浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0156A01: | し。法苑珠林には。衆惡の相をしるし給へり。又女人往 |
Z08_0156A02: | 生章を見るべし。●(一四)さらなる事とは。俗に尤そ |
Z08_0156A03: | のとをりといふ詞なり。○九品といふは。字對ながら |
Z08_0156A04: | 底に心あり。女人たとひ往生すとも。下品下生などへ。 |
Z08_0156A05: | やうやくうまる〻事ならんとおもふべければ。その |
Z08_0156A06: | うたがひを通ぜんために。九品といふなり。いかに女 |
Z08_0156A07: | 人なりとも。その信心ふかく。念佛おほき人は。上品へ |
Z08_0156A08: | す〻むべし。その次は中品。またその次は。下品にうま |
Z08_0156A09: | るべし。さればもろこしの淨眞といふ尼は。上品にう |
Z08_0156A10: | まれ。わが朝の源の忠遠の妻は。中品にうまれたり。又 |
Z08_0156A11: | おなじ女人なりとも。かざりをおろし。尼となりてこ |
Z08_0156A12: | そ。往生もとげやすかるべけれ。在家ながらは。いか▲ |
Z08_0156A13: | とうたがうべからず。むかしより在家の女人の。往生 |
Z08_0156A14: | したるためし。世におほき事なり。和漢の往生傳に。い |
Z08_0156A15: | くらものせたり。雪玉集の歌むらさきの雲のかよひちへたてめや。さこそおとめのうき |
Z08_0156A16: | 身なりとも。此心なり。新千載徽安門院。たのむそよいつ〻のさは |
Z08_0156A17: | りふかくとも。すてぬほとけのちかひ〻とつを。○十 |
Z08_0156A18: | 勝論ニ云ク。執二-持スルハ彌陀覺王之大願業力ニ一者。以二五障 |
Z08_0156A19: | 之女身ヲ一。直ニ至二九品之報土ニ一云云。●(一五)第十八願の |
Z08_0156A20: | 文は。本願抄にあり。すでに十方とあれば。いづかたの |
Z08_0156B01: | 國をもきらはず。衆生とあれば。いきとしいけるもの。 |
Z08_0156B02: | みなおさまり。鳥けだもの〻雌雄。牝牡までも〻る〻 |
Z08_0156B03: | ものなし。いはんや人間の女身をや。佛の御心は。男女 |
Z08_0156B04: | 一同に。とりおさめて立給へる願なれば。男女〓親疎 |
Z08_0156B05: | はなき事なり。なんぞ往生をうたがはん。〓とへばか |
Z08_0156B06: | ろき麻がらと。おもき石とをひとつ舟に〓せて。むか |
Z08_0156B07: | ひの岸にはこばんがごとし。あみだ佛の本願は。かろ |
Z08_0156B08: | き男子。をもき女人はいだめなく。おさめられて。極樂 |
Z08_0156B09: | の岸につくことも。前後なきなり。もとより男女。おな |
Z08_0156B10: | じ佛をたのみて。おなじ念佛を申がゆへに。來迎にあ |
Z08_0156B11: | づかる事も。功德を得ることも。男子なればとてまさ |
Z08_0156B12: | らず。女人なればとておとらず。おなじ報佛の來迎に |
Z08_0156B13: | あづかり。ともに無上の功德を得るものなり。●(一六) |
Z08_0156B14: | これ大經私記の心なり。もと彌陀如來の本願は。四十 |
Z08_0156B15: | 七願なるべきに。かさねて女人のためにとて。ひとつ |
Z08_0156B16: | の願をそへられたるゆへ。四十八願とはなれるなり。 |
Z08_0156B17: | すなはち第卅五番の願を。女人往生の願といふ。○願 |
Z08_0156B18: | 文ニ曰ク。設シ我レ得ニレ佛ヲ。十方無量不可思議諸佛世界ニ。 |
Z08_0156B19: | 其レ有テ二女人一。聞テ二我カ名字ヲ一。歡喜信樂シテ。發二菩提心ヲ一。 |
Z08_0156B20: | 厭二-惡シ女身ヲ一。壽終之後。復爲ハ二女像ト一者。不レ取二正覺一已上 |