浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0168A01: | たの程に申はて(終)〻。その〻ちは。わすれず心にか |
Z08_0168A02: | けんとおもふは。猶そらく(疎略)なるにて侍るから。 |
Z08_0168A03: | (イらノ字無シ)(二一)答云。よくぞかく(是)までもおもひ給 |
Z08_0168A04: | へらろ〻。これはねんごろなるにてこそ侍れ。(二二) |
Z08_0168A05: | おほかた法然上人は。數遍をばかまへて一日一夜に。 |
Z08_0168A06: | しはつべき事ぞと。の給ひけるとかや。それも詮は。つ |
Z08_0168A07: | ねに心をかけさせんためなれば。いまの用意。さらに |
Z08_0168A08: | くるしく侍るまじ。(二三)た▲し念珠は。念佛のもよ |
Z08_0168A09: | をしにて傍源語もたずば。いかにも。わすられやせむ。 |
Z08_0168A10: | (二四)しかるに飛錫禪師の釋をみれば。めづらしき |
Z08_0168A11: | ず▲こそ侍れ。(二五)世之人。多ハ以二水精木槵等ヲ一爲二 |
Z08_0168A12: | 數珠一。吾則以二出入ノ息ヲ一爲二念珠一。稱二佛ノ名號ヲ一。隨二之ヲ |
Z08_0168A13: | 出息一。有二大恃怗一。安ソ懼下一息不M(シテ)レ還屬中後世上者哉とい |
Z08_0168A14: | へる。これいと。(最)人の思ひよらぬ心ばせなり。(二六) |
Z08_0168A15: | げに水精。木槵子なンどは。手にもたる(所持)傍日本紀もわづ |
Z08_0168A16: | らはし。いでいるいきをず▲にして。南無阿彌陀佛 |
Z08_0168A17: | と。あえ(イへ)ぎゐ(喘居)たらん程に。たくみなる事 |
Z08_0168A18: | こそあ〓まじけれ。(二七)ねふらば念佛をふくみて。 |
Z08_0168A19: | いねなんず。さめば又。つぎ(尋)てとなふべし。いき(息) |
Z08_0168A20: | につれたる念佛ならば。數遍なじか。わづらはん。さ |
Z08_0168B01: | てつゐに。いきと▲まらば。念佛と〻もに。をはりな |
Z08_0168B02: | んず。げにもなに〻よりてか。後世にうつらん事をお |
Z08_0168B03: | それん。かた〱心やすきず▲にこそあンめれ。これ |
Z08_0168B04: | にて。かまへて申ならふべきをや。(二八) |
Z08_0168B05: | 又はじめ。傍上卷ノ初さるべかしかりつる男の聲にて問 |
Z08_0168B06: | て云。凡本願といふかたは。なに〻も。すぎてたのも |
Z08_0168B07: | しく侍れども。などやらん南無阿彌陀佛と申ばかり |
Z08_0168B08: | は。餘の行よりも。むげ(無下)にかろがろしくて。いく |
Z08_0168B09: | 程の功德なるべしとも。おぼえぬは。さだめて。おも |
Z08_0168B10: | ひひが(僻)めたらんか。くはしくは恩誨をたれ給へ。 |
Z08_0168B11: | よろしく信心をまさん。(二九) |
Z08_0168B12: | 答云。さらなり。(三〇)彌陀の名號をば。無量壽經に |
Z08_0168B13: | は。卽是具足無上功德と〻きて。これよりはさらにか |
Z08_0168B14: | みなし(無上)とほめ。稱讚淨土經には。無量無邊。不 |
Z08_0168B15: | 可思議功德とのべて。はかりもなく。ほとりもなしと |
Z08_0168B16: | いへり。(三一)いまこの名號の。ひとり大善なる事 |
Z08_0168B17: | は。(三二)もと法藏菩薩の五劫思惟のたく(巧)み。彌 |
Z08_0168B18: | 陀如來の本願成就のちからよりおこりて。もはら(專) |
Z08_0168B19: | 福薄因疎のともがらを。大乘善根のさかひ(界)にみ |
Z08_0168B20: | ちびかんための方便なり。(三三)さればまづ菩薩。か |