ウィンドウを閉じる

Z0380 西要鈔諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0168A01: たの程に申はて(終)〻。その〻ちは。わすれず心にか
Z08_0168A02: けんとおもふは。猶そらく(疎略)なるにて侍るから。
Z08_0168A03: らノ字無シ)(二一)答云。よくぞかく(是)までもおもひ給
Z08_0168A04: へらろ〻。これはねんごろなるにてこそ侍れ。(二二)
Z08_0168A05: おほかた法然上人は。數遍をばかまへて一日一夜に。
Z08_0168A06: しはつべき事ぞと。の給ひけるとかや。それも詮は。つ
Z08_0168A07: ねに心をかけさせんためなれば。いまの用意。さらに
Z08_0168A08: くるしく侍るまじ。(二三)た▲し念珠は。念佛のもよ
Z08_0168A09: をしにて源語もたずば。いかにも。わすられやせむ。
Z08_0168A10: (二四)しかるに飛錫禪師の釋をみれば。めづらしき
Z08_0168A11: ず▲こそ侍れ。(二五)世之人。多水精(モク)(ゲン)
Z08_0168A12: 數珠。吾則以出入念珠。稱名號。隨
Z08_0168A13: 出息。有大恃怗。安一息不M(シテ)還屬後世者哉とい
Z08_0168A14: へる。これいと。(最)人の思ひよらぬ心ばせなり。(二六)
Z08_0168A15: げに水精。(モク)(ゲン)()どは。手にもたる(所持)日本紀もわづ
Z08_0168A16: らはし。いでいるいきをず▲にして。南無阿彌陀佛
Z08_0168A17: と。あえ(へ)ぎゐ(喘居)たらん程に。たくみなる事
Z08_0168A18: こそあ〓まじけれ。(二七)ねふらば念佛をふくみて。
Z08_0168A19: いねなんず。さめば又。つぎ(尋)てとなふべし。いき(息)
Z08_0168A20: につれたる念佛ならば。數遍なじか。わづらはん。さ
Z08_0168B01: てつゐに。いきと▲まらば。念佛と〻もに。をはりな
Z08_0168B02: んず。げにもなに〻よりてか。後世にうつらん事をお
Z08_0168B03: それん。かた〱心やすきず▲にこそあめれ。これ
Z08_0168B04: にて。かまへて申ならふべきをや。(二八)
Z08_0168B05: 又はじめ。上卷ノ初さるべかしかりつる男の聲にて問
Z08_0168B06: て云。凡本願といふかたは。なに〻も。すぎてたのも
Z08_0168B07: しく侍れども。などやらん南無阿彌陀佛と申ばかり
Z08_0168B08: は。餘の行よりも。むげ(無下)にかろがろしくて。いく
Z08_0168B09: 程の功德なるべしとも。おぼえぬは。さだめて。おも
Z08_0168B10: ひひが(僻)めたらんか。くはしくは(ヲン)()をたれ給へ。
Z08_0168B11: よろしく信心をまさん。(二九)
Z08_0168B12: 答云。さらなり。(三〇)彌陀の名號をば。無量壽經に
Z08_0168B13: は。卽是具足無上功德と〻きて。これよりはさらにか
Z08_0168B14: みなし(無上)とほめ。稱讚淨土經には。無量無邊。不
Z08_0168B15: 可思議功德とのべて。はかりもなく。ほとりもなしと
Z08_0168B16: いへり。(三一)いまこの名號の。ひとり大善なる事
Z08_0168B17: は。(三二)もと法藏菩薩の五劫思惟のたく(巧)み。彌
Z08_0168B18: 陀如來の本願成就のちからよりおこりて。もはら(專)
Z08_0168B19: 福薄因疎のともがらを。大乘善根のさかひ(界)にみ
Z08_0168B20: ちびかんための方便なり。(三三)さればまづ菩薩。か

ウィンドウを閉じる