浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0164A01: | 佛願の不思議を信せざる人。博學をてらひて。後世を |
Z08_0164A02: | なげかぬ人。これらの邪師にはちかづくことなかれ。 |
Z08_0164A03: | そのおそるべきこと。毒蛇惡獸怨賊よりもはなはだ |
Z08_0164A04: | し。まことに徃生は。一期の大事にて。ふた〻びしな |
Z08_0164A05: | をすべきことにあらず。後生の昇沈は。た▲師の敎に |
Z08_0164A06: | よるなり。すべからく明師を禮して。心行業の相を聞 |
Z08_0164A07: | べし。かる〲しく邪敎にしたがふべからず。歸命本 |
Z08_0164A08: | 願抄云。抑安心僻越をしぬれば。万行いたづらに施す。 |
Z08_0164A09: | 邪師邪敎。をそれずば有るべからず。已上●(五三)經論 |
Z08_0164A10: | 釋を通して聖敎といふ。聖敎は鏡に似たり。鏡にむか |
Z08_0164A11: | へば。わが顏のよしあしをみるがごとく。時々聖敎に |
Z08_0164A12: | むかへば。佛願のたうとき事をも。わが心のあしきこ |
Z08_0164A13: | とをもあきらかに見るなり。かまへて世におほかる。 |
Z08_0164A14: | 淨土の抄物をもとめて見給ふべし。あからさまにも |
Z08_0164A15: | 聖敎にむかへば。まづ心はきよくなるなり。ましてし |
Z08_0164A16: | づかにその義理を案ずれば。信心はをのづからす〻 |
Z08_0164A17: | むものなり。念佛者に學問をいましむるは。分齊ある |
Z08_0164A18: | 事なり。まへにしるせり。惠心ノ云ク。於テハ二念佛相應ノ |
Z08_0164A19: | 敎文ニ一。常ニ應シ二受持シ披讀シ習學ス一。已上序分義ニ云ク。經敎ハ |
Z08_0164A20: | 喩ニレ之ヲ如鏡ノ。數〻讀ミ數ニ尋レハ開二-發智慧ヲ一。若智慧眼 |
Z08_0164B01: | 開レハ。卽能ク厭レ苦ヲ。欣二-樂𣵀槃等ヲ一也。已上此釋文の心を |
Z08_0164B02: | 新勅撰蓮生後の世をてらすか▲みのかげを見よ。しら |
Z08_0164B03: | ぬおきなはあふかひもなし。●(五四)いはゆる法門 |
Z08_0164B04: | なき後世物語なり。一言法談に見ゆ。善も惡も友によりてす〻 |
Z08_0164B05: | むものなれば。眞實に後生を。おもふ人になれしたし |
Z08_0164B06: | みて。つね〱生死無常のありさま。臨終のあらまし。 |
Z08_0164B07: | 地獄のおそろしき事。極樂のめでたき事などを聞も |
Z08_0164B08: | し。かたりもすれば。又信心もあらたになるものなり。 |
Z08_0164B09: | ○西方合論ニ云ク。淨侶ト者。一切ノ悟機。非ハレ友ニ不レ發ヤ。 |
Z08_0164B10: | 一切ノ惡法。非バレ友ニ不レ止メ。如二車輪ノ去ハレ一ヲ則蹶カ一。是ノ |
Z08_0164B11: | 故ニ。世間ノ文字。諸ノ戲論ノ法。尙須二同心ニ印正ス一。何ニ |
Z08_0164B12: | 況ヤ。志二-求スル無上大道ヲ一因緣ヲヤ。經ニ曰ク。譬ハ如ハ二風性一雖〓 |
Z08_0164B13: | 空ナリ。由テ二旃檀林薝蔔林ニ一。吹レ香ヲ而來ハ。風ニ有二妙香一。若 |
Z08_0164B14: | 經テ二糞穢臭屍ヲ一而來ハ。其風便臭シ。亦如キ二淨衣ノ一。置テ二 |
Z08_0164B15: | 之ヲ香篋一。出レ衣ヲ衣香シ。若置二臭處一。衣亦隨テ臭シ。友亦如シレ |
Z08_0164B16: | 是。是ヲ以テ。行ルニレ道ヲ求メンレ友ヲ者。當三嚴別二淨穢ヲ一。一ニハ |
Z08_0164B17: | 山林間適之友。當シレ近ク。能止ル二躁心ヲ一故ニ。二ニ嚴ク持ツ二 |
Z08_0164B18: | 戒律ヲ一之友。當レ近。能淡スルカ二諸慾ヲ一故ニ。三ニ智慧廣大 |
Z08_0164B19: | 之友。當レ近。能ク出スカ二迷津ヲ一故ニ。四ニ總持文字之友ハ。 |
Z08_0164B20: | 當レ近能ク決スル二疑難ヲ一故ニ。五ニ寂寞枯槁之友ハ。當レ近。 |