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Z0380 西要鈔諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0153A01: 者用心集を見るべし。●(八)むらなき御慈悲とは。平
Z08_0153A02: 等の本願の事なり。○人により事ことなるとは。善人
Z08_0153A03: 惡人の差別の事なり。○よもとは。よもあらじといふ
Z08_0153A04: 心なり。○是はまづ總じて信ずる詞なり。新後撰式子內親王。
Z08_0153A05: 露の身にむすへるつみはおもくとも。とらさしもの
Z08_0153A06: を花のうてなに。●(九)女人は罪ふかくして。佛法の
Z08_0153A07: うつはものにあらず。一には。梵天となることなし。二
Z08_0153A08: には。帝釋とならず。三には。自在天のあるじとなら
Z08_0153A09: ず。四には。輪王とならず。五には。ほとけとなること
Z08_0153A10: なし。是を五障といふ。されば。諸佛にすてられ淨土に
Z08_0153A11: もきらはれたり。わが朝にても。さしもたうときひえ
Z08_0153A12: の山。醍醐。高野。吉野。笠置などの山々寺々へは。結界
Z08_0153A13: せられてのぼることを得ず。あはれなる哉。足あれど
Z08_0153A14: もいたらざる法の庭あり。眼あれどもおがまざる佛
Z08_0153A15: あり。まことにいとひてもいとふべきは。女人の身な
Z08_0153A16: りみづからむねをうちて。かなしまざらんや。新千載
Z08_0153A17: 集第九。家のまへを。法師の女郞花をもちてとを
Z08_0153A18: りけるを。いづくへゆくぞととはせければ。ひえの山
Z08_0153A19: の念佛の立花になんもてまかるといひければ。むす
Z08_0153A20: びつけける。和泉式部。名にしおははいつ〻のさはりある
Z08_0153B01: ものを。うらやましくものほる花なか。○法華經提婆
Z08_0153B02: 。又女人。猶有。一者不ヿヲ
Z08_0153B03: 天王。二者帝釋。三者魔王。四者轉輪聖王。五者佛
Z08_0153B04: 身。云何女身ニM(シテ)。速ルヿヲ已上黑谷大經
Z08_0153B05: 。女人身。諸經論。在々所々擯出
Z08_0153B06: レハ三途八難。無趣方。非六趣四生。無
Z08_0153B07: 。然則富樓那尊者成佛ニハ。云無有諸女人。亦無
Z08_0153B08: 諸惡道等。等シテ三惡道。永女人。天親菩薩
Z08_0153B09: 往生論ニハ。云女人及根缺。二乘種不生。同根缺
Z08_0153B10: 敗種。遠往生之望云云。●(一〇)はたとは。又と
Z08_0153B11: いふ詞なり。八雲御抄女人のつみふか〻るべき事。身に覺
Z08_0153B12: ありとなり。そのゆへは次にあり。●(一一)女人つみ
Z08_0153B13: おほかる中にも。すがたをかざり。身を愛する過。こ
Z08_0153B14: とにをもければ。まづこれをかたるなり。○はかな
Z08_0153B15: くとは。をろかなる心。○しみとは。染の字にて。執
Z08_0153B16: 著の事なり。こよなくとは。八雲御抄。はるかに
Z08_0153B17: といふ心に。狹衣にはいへり。源氏には。おほくことの
Z08_0153B18: 外なり。よく〱見るに。た▲ことの外なり。父子相
Z08_0153B19: 。いと▲靑黛まゆをかき。紅粉おもてをかざり
Z08_0153B20: て。つや〱もとのおもかげもなく。いろどりなし

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