浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0127A01: | ものやはある。(二七)それをやがて信心とだにもし |
Z08_0127A02: | らましかば。往生は。かやすくおもひかためなんを。 |
Z08_0127A03: | このうへに。いまひときは。おこらんずる事のやう |
Z08_0127A04: | に。もてなやむ程に。たま〱たのもしくおぼえつ |
Z08_0127A05: | る心をさへ。思ひさまして。はて(果)は信なきなげき |
Z08_0127A06: | をする。(二八)これ。いさ〻かのおもむきを。あしく心 |
Z08_0127A07: | えたるゆへなるべし。よく思ひ給ひわ(分)くべき事に |
Z08_0127A08: | なんありといはるれば。(二九)げにあしくこそ心え |
Z08_0127A09: | 侍りにけれ。日ごろは。た▲佛願はうたがはしからね |
Z08_0127A10: | ども。わが信心やいかにと。おぼえつるより。決定往生 |
Z08_0127A11: | の思もをさへられて。心やましかり傍源語つるに。その |
Z08_0127A12: | 本願のたのもしきが。すなはち信心なるべからんに |
Z08_0127A13: | は。さらになにをかわづらはむ。物のいはれしらぬは。 |
Z08_0127A14: | げに。やすかるべきみちにも。と▲こほるならひなり。 |
Z08_0127A15: | (三〇)いかにたれ〱の御身にも。か〻る事のみお |
Z08_0127A16: | ほかるらん。これや。傍ヨビカクル詞ナリめん〱(面々)におぼ |
Z08_0127A17: | つかなからむ心(鬱悒)のうち。申し給ひあへとす〻め |
Z08_0127A18: | られて。(三一) |
Z08_0127A19: | いとさかしげ(最。賢氣)なるおとこのこゑにて。(三二)本 |
Z08_0127A20: | 願のいはれ。三心のやうなどは。思ひや。ひが(僻)めた |
Z08_0127B01: | るらむはしらず。心ばかりは傍我心ニハおぼつかなから |
Z08_0127B02: | ぬ所存にて。いまはさせるうたがひありともおぼえ |
Z08_0127B03: | 侍らぬが。しかも又本願もいたく(甚)心にもそまず。 |
Z08_0127B04: | (不染)往生も決定ともおもはれぬは。(三三)いかなる |
Z08_0127B05: | ゆへにかと案じてみるに。事のいはれを心えたれば。 |
Z08_0127B06: | うたがひは〻れぬ。安心がうるはしくもおこらねば。 |
Z08_0127B07: | 一定ともおぼえぬなンめりとし(知)りぬ。(三四)さる |
Z08_0127B08: | 程に。あけくれ(朝夕)この三心をのみ。もてさば(譯) |
Z08_0127B09: | くれども。いまだそのかひありて。思ひえたる事も侍 |
Z08_0127B10: | らぬが。なげかしきといへば。(三五)聖のいはく。これ |
Z08_0127B11: | は初心の人のつねにある事なり。(三六)おほかた本 |
Z08_0127B12: | 願のいはれを。き〻わ(分)くまではやすけれども。さ |
Z08_0127B13: | て(扨)ひし(必至)と。おもひつく事はかた(難)きを。それ |
Z08_0127B14: | はくはしく心得てしかばと。うちや(打遣)りて。(三七) |
Z08_0127B15: | まづいと▲し(速)く。わが身に。三心はぐ(具)したりや |
Z08_0127B16: | と。あてが(擬)ひてみるに。なじかはさう(左右)なくお |
Z08_0127B17: | こりもせん。(三八)さるほどに。てもと(手元)こたへて |
Z08_0127B18: | もおぼえねば。いと▲(彌)あさましと。つきせぬ心あ |
Z08_0127B19: | つかひに。と▲こほりあへる。これ。もどかしきわざ |
Z08_0127B20: | (事)なり。(三九)まづ安心をす〻めんとおぼさば。しば |