浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0167A01: | しみのやむ(息)らんこそ。なのめならず(不斜)うれし |
Z08_0167A02: | けれ。(九)次には心をして散せざらしむとて。高聲に念 |
Z08_0167A03: | 佛すれば。妄念や(止)みて。心みだれぬ德あり。(一〇) |
Z08_0167A04: | これによりて。遵式法師の念佛の方法をしるすに |
Z08_0167A05: | は文字をたしかにとなへて高聲にはやくよばへと |
Z08_0167A06: | いへり。(一一)又諸佛歡喜すと云ふ德。ことにたうと |
Z08_0167A07: | し。念佛をば。よろづの佛。みなこぞ(擧)りて。ほい |
Z08_0167A08: | (本意)とし給ふゆへに。高聲に稱すれば。いよいよき |
Z08_0167A09: | きて歡喜〓給ふ。さればとなふるたびには。いまいか |
Z08_0167A10: | によろこび給らんとおもひやられて。ことにたのも |
Z08_0167A11: | しくおぼゆるなり。(一二)このほか禪林。又一の德を |
Z08_0167A12: | くはへて。きくもの滅罪すと釋せり。これげにも。ゆ |
Z08_0167A13: | ゆしき(忌々敷)利益なるべし。(一三)さしも見る世には |
Z08_0167A14: | つみふかげなるもの〻みおほくて。あはれ惡道のす |
Z08_0167A15: | もりやとかはゆきに。(一四)さるは。つや〱後世と |
Z08_0167A16: | だにもいはねば。いかに罪業も。いと▲心のま〻につ |
Z08_0167A17: | もるらん。せめて。となへてだにもきかせたらば。す |
Z08_0167A18: | こしのつみはきえなんかし。これ。はかりなき事にあ |
Z08_0167A19: | らずや。(一五)そのうへ。わが身のつみを滅するに。又 |
Z08_0167A20: | 重々の益あり。圓悟法師の釋に。自然察二玄音之叩一レ心。 |
Z08_0167B01: | 聽則塵累每消。滯情融朗といへる心は。(一六)みつか |
Z08_0167B02: | ら聲をあげてとなふるこゑ。かへりてわがみ〻にい |
Z08_0167B03: | れば。心た〻きうごかされて。たうとしときく。きけ |
Z08_0167B04: | ばすなはち罪業もつねに滅し。むせびたる妄念もう |
Z08_0167B05: | ちはらはれて。むねもあき。心もゆる〱となりぬと |
Z08_0167B06: | 釋するなり。げに稱名は。さる物にてこそあンめるを。 |
Z08_0167B07: | これまでとなへ心みて(試)念佛のきび(氣味)しりた |
Z08_0167B08: | る人は。いとまれ(希)なり。(一七)なによりも。身づ |
Z08_0167B09: | からとなへて。みづからきけば。きくにもき(消)え。 |
Z08_0167B10: | となふるにもき(消)えて。一こゑ佛を稱するに。二た |
Z08_0167B11: | びつみを滅すらん巨益こそ。返す〱甘心せられて |
Z08_0167B12: | おぼゆれ。か〻るを。塵累つねにきゆともかけるな |
Z08_0167B13: | り。まことに天下の至妙にあらずば。なに物か功。こ |
Z08_0167B14: | れとひとしきあらむ。(一八)かくのごとくの德おほ |
Z08_0167B15: | し。かまへてこゑにたて〻念佛し給へ。(一九)た▲し |
Z08_0167B16: | 機(イ譏)嫌をはからひて。人のそし(譏)りをば。は |
Z08_0167B17: | ぶ(省)くべく侍り。(二〇) |
Z08_0167B18: | 又さきのわかき女のこゑして問て云。世にしたがひ。 |
Z08_0167B19: | 人にまじ(交)らふならひはうちた(打堪)え(イへ)傍俗語不改ノ義也 |
Z08_0167B20: | 念珠もつ事もかなはねば。かぎりある數遍をば。あし |