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Z0370 帰命本願鈔諺註 湛澄 画像

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巻_頁段行 本文
Z08_0098A01: 緣力。卽非常途ニハ。謂肉眼𪜈障外。依レハ法華
Z08_0098A02: 。能見大千界。眼識唯緣色塵。依威德定。亦
Z08_0098A03: 法處。此等自力。是勝緣力也。准M(シテ)
Z08_0098A04: 。行業雖ナリト。乘スレハ彌陀。十念
Z08_0098A05: ヿヲ。易往無人トハ。斯之謂ナリ焉。已上○是より下へかけて
Z08_0098A06: 見るべし。(三八)本願に乘ずといふ事。此たとへにて
Z08_0098A07: よく心得らる〻也。此書にはじめて引あはせ給ふな
Z08_0098A08: り。●(三九)佛を孟宗にたとへ。衆生を笋にたとへ給
Z08_0098A09: ふなり。日記故事大全。晉孟宗。恭武M(シテ)ナリ
Z08_0098A10: 終天之幸母老其母年老。染疾在於危篤。誠岌々トM(シテ)乎驚惧
Z08_0098A11: 冬月思笋煑羹食天地之生スルM(シテ)。宗疾。在冬月。思𪜈
Z08_0098A12: 笋煮羮食。安アラン宗無一レ得。乃往竹林。抱
Z08_0098A13: 而泣ヿヲ一レ乃往竹林。抱哭泣以求孝感セシム
Z08_0098A14: 也。乃哀痛惻怛ナリ。以母得レハ則生スレハ則死スルヲ。感-格天地須臾
Z08_0098A15: 。出數莖。持M(シテ)。食畢疾愈
Z08_0098A16: 好也。此回天之好。。涙泪朔風寒。蕭々タリ竹數竿。須臾
Z08_0098A17: 冬笋出。天意報平安已上なを孟宗が事實は。楚國
Z08_0098A18: 先賢傳にのせたり。くはしく吳志第三有云云。●(四〇)
Z08_0098A19: たかんなとは。竹の子なり。神異經に竹子とあり。和
Z08_0098A20: 字の物にたかんなとも。たかうなとも。たかなとば
Z08_0098B01: かりも有なり。倭名鈔。爾雅。筍音隼字。亦作
Z08_0098B02: 。和名。太加無奈。メテスル也。已上●(四一)せちは切の字に
Z08_0098B03: て。ねんごろにこのむなり。○源氏にせちにかくれ給
Z08_0098B04: へと有。●(四二)冬の事なれば。時ならぬ物なり。心づ
Z08_0098B05: きなしとは。心のつかぬ事なり。源氏に心づきなう。
Z08_0098B06: いとか〻らでと有。●(四三)爾雅。善ルハ父母
Z08_0098B07: 已上諡法。慈惠愛スルヲ已上孝經
Z08_0098B08: 。孝者。道常。盡。養中情。悅好
Z08_0098B09: 承順ニM(シテ)。無ルヿ之義ナリ已上●(四四)いたくとは。つよ
Z08_0098B10: き心なり。前に註せり伊勢物語に。いたく思ひわびてと有。
Z08_0098B11: つみては。ふりつもりてなり。●(四五)竹の子はある
Z08_0098B12: べくもなきなり。●(四六)せんかたなく。思ひあまり
Z08_0098B13: てなり。●(四七)竹の子を得つれば。母の命をのべ。得
Z08_0098B14: ざれば老衰の病あやうし。孝子の情なんぞやすき事
Z08_0098B15: を得んや。さればこゑをあげて天にいのり。地をた〻
Z08_0098B16: きてなくより外の事なし。とみればといふは。きつと
Z08_0098B17: 見るなり。上卷に記す。新選六帖第六。笋の歌に。いか
Z08_0098B18: はかり雪の下なる竹の子の。おやおもふ人の心しり
Z08_0098B19: けん。●(四八)さうあるべき時節なり。夏のころなり。
Z08_0098B20: ●(四九)天のあたへなれば。つねよりも見事なり詞

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