匹磾知ルニ上レ之ヲ也。已上戰國策ニ云ク。楚 |
Z08_0185B08: | 客謂テ二春申君ニ一。昔騏驥。駕M(シテ)二鹽車ニ一上二吳阪ヲ一。遷延トM(シテ) |
Z08_0185B09: | 負テレ轅ヲ。而不レ能レ進ムヿ。遭テ二伯樂ニ一。仰テ而鳴ク。之知レハ二 |
Z08_0185B10: | 伯樂カ知ルヿヲ一レ己ヲ也。已上呂氏春秋ニ曰ク。古ノ者善ク相スルレ |
Z08_0185B11: | 馬ヲ者。若キ二趙之王良。秦之伯樂カ一。尤盡ス二其ノ妙ヲ一也。 |
Z08_0185B12: | 已上○弘決ニ云ク。駿ト者馬之美稱ナリ。亦ハ速疾也。已上 |
Z08_0185B13: | 倭名鈔ニ云ク。駿馬ハ漢語抄ニ云ク。土岐宇萬。日本紀ノ |
Z08_0185B14: | 私記ニ云ク。須久禮大留宇萬。已上○韻會ニ云ク。佳ハ大也。 |
Z08_0185B15: | 善也。已上○色代もなくとは。俗に〻べのなきといふ |
Z08_0185B16: | ことばなり。色はかほの事。代はいろのかはることな |
Z08_0185B17: | り。人にあひて禮をなすときは。顏色のかはるものな |
Z08_0185B18: | ればなり。○增一阿含經ニ云ク。四事ヲモ〓テ供二-養セン閻浮 |
Z08_0185B19: | 提ノ一切衆生ヲ一。若有ラハ下稱ルヿ二佛ノ名號ヲ一如中▼レ乳ヲ頃ノ上。 |
Z08_0185B20: | 功德過テレ上ニ。不可思議ナリ。已上藥師經ニ云ク。佛吿タマハク二 |