浄土宗全書を検索する
AND検索:複数の検索語をスペースで区切って入力すると、前後2行中にそれらを全て含む箇所を検索します。
巻_頁段行 | 本文 |
---|---|
Z08_0174A01: | 念ニ。滅二八十億劫生死之罪ヲ一。若不レ然者。滅罪良ニ難シ。 |
Z08_0174A02: | 若恐ハ二心ノ散ヲ一。須ク二高聲ニ疾ク喚フ一。心則易クレ定リ。三昧易レ |
Z08_0174A03: | 成リ。已上念佛鏡ニ云ク。唯急ニ喚ヒ。大ニ作M(シテ)レ聲ヲ。復須ク二分 |
Z08_0174A04: | 明ニ道フ一レ字ヲ。此ノ敎ハ猶如二小兒ノ喚カ一レ母ヲ。已上佛祖通載第 |
Z08_0174A05: | 十八ニ云ク。天竺ノ慈雲法師遵式。字ハ知白。葉氏。台州寧 |
Z08_0174A06: | 海ノ人ナリ。母ノ王氏。夢レ嚥ト二明珠ヲ一而生ル。稍長M(シテ)不レ樂マ二 |
Z08_0174A07: | 隨テレ兄ニ爲スヿヲ一レ賈ヲ。潜ニ往テ二東掖ニ一出家ス。年二十ニM(シテ)往テ二 |
Z08_0174A08: | 禪林ニ一受具。明年習二律學ヲ守初ニ一。式繼テ入テ二國淸ニ一。普 |
Z08_0174A09: | 賢ノ像前ニM(シテ)燼テ二一捐ヲ一。誓レ傳ンヿヲ二天台之敎ヲ一。雍熙ノ初 |
Z08_0174A10: | 來テ謁シ二四明ニ一。北面M(シテ)受レ業ヲ。未ルニレ幾ナラ智解秀出ス。智 |
Z08_0174A11: | 者ノ諱日ニ然レ頂ヲ。終朝誓ヒ力テ。行フ二四三昧ヲ一。淳化ノ初衆。 |
Z08_0174A12: | 請M(シテ)居二寶雲ニ一。講未二甞テ歇マ一。靈異之迹。具ナリ二於本傳ニ一。 |
Z08_0174A13: | 明道元年十月十八日示レ疾ヲ。不レ用二醫藥ヲ一。唯說法M(シテ)勉テレ |
Z08_0174A14: | 徒ヲ。十日令テレ請セ二彌陀像一。以テ證ス二其終ヲ一。至レ夜奄然トM(シテ) |
Z08_0174A15: | 坐逝ス生壽六十九。夏五十。明年仲春四月。徒衆奉M(シテ)二 |
Z08_0174A16: | 遐榻ヲ一。葬ル二于寺東ノ月桂峯下ニ一。已上亦詳于佛祖統紀第十。○六字をた |
Z08_0174A17: | しかにとなふべし。心に念ずるもおなじ名號なり。經 |
Z08_0174A18: | 意念佛といふこともあれば。たとひその聲はたか〻 |
Z08_0174A19: | らず。文字はたしかならずとも。往生に相違はあるべ |
Z08_0174A20: | からず。されども。それは自然の略の事なり。ことさ |
Z08_0174B01: | らにこゑをたてずして。やすきに事をよするは。かだ |
Z08_0174B02: | ましき心。懈怠の過あるべし。ひたすら曲調を弄し |
Z08_0174B03: | て。文字を訛脫せんは。放逸のわざなるべし。釋にも |
Z08_0174B04: | 稱我名號とあれば。聲を本とす。又阿彌陀の三字は別 |
Z08_0174B05: | 名なり。佛の一字は通號なり。四字つらなる時。名と |
Z08_0174B06: | 號とそなはりてよろしきなり。た▲佛の十號をとな |
Z08_0174B07: | へても。功德これふかし。佛の字はその十號のひとつ |
Z08_0174B08: | なり。十號の中にも。まへの九號をすべて佛の號と |
Z08_0174B09: | す。ゆへに維摩經に。如來もし佛の字の義を。ひろく |
Z08_0174B10: | とき給は▲。阿難の如く多聞第一なる人。劫をふると |
Z08_0174B11: | も聞つくし。さとりつくすべからずとのべ給へり。も |
Z08_0174B12: | し人蘭若にありて。身の毛よだつ時は。佛の十號を念 |
Z08_0174B13: | ぜよとも侍り。摩訶止觀又天台宗には。此三字を三諦に |
Z08_0174B14: | 配當し。眞言宗には。此六字を五佛の種子とす。ゆへ |
Z08_0174B15: | に一字をもらせば。功德もや〻かろし。所詮。字々圓 |
Z08_0174B16: | 融の時は。一字にをの〱諸字の德をふくむといへ |
Z08_0174B17: | ども。字々各別にとなへば。功德ます〱廣大なるべ |
Z08_0174B18: | し。○むかし石見國に念佛の僧あり。としおひて後。 |
Z08_0174B19: | 中風氣にて舌のなえたりければ。つねに念佛申すこ |
Z08_0174B20: | ゑ。ゑもみゑほうと。きこえたり。さてつゐに。臨終正 |