浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0053A01: | 心ヲ一。不廻向增ノ者ハ闕ク二廻向心ヲ一。已上選擇集ニ云ク。明ニ |
Z08_0053A02: | 知ヌ一モ少キヌレハ是レ更ニ不可ナリ。因テレ玆ニ。欲ハンレ生セント二極 |
Z08_0053A03: | 樂ニ一之人ハ。全ク可レ具二-足三心一也。已上●(一〇)選擇集ニ云ク。 |
Z08_0053A04: | 行者能ク用心M(シテ)。敢テ勿レ令ルヿ二忽緖ニセ一。已上●(一一)聖覺法 |
Z08_0053A05: | 印ノ云ク。世の中に。彌陀の名號をとなふる人おほけれ |
Z08_0053A06: | ども往生する人のかたきは。この三心を具せざるが |
Z08_0053A07: | ゆへなりと心得べし唯心抄。●(一二)三條派。名越派な |
Z08_0053A08: | どには。三心具足したるものにも。不生の類ありとい |
Z08_0053A09: | へり。一條派。白旗派などには。心具のものには。不生の |
Z08_0053A10: | 類なしと存ず。●(一三)名をつらぬるなり。●(一四) |
Z08_0053A11: | (本)本願には至心といふ。●(一五)(本)本願には信樂と |
Z08_0053A12: | いふ。●(一六)(本)本願には欲生我國といふ。(註)。願文と |
Z08_0053A13: | 觀經と相對みつべし。△是より下は。別して三心の義 |
Z08_0053A14: | を釋す。●(一七)疏ニ云ク。至ト者眞ナリ。誠ト者實ナリ。又云ク。 |
Z08_0053A15: | 不レ得下外ニハ現シ二賢善精進之相ヲ一。內ニハ懷ヿヲ中虛假ヲ上。已上虛假 |
Z08_0053A16: | とは。虛實眞假とて眞實のうらなり。遊仙窟に二字引 |
Z08_0053A17: | あはせていつはりと訓ず。●(一八)これ眞實なり。● |
Z08_0053A18: | (一九)これ虛假なり。●(二〇)なずらへは准の字な |
Z08_0053A19: | り。●(二一)是は名聞の念佛なり。わが心から往生が |
Z08_0053A20: | したくて申にはあらねど。大かた世間のならひなれ |
Z08_0053B01: | ば。人のそしりやあらん。としよりの後世ねがはぬは。 |
Z08_0053B02: | 妻子の心もはづかしとおもひて申。あるひは僧など |
Z08_0053B03: | の。世にたとくおもはれんとて。人目ばかりに道心あ |
Z08_0053B04: | る風情して申は。みな虛假の念佛なり。○なべてとは。 |
Z08_0053B05: | をしなべてなり。○世のしきとは〓式の字なり。世間 |
Z08_0053B06: | の儀式作法といふ心なり。說文ニ云ク。式ハは法也。已上何 |
Z08_0053B07: | 事の式といふ詞は。むかしよりある事なりと。つれ |
Z08_0053B08: | 〱草に見ゆ。○うたてうとは。あまりの事と思へる |
Z08_0053B09: | 心もあり。○うたてしき心もあり。轉の字。薄情の字 |
Z08_0053B10: | なり。●(二二)是は利養の念佛なり。墨染の形に身を |
Z08_0053B11: | やつし。念珠を手にくるも。詮はた▲。人に歸依せら |
Z08_0053B12: | れて。世をすぎんとのはかり事なり。その心には。露 |
Z08_0053B13: | ちりばかりも。後世をおもはずして。渡世誑惑のため |
Z08_0053B14: | に。まことしく念佛申。これを利養の念佛といふな |
Z08_0053B15: | り。○續後撰。貞慶上人是をこそまことの道とおもひしに。 |
Z08_0053B16: | なを世をわたるはしにそありける。●(二三)何事を |
Z08_0053B17: | するにも。まことしき心なくては成就する事なし。た |
Z08_0053B18: | ▲砂をむして飯となさんとおもふが如く。名聞利養 |
Z08_0053B19: | のために念佛せば。累劫にも往生すべからず。●(二四) |
Z08_0053B20: | 不空羂索經ニ云ク。內ニ懷テ二腐朽ヲ一。外ニ現シ二賢善ヲ一。方便作 |