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Z0370 帰命本願鈔諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0060A01: をうけ。死におもむきなば。地獄におちん事決定なり。
Z08_0060A02: きのふにも命をはらば。かなしく閻摩の呵責にあひ。
Z08_0060A03: 獄卒の鐵捧をうけて。くるしきめにあふべし。今日こ
Z08_0060A04: の不思議の本願にあへることは。多生曠劫のさいは
Z08_0060A05: いなり。○からきめとは。辛目の字なり。辛苦の義な
Z08_0060A06: り。定家九重の花のうてなを定すは。煙の下や棲ならま
Z08_0060A07: し。新後撰隆轉立かへり人そしつまん世にこゆる。もとのち
Z08_0060A08: かひのなからましかは。●(五七)うしろめたきとは。
Z08_0060A09: 河海抄に。影護の字なり。いせ物がたりに。うしろめた
Z08_0060A10: くやおもひけんとあり。愚見抄に。無心元也といへ
Z08_0060A11: り。古歌にも。女郞花うしろめたくも見ゆる哉。男山
Z08_0060A12: にしたてるとおもへはとよめり。○心のあだとは。煩
Z08_0060A13: 惱の事なり。○かたうどは。方人とかくなり。これ二
Z08_0060A14: 種の信をならべてむすぶなり。●(五八)○焦氏筆乘
Z08_0060A15: 。子細北史源思禮。爲ニハ大綱
Z08_0060A16: シモ子細ニセン也。已上●(五九)念佛往生義。廻向
Z08_0060A17: 發願心といふは。修するところの善根を。極樂に廻向
Z08_0060A18: して。かしこに生ぜんとねがふ心なり。別の義あるべ
Z08_0060A19: からず。已上遠法師。直爾趣求スル。說
Z08_0060A20: 趣求スルヲ。說廻向已上演義鈔。廻向
Z08_0060B01: 摠。發願是別ナリ已上○以上に竪の三心をしめし。以下
Z08_0060B02: は橫の三心なり。●(六〇)くわしくいひわかてば。か
Z08_0060B03: へりて詞しげくして。所詮やまぎれやすからんとな
Z08_0060B04: り。上人云。三心の名目ばかりをうちきく時には。い
Z08_0060B05: かなる心をいふやらんと。こと〲しくおぼへぬべ
Z08_0060B06: けれども。善導の御心にては。心得やすき事なり。已上
Z08_0060B07: (六一)捨子問答。をよそ三心といへばとて。別々
Z08_0060B08: に三度おこすべき心にてはなきなり。た▲ねんごろ
Z08_0060B09: に佛をたのみて。ふかく極樂をねがひ。時に名號をと
Z08_0060B10: なふる人の心を。三品にわけて。三心とはとくなり。已上
Z08_0060B11: まことしくといふが至誠心なり。○本願信じてとい
Z08_0060B12: ふが深心なり。○往生せばやとおもふが廻向心なり。
Z08_0060B13: 三心私記。以。信M(シテ)本願。方
Z08_0060B14: セント。是三心已上上人云。往生の心のまことに
Z08_0060B15: てわが身をうたがふ事なく。來迎をまつ人。これ三心
Z08_0060B16: 具足の念佛申人なり。以上此心を後嵯峨院の御製に。
Z08_0060B17: ○ことはには三ととけとも一すちに。まことをいた
Z08_0060B18: す心なりけり。新續今古釋敎部。●(六二)○是は前に修行者の
Z08_0060B19: たづねられし事なり。○上人云。心にあみだ佛たすけ
Z08_0060B20: 給へと思て。口に南無阿彌陀佛ととなふるを。三心具

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