浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0059A01: | たなし。されど。貪欲勝他の心の切なる身力にて。をの |
Z08_0059A02: | づから心をやしなふかたもあるにや。目もつぶれず。 |
Z08_0059A03: | 腰もすくまず。よしなきすさびには。かく心をいるれ |
Z08_0059A04: | ども。善根といへば。ゆるく懈怠なるなり。韋弘嗣カ博 |
Z08_0059A05: | 奕論ニ曰ク。今ノ世ノ人。多ク不レ務メ二經術ヲ一。好テ翫フ二博奕ヲ一。 |
Z08_0059A06: | 廢レ事ヲ棄テレ業ヲ。忘ル二寢與ヲ一レ食。窮メレ日ヲ盡M(シテ)レ明ヲ。繼クニ以ス二 |
Z08_0059A07: | 脂燭ヲ一。當テ二其ノ臨テレ局ニ交爭フニ一。雌雄未タレ決。專ニシレ精ヲ |
Z08_0059A08: | 銳クM(シテ)レ意ヲ。神迷ヒ體倦ム。人事曠而不レ修。賓旅闕而不レ接セ。 |
Z08_0059A09: | 雖レ有二太牢之饌。韶夏之樂一。不レ暇アラレ存スルニ也。翰カ曰ク。太牢之饌ハ謂二滋 |
Z08_0059A10: | 味ヲ一也。韶夏ハ雅樂也。不暇存ト者言不二暇キ食ヒ而聰一也已上。書言故事ノ註ニ云ク。起居ハ人之 |
Z08_0059A11: | 勝靜也已上●(五三)心のよからぬゆえ。さま〱の惡 |
Z08_0059A12: | 業をつくり。業にまかせて三惡道の。火焰のふかき |
Z08_0059A13: | 坑におち入なんとす。一たび惡趣におちぬれば。く |
Z08_0059A14: | るしみをうくることきはまりなし。そのむくひをば。 |
Z08_0059A15: | なにとせんとおもへるぞや。○あしといふは業なり。 |
Z08_0059A16: | 般舟讚ニ云ク。生盲ニM(シテ)信テレ業ニ走ル。隨テレ業ニ墮二深坑ニ一。已上 |
Z08_0059A17: | 前より三道の次第なり。發眞鈔ニ云ク。三惡道ト者。卽チ地 |
Z08_0059A18: | 獄餓鬼畜生ノ三。俱ニ不善ナルカ故ニ惡也。各有リ二餘ニ經ルヿ一。 |
Z08_0059A19: | 故ニ云レ道ト也。已上定善義ニ云ク。三惡ノ火坑臨々トM(シテ)欲スレ |
Z08_0059A20: | 入ナント。已上六道講式ニ曰ク。夫レ於テレ身ニ作ル二三ノ罪ヲ一。殺生。 |
Z08_0059B01: | 偸盜。邪淫也。於レ口ニ造ル二四ノ罪ヲ一。妄語。綺語。惡口。兩舌 |
Z08_0059B02: | 也。於レ意ニ造ル二三ノ罪ヲ一。貪欲。瞋恚。愚癡也。於二此ノ十惡ニ一。 |
Z08_0059B03: | 上品ニ犯スル者ハ。墮シ二地獄道ニ一。中品ニ犯スル者ハヽ。入二餓鬼 |
Z08_0059B04: | 道ニ一。下品ニ犯スル者ハ。趣ク二畜生道ニ一。不レ止二三品之罪ヲ一。誰カ |
Z08_0059B05: | 免レンヤ二三途之報一。已上新續古今。勝定院贈太政大臣くりかへしおも |
Z08_0059B06: | ひつ〻けてなけくかな。なにとまよひをしつのを |
Z08_0059B07: | たまき。●(五四)かならず地獄におつべき我等なる |
Z08_0059B08: | が。わづかに一期の念佛にて。おそろしき三惡道の |
Z08_0059B09: | くるしみを。のがる〻のみにあらず。めでたき淨土の |
Z08_0059B10: | たのしみをうけん事は。かへす〲うれしくかたじ |
Z08_0059B11: | けなき本願ならずや。大經ニ云ク。雖モ二一世ノ勤苦ハ。須 |
Z08_0059B12: | 臾之間ナリト一。後ニ生M(シテ)二無量壽佛ノ國ニ一。快樂無シレ極。已上○ |
Z08_0059B13: | 快ハ篇海類編ニ云ク。喜也。稱フレ意ニ也。已上●(五五)さて |
Z08_0059B14: | もあやうき事かな。●(五六)生死事大無常迅速なり。 |
Z08_0059B15: | 一息きたらざればすなはち後世に屬す。この一筋の |
Z08_0059B16: | 息すでにきれなば。一蹉これ百蹉にして。いかにくや |
Z08_0059B17: | むともかひあらんや。一たび人身をうしなへば。萬劫 |
Z08_0059B18: | にもかへることかたし。あやうきはこの一生なり。十 |
Z08_0059B19: | 惡つねにつくりて。考一本。十惡さかんにをこなひてとあり。すべて後世の支 |
Z08_0059B20: | 度なし。あしたゆふべとさはぐ間に。おもひよらず病 |