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Z0380 西要鈔諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0146A01: 人々往生の分あり。たれか賴みをかけざらん。わが身
Z08_0146A02: のほど〻いひ。心のたけといひ。念佛の數といひ。是ほ
Z08_0146A03: どやすき事なれば。もる〻ものはなきなり。さればこ
Z08_0146A04: そ。十方世界より。日々に極樂へうまる〻人。雨のあし
Z08_0146A05: よりもしげしといへり。た▲いま寶池におほかる蓮
Z08_0146A06: 華も。みなやすく念佛して。往生せる人なり。しかるに
Z08_0146A07: わが身をみかぎりて。往生を不定におもひなすは。他
Z08_0146A08: 宗通途の事なり。淨土宗の安心にはあらず。○傳
Z08_0146A09: このごろ他宗の僧に惡知識ありて。在家をまどは
Z08_0146A10: していはく。往生はいとむつかしき事なり。もし往生
Z08_0146A11: せんとおもは▲。阿彌陀佛の四字を以て話頭となし
Z08_0146A12: て工夫せよ。あるひは圓頓の妙解。あるひは三密の觀
Z08_0146A13: 法をなして念佛せよ。それにては往生もすべし。淨土
Z08_0146A14: 宗のす〻めのごとく。た▲念佛申ばかりにては。往生
Z08_0146A15: せぬぞと云云。これみな。夢の中の名利をもとむる心
Z08_0146A16: にて。人に歸依せられんために。手をかへて在家をた
Z08_0146A17: ぶらかすものなり。もとよりたしかなる。佛祖のをし
Z08_0146A18: へをうたがひて。ゆくゑなき凡僧の說を信ずる事。金
Z08_0146A19: 銀をすて〻。石瓦をたからとするがごとし。よく〱
Z08_0146A20: 分別すべし。すでに五百年むかしより。諸人ともにゆ
Z08_0146B01: るして。淨土宗といふ事。ひろまりて。今にいたるま
Z08_0146B02: で。天下にさかりなることは。その道理の一筋あるゆ
Z08_0146B03: へなり。されば。たとひ當世のたれ人の何といはる〻
Z08_0146B04: とも。ゆめ〱それにまよふべからず。た▲此抄の說
Z08_0146B05: を信仰すべし。
Z08_0146B06: 西要鈔上末諺註
Z08_0146B07: 又いと(最)わかき女のこゑにて問て云。(一)つゐ(終)の
Z08_0146B08: みちは。人ごとにのがれぬならひなれば。かなはざら
Z08_0146B09: ん事を。いはけ(弱氣)なく。さのみなにかとはおもは
Z08_0146B10: ねども。(二)いま(今)はのきは(際)のをしはか(推量)り
Z08_0146B11: は。よにけうと(氣疎)く。すまはしきやうにて。などか。
Z08_0146B12: しなで(不死)もする往生ならぬと。あさはかなる事さ
Z08_0146B13: 副おもはる〻は。(三)心ざしもなく。信もおこら
Z08_0146B14: ぬにてや侍るらむ。げに往生がしたくて。うたがひな
Z08_0146B15: からんに。なじかはかく(是)もおぼえんといへば。(四)
Z08_0146B16: (ひぢり)のいはく。この事は。ひさしくいのちを。をも(重)く
Z08_0146B17: し。死をを(お)そ(畏)りならひぬるくせにて。いかに

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