浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0060A01: | をうけ。死におもむきなば。地獄におちん事決定なり。 |
Z08_0060A02: | きのふにも命をはらば。かなしく閻摩の呵責にあひ。 |
Z08_0060A03: | 獄卒の鐵捧をうけて。くるしきめにあふべし。今日こ |
Z08_0060A04: | の不思議の本願にあへることは。多生曠劫のさいは |
Z08_0060A05: | いなり。○からきめとは。辛目の字なり。辛苦の義な |
Z08_0060A06: | り。定家九重の花のうてなを定すは。煙の下や棲ならま |
Z08_0060A07: | し。新後撰隆轉立かへり人そしつまん世にこゆる。もとのち |
Z08_0060A08: | かひのなからましかは。●(五七)うしろめたきとは。 |
Z08_0060A09: | 河海抄に。影護の字なり。いせ物がたりに。うしろめた |
Z08_0060A10: | くやおもひけんとあり。愚見抄に。無二心元一也といへ |
Z08_0060A11: | り。古歌にも。女郞花うしろめたくも見ゆる哉。男山 |
Z08_0060A12: | にしたてるとおもへはとよめり。○心のあだとは。煩 |
Z08_0060A13: | 惱の事なり。○かたうどは。方人とかくなり。これ二 |
Z08_0060A14: | 種の信をならべてむすぶなり。●(五八)○焦氏筆乘ニ |
Z08_0060A15: | 云ク。子細ハ本ク二北史源思禮カ傳ニ一。爲ニハレ政ヲ當レ擧二大綱ヲ一。 |
Z08_0060A16: | 何ソ必シモ子細ニセン也。已上●(五九)念佛往生義ニ云ク。廻向 |
Z08_0060A17: | 發願心といふは。修するところの善根を。極樂に廻向 |
Z08_0060A18: | して。かしこに生ぜんとねがふ心なり。別の義あるべ |
Z08_0060A19: | からず。已上遠法師ノ云ク。直爾趣求スル。說テレ之ヲ爲レ願ト。 |
Z08_0060A20: | 挾テレ善ヲ趣求スルヲ。說テ爲二廻向ト一。已上演義鈔ニ云ク。廻向ハ是レ |
Z08_0060B01: | 摠。發願ハ是別ナリ。已上○以上に竪の三心をしめし。以下 |
Z08_0060B02: | は橫の三心なり。●(六〇)くわしくいひわかてば。か |
Z08_0060B03: | へりて詞しげくして。所詮やまぎれやすからんとな |
Z08_0060B04: | り。上人云。三心の名目ばかりをうちきく時には。い |
Z08_0060B05: | かなる心をいふやらんと。こと〲しくおぼへぬべ |
Z08_0060B06: | けれども。善導の御心にては。心得やすき事なり。已上● |
Z08_0060B07: | (六一)捨子問答ニ云ク。をよそ三心といへばとて。別々 |
Z08_0060B08: | に三度おこすべき心にてはなきなり。た▲ねんごろ |
Z08_0060B09: | に佛をたのみて。ふかく極樂をねがひ。時に名號をと |
Z08_0060B10: | なふる人の心を。三品にわけて。三心とはとくなり。已上 |
Z08_0060B11: | まことしくといふが至誠心なり。○本願信じてとい |
Z08_0060B12: | ふが深心なり。○往生せばやとおもふが廻向心なり。 |
Z08_0060B13: | 三心私記ニ云ク。以テ二不レ僞ラ心ヲ一。信M(シテ)二佛ノ本願ヲ一。方ニ欲ス二往 |
Z08_0060B14: | 生セント一。是ヲ云二三心ト一。已上上人云。往生の心のまことに |
Z08_0060B15: | てわが身をうたがふ事なく。來迎をまつ人。これ三心 |
Z08_0060B16: | 具足の念佛申人なり。以上此心を後嵯峨院の御製に。 |
Z08_0060B17: | ○ことはには三ととけとも一すちに。まことをいた |
Z08_0060B18: | す心なりけり。新續今古釋敎部。●(六二)○是は前に修行者の |
Z08_0060B19: | たづねられし事なり。○上人云。心にあみだ佛たすけ |
Z08_0060B20: | 給へと思て。口に南無阿彌陀佛ととなふるを。三心具 |