浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0100A01: | ひきとは。過去の詞なり。●(六二)對句なり。前の詞 |
Z08_0100A02: | にあはせて領納すべし。彌陀の願力による念佛なれば。 |
Z08_0100A03: | 一こゑに重罪を滅して往生すべきなり。一念は一聲 |
Z08_0100A04: | なり。重垢は重罪なり。○はらふは。排の字。拂の字な |
Z08_0100A05: | り。○妙玄ニ云ク。地獄ハ是レ重垢ノ報處ナリ。報因ハ則是レ垢ナリ。 |
Z08_0100A06: | 謂ク惡業ノ垢。見思ノ垢。塵沙ノ垢。無明ノ垢。以上三千佛名 |
Z08_0100A07: | 經ニ曰ク。唯タ在二禮懺極淸ノ水耳一。猶可洗フ二我カ罪業ノ垢ヲ一。 |
Z08_0100A08: | 已上●(六三)此段よくみるべし。身を本願にまかす詞 |
Z08_0100A09: | なり。法藏菩薩一子地にをいて。平等に機をか▲みて。 |
Z08_0100A10: | 發し給ふ本願なり。眞如を證して。つとめ給ふ修行な |
Z08_0100A11: | れば。我等が往生の支度。何事かそれにもれんや。さ |
Z08_0100A12: | れば。念佛はわが所作なり。往生は佛の御所作なり。往 |
Z08_0100A13: | 生は佛の御はからひにて。なさしめ給ふものを。とか |
Z08_0100A14: | くせんとおもふは。自力なり。た▲すべからく念佛し |
Z08_0100A15: | て。稱名につきたる。來迎をまつべしと云云。○續日本 |
Z08_0100A16: | 紀第三ニ云ク。支二-度ス年料ヲ一。已上下學集ニ云ク。支度ハ用意ノ |
Z08_0100A17: | 義也。已上●(六四)人みなわが信心の薄きをうれへ。念佛 |
Z08_0100A18: | の少きことをなげきて。往生をうたがふなり。それは |
Z08_0100A19: | なをわが力をたのむ心あるゆへなり。かの雪の中の |
Z08_0100A20: | 竹子に。なにの心かありし。た▲孟宗がねがひのつよ |
Z08_0100B01: | きゆへに。おひ出たるばかりなり。身を本願の舟にう |
Z08_0100B02: | ちのせて念佛すべし。帆をあげ楫をとる事は。みな佛 |
Z08_0100B03: | の御はからひなり。た▲おもひ立て。うちのるばかり |
Z08_0100B04: | が行者のはげみなり。た▲たすけ給へとおもひて。南 |
Z08_0100B05: | 無あみだ佛と申べきなり。●(六五)竹子より外の草 |
Z08_0100B06: | 木は生ぜず。ねがひにあらざるゆへに。●(六五)たと |
Z08_0100B07: | へにあはせてしるべし。た▲念佛の一行を。本願にた |
Z08_0100B08: | て給ひたれば。餘行の者はむまれがたし。その本願の |
Z08_0100B09: | 念佛は。口稱の名號なれば稱名といふ。●(六七)たま |
Z08_0100B10: | たま。●(六八)餘行のもの。一向に往生せざるにはあ |
Z08_0100B11: | らず。あながちにねがへば。攝機の願に乘じて。あるひ |
Z08_0100B12: | はうまる〻なり。生因の本願は。まさしく稱名なるゆ |
Z08_0100B13: | へ。雜行の人は。千人の中に三人。五人。百人の中に一 |
Z08_0100B14: | 人。二人ならでは往生しがたきなり。これも禮讚にあ |
Z08_0100B15: | る事なり。往生禮讚ニ曰ク。若シ能ク如クレ上ノ。念々相續シ。 |
Z08_0100B16: | 畢ルヲレ命爲ンレ期ト者ハ。十ハハ卽十ナ〓ラ生シ。百ハ卽百ナカラ生ス。 |
Z08_0100B17: | 何ヲ以テノ故ニ。無ク二外ノ雜緣一。得ルカ二正念ヲ一故ニ。與二佛ノ本願一。 |
Z08_0100B18: | 得ルカ二相應スルヿヲ一故ニ。不ルカレ違レ敎ニ故ニ。隨二-順スルカ佛語ニ一 |
Z08_0100B19: | 故ナリ。若シ欲スル三捨テレ專ヲ修セント二雜業ヲ一者ハ。百ノ時希ニ得二一 |
Z08_0100B20: | 二ヲ一。千ノ時ニ希ニ得二三五ヲ一。何ヲ以ノ故ニ。乃由カ三雜緣亂動シ。 |