浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0170A01: | きなりけりと。かたじけなくこそ侍るを。となふるが |
Z08_0170A02: | 事やすきによりて。おもひかろめんは。むげに物のこ |
Z08_0170A03: | ころをえぬなるべし。(四二)騏驥が良樂に。いばえし |
Z08_0170A04: | は。これしると。しらざるとなり。いつか。やせたるを |
Z08_0170A05: | 見て。いきを(イほ)ひの |
Z08_0170A06: | の佳名をとなふるも。又しると。しらざるとなり。なじ |
Z08_0170A07: | か。やすきによりて。德のひで(秀)たるをかろしめん。 |
Z08_0170A08: | いとをろかなりやと。色代もなくはづかしめきこえ |
Z08_0170A09: | らる。(四三) |
Z08_0170A10: | 諺註 |
Z08_0170A11: | ●(一)これはそのかみ。遠州の禪勝房の。黑谷上人に |
Z08_0170A12: | とはれし事なり。繪詞傳四十五○心に念ずるとは。心の內に |
Z08_0170A13: | 六字をとなふるとおもひて。かずをとるなり。●(二) |
Z08_0170A14: | 禮讚云ク。若シ有テ二衆生一。稱二-念スルヿ阿彌陀佛ヲ一。若ハ七日及ヒ |
Z08_0170A15: | 百日。下至マテ二十聲乃至一聲一念等ニ一。必ス得二往生スルヿヲ一。 |
Z08_0170A16: | 證二-誠スルカ此ノ事ヲ一故ニ。名ク二護念經ト一。已上決疑抄ニ云ク。念稱 |
Z08_0170A17: | 相備ルヲ。名テ爲二一聲ト一。唯念ニM(シテ)無ヲレ聲。名テ爲二一念ト一。已上 |
Z08_0170B01: | 上人ノ云ク。口にとなへ。心に念ずるおなじ名號なれ |
Z08_0170B02: | ば。いづれもみな往生の業となるべし。た▲し。佛の |
Z08_0170B03: | 本願は。稱名と立給へるがゆへに。こゑにいだすべ |
Z08_0170B04: | きなり。經には令聲不絕。具足十念と〻き。釋には稱 |
Z08_0170B05: | 我名號。下至十聲と判じ給へり云云。たゞしこゑには |
Z08_0170B06: | いださずとも。舌をだにもはたらかされずは。懈怠の |
Z08_0170B07: | 事なるべし。三業不離の益もあれば。かた〱に舌を |
Z08_0170B08: | うごかし。聲をたつるがよき事なり。眞言を誦するに |
Z08_0170B09: | も此事あり。阿彌陀經疏鈔ニ云ク。持ニ復有二數種一。一ニ者 |
Z08_0170B10: | 明持。謂ク出M(シテ)レ聲ヲ稱念ス。二ニハ者默持。謂ク無M(シテ)レ聲密ニ念ス。 |
Z08_0170B11: | 三ニハ者半明半默持。謂ク微ク動M(シテ)二唇舌ヲ一念ス。呪家ニ名ル二 |
Z08_0170B12: | 金剛持ト一是也。又或ハ記數持。或ハ不記數持。具ニ如二密 |
Z08_0170B13: | 敎ノ中ニ說カ一。隨テレ便ニ皆ナ可ナリ。已上●(三)彌陀經通贊ニ |
Z08_0170B14: | 云ク。念佛ニ有レ三。一ニハ心念。心中ニ係念ス。二ニハ輕聲念。 |
Z08_0170B15: | 自耳ニ聞カ故ニ。三ニハ高聲念。有二十種ノ功德一。又云ク。應レ作二 |
Z08_0170B16: | 四句分別ヲ一。一ニハ心ニ念M(シテ)口ニ不レ念セ。二ニハ口ニ念M(シテ)心ニ不レ |
Z08_0170B17: | 念。三ニハ心口俱ニ念ス。四ニハ心口俱ニ不レ念セ。已上又法然上 |
Z08_0170B18: | 人の御詞に。わが耳にきこゆるほどを。高聲念佛とす |
Z08_0170B19: | ると有。それは舌端の微聲にのぞめて。高聲といはる |
Z08_0170B20: | るならし。○法華玄論ニ云ク。口業ノ稱名ハ。必ス具ス二三 |