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Z0370 帰命本願鈔諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0058A01: 本源。而悟-入スヲ寂靜湛然眞心。名成佛。方
Z08_0058A02: 大師不道理。偏罪惡。立シ玉ヘリ他力
Z08_0058A03: 此乃不M(シテ)遍計執情。出生死之故實也。已上
Z08_0058A04: (五〇)聖道の人こそ初心のともがらも。身のほどを
Z08_0058A05: わすれて。智惠だてをばすれ。念佛の行者は。涯分をは
Z08_0058A06: かりて。佛をたのめとなり。○おこのけとは。身のほ
Z08_0058A07: どをわすれて。かしこだてするは。世にをかしき事ぞ
Z08_0058A08: といふ心なり。蓬生の卷に。人たがへしたらんは。をこ
Z08_0058A09: ならんと有。嗚呼と書くなり。世俗にてしれものなど
Z08_0058A10: いふ義なり。又心なく物もしらぬやうの心なり。をよ
Z08_0058A11: そ身のほどをしるといふは。七字の口傳なり。むかし
Z08_0058A12: 明禪法印。念佛をす〻められけるが。さかしだちたる
Z08_0058A13: 事きこしめしては。身のほどしらずの物おぼえずと
Z08_0058A14: 仰られけり。○期は心あてなり。袋草紙。孝善
Z08_0058A15: 嗚呼人也。●(五一)さても。まことに。よから
Z08_0058A16: ぬわが身のありさまかな。●(五二)あけくれ心にお
Z08_0058A17: もひた〻むことは。みな三途の業なれば。後生の身の
Z08_0058A18: あだなり。きのふもけふも。名利のためにつかはれて。
Z08_0058A19: 未來の支度をわすれたり。惡にはいさみ。善にはもの
Z08_0058A20: うし。是ほどあさましき身なれば。われながらもおぼ
Z08_0058B01: えあるべし。生死をはなるべき緣ありとは。えあらそ
Z08_0058B02: ふまじ。○經。一人一日。八億四千アリ。念々
Z08_0058B03: 。是皆三途ナリ已上正法念經。心是第
Z08_0058B04: ナリ。此最爲。云云夫木抄。一遍上人心をは心のあ
Z08_0058B05: たと心得て。心のなきを心とはせよ。簡要錄。觀ルニ
Z08_0058B06: 世人。爲スニハ心輕。爲スニハ心重。何
Z08_0058B07: ヿヲ淨土。請現事。對スレハ佛像。則不
Z08_0058B08: 大賓之恭謹ナルカ。學フハ經法。則不ムルノ
Z08_0058B09: 之勤劬。毁則氣麤ニM(シテ)言滑。讚ムM(トキ)ハ則氣緩
Z08_0058B10: 語澀。或以。我(ニクメハ)則覆。我メハ
Z08_0058B11: 則掩。或M(シテ)積惡クヿヲ。或
Z08_0058B12: M(シテ)微善ルヿヲ一レ。於テハ惡事則陰カニセ𪜈
Z08_0058B13: 千金。亦能。施スM(トキ)ハ善人。則方テモ一食。便
Z08_0058B14: 自矜。凡用心。方惡趣。欲𪜈少善
Z08_0058B15: 〓ト淨土者。難乎哉。已上長明發心集。男女に愛
Z08_0058B16: 著して命をすて。勝他名聞のために。肝膽をくだく樣
Z08_0058B17: なんどは。末代とても熾盛ならずや。奕打といふもの
Z08_0058B18: ども。あつまりて雙六うつをきけば。夜もいねず。晝も
Z08_0058B19: 立ざる事もなく。七八日など片時もやすまず。その間
Z08_0058B20: の身のくるしさ。心をくだくさま。たとへていはんか

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