浄土宗全書を検索する
AND検索:複数の検索語をスペースで区切って入力すると、前後2行中にそれらを全て含む箇所を検索します。
巻_頁段行 | 本文 |
---|---|
Z08_0153A01: | 者用心集を見るべし。●(八)むらなき御慈悲とは。平 |
Z08_0153A02: | 等の本願の事なり。○人により事ことなるとは。善人 |
Z08_0153A03: | 惡人の差別の事なり。○よもとは。よもあらじといふ |
Z08_0153A04: | 心なり。○是はまづ總じて信ずる詞なり。新後撰式子內親王。 |
Z08_0153A05: | 露の身にむすへるつみはおもくとも。とらさしもの |
Z08_0153A06: | を花のうてなに。●(九)女人は罪ふかくして。佛法の |
Z08_0153A07: | うつはものにあらず。一には。梵天となることなし。二 |
Z08_0153A08: | には。帝釋とならず。三には。自在天のあるじとなら |
Z08_0153A09: | ず。四には。輪王とならず。五には。ほとけとなること |
Z08_0153A10: | なし。是を五障といふ。されば。諸佛にすてられ淨土に |
Z08_0153A11: | もきらはれたり。わが朝にても。さしもたうときひえ |
Z08_0153A12: | の山。醍醐。高野。吉野。笠置などの山々寺々へは。結界 |
Z08_0153A13: | せられてのぼることを得ず。あはれなる哉。足あれど |
Z08_0153A14: | もいたらざる法の庭あり。眼あれどもおがまざる佛 |
Z08_0153A15: | あり。まことにいとひてもいとふべきは。女人の身な |
Z08_0153A16: | りみづからむねをうちて。かなしまざらんや。新千載 |
Z08_0153A17: | 集第九ニ云ク。家のまへを。法師の女郞花をもちてとを |
Z08_0153A18: | りけるを。いづくへゆくぞととはせければ。ひえの山 |
Z08_0153A19: | の念佛の立花になんもてまかるといひければ。むす |
Z08_0153A20: | びつけける。和泉式部。名にしおははいつ〻のさはりある |
Z08_0153B01: | ものを。うらやましくものほる花なか。○法華經提婆 |
Z08_0153B02: | 品ニ云ク。又女人ノ身ニ。猶有二五ノ障リ一。一ニ者不レ得レ作ヿヲ二梵 |
Z08_0153B03: | 天王ト一。二ニ者帝釋。三ニ者魔王。四ニ者轉輪聖王。五ニ者佛 |
Z08_0153B04: | 身。云何ソ女身ニM(シテ)。速ニ得ンレ成ルヿヲレ佛ト。已上黑谷大經ノ記ニ |
Z08_0153B05: | 云ク。女人ノ身。諸經論ノ中ニ被レ嫌ハ。在々所々ニ被二擯出セ一。 |
Z08_0153B06: | 非レハ二三途八難ニ一。無二可キレ趣方一。非ハ二六趣四生ニ一。無二可レ受 |
Z08_0153B07: | 形一。然則富樓那尊者成佛ノ國ニハ。云テ二無有諸女人。亦無 |
Z08_0153B08: | 諸惡道等ト一。等シテ二三惡道ニ一。永ク削リ二女人ノ跡ヲ一。天親菩薩ノ |
Z08_0153B09: | 往生論ノ中ニハ。云テ二女人及根缺。二乘種不生ト一。同ク二根缺 |
Z08_0153B10: | 敗種ト一。遠ク絕ツ二往生之望ヲ一云云。●(一〇)はたとは。又と |
Z08_0153B11: | いふ詞なり。八雲御抄女人のつみふか〻るべき事。身に覺 |
Z08_0153B12: | ありとなり。そのゆへは次にあり。●(一一)女人つみ |
Z08_0153B13: | おほかる中にも。すがたをかざり。身を愛する過。こ |
Z08_0153B14: | とにをもければ。まづこれをかたるなり。○はかな |
Z08_0153B15: | くとは。をろかなる心。○しみとは。染の字にて。執 |
Z08_0153B16: | 著の事なり。こよなくとは。八雲御抄ニ云ク。はるかに |
Z08_0153B17: | といふ心に。狹衣にはいへり。源氏には。おほくことの |
Z08_0153B18: | 外なり。よく〱見るに。た▲ことの外なり。父子相 |
Z08_0153B19: | 迎ニ云ク。いと▲靑黛まゆをかき。紅粉おもてをかざり |
Z08_0153B20: | て。つや〱もとのおもかげもなく。いろどりなし |