浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0101A01: | 失スルニ二正念ヲ一故ニ。與二佛ノ本願一不ルカ二相應一故ニ。與レ敎相 |
Z08_0101A02: | 違スルカ故ニ。不ルカレ順セ二佛語ニ一故ニ等云云。●(六九)右のた |
Z08_0101A03: | とへにおもひあはせて。た▲一向に本願の名號をと |
Z08_0101A04: | なふべきなり。●(七〇)佛はかまへてむまれしめん |
Z08_0101A05: | とねがひ給ふ。我等は是非にむまれんとねがふ。たが |
Z08_0101A06: | ひに願心いさ〻かもたがはず。なんそ往生をうたが |
Z08_0101A07: | はんや。かの雪の中の竹子は。た▲孟宗がねがひのみ |
Z08_0101A08: | にておひたり。此念佛の往生は。たがひにねがふゆへ |
Z08_0101A09: | いよ〱むまるべき道理なり。○た▲し佛の御願は。 |
Z08_0101A10: | はなはだつよし。聖心堅固なるゆへに。行者の念願は |
Z08_0101A11: | きはめてよはし。凡心羸劣なるがゆへに。强弱はこと |
Z08_0101A12: | なれども。ねがふ心これ同じ。されば佛願つよきゆへ。 |
Z08_0101A13: | 行者のよはき心を。引たて〻むまれしめ給ふ。たとへ |
Z08_0101A14: | ば日輪の火性はこれつよく。水精の火性はこれよは |
Z08_0101A15: | けれども。火性おなじきゆへに。珠をもて日にむかへ |
Z08_0101A16: | ば。火すなはちいづるがごとし。大佛頂萬行經ニ云ク。 |
Z08_0101A17: | 有二陽燧珠一。對スハ日ニ出スレ火ヲ。已上圓機活法ニ云ク。南蠻ヨリ |
Z08_0101A18: | 多ク出ス二火ノ珠〓一大ナル者如二雞ノ卵ノ一。圓M(シテ)白シ照スヿ數尺。日 |
Z08_0101A19: | 中以テレ艾ヲ籍ハレ珠ニ。輒チ火出ツ。已上●(七一)今のわか身 |
Z08_0101A20: | を。本願のよそなるものにおもふべからず。●(七二) |
Z08_0101B01: | もし生ぜずば正覺をとらじとちかひ給へるに。十劫 |
Z08_0101B02: | 以前に正覺をとり給へり。●(七三)これ結勸なり。○ |
Z08_0101B03: | 上人ノ云ク。この念佛は。決定往生の行なりと信を取ぬ |
Z08_0101B04: | れば。自然に三心具足して往生す。已上然阿上人ノ云ク。 |
Z08_0101B05: | 三心をぐせざるものも。をして決定往生と思へばこ |
Z08_0101B06: | れ故實によりて。はじめて三心をぐする也。已上禪勝 |
Z08_0101B07: | 房云。此身の決定往生の信のたけは。死にたらん事 |
Z08_0101B08: | と。往生したらん事とは。おなじやうにおもひさだめ |
Z08_0101B09: | 候なり。そのゆへは。不取正覺の願をおこして。成佛 |
Z08_0101B10: | しまします佛の。この念佛者一人をむかへじとて。も |
Z08_0101B11: | との法藏比丘にかへらせ給はんことは。あるべから |
Z08_0101B12: | ざる事なり。已上●(七四)此一段は前後にか〻る詞な |
Z08_0101B13: | り。○本願にあふことをよろこび。過去の流轉をかな |
Z08_0101B14: | しむなり。涙は悲喜にか〻るなり。般舟讚ニ云ク。身常ニ |
Z08_0101B15: | 從テレ佛ニ喜テ還テ悲ム。已上○時珍カ云ク。凡ソ悲哀笑欬スルM(トキ)ハ。 |
Z08_0101B16: | 則火激M(シテ)二于中一。心系急ニM(シテ)而臟腑皆搖ク。搖ケハ則宗脈感M(シテ)。 |
Z08_0101B17: | 而液道開キ。津上溢ス。故ニ涕泣出ツ焉。已上●(七五)これ |
Z08_0101B18: | 過去の流轉をかなしむなり。○無利の勤苦なれば。い |
Z08_0101B19: | たずらといふ譬類をもて。知ことを得べからず。これ |
Z08_0101B20: | を無量といふ。數をもて知べからず。これを無數とい |