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Z0370 帰命本願鈔諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0053A01: 。不廻向增廻向心已上選擇集。明
Z08_0053A02: キヌレハ不可ナリ。因。欲ハンセント
Z08_0053A03: 之人。全-足三心也。已上●(一〇)選擇集
Z08_0053A04: 行者能用心M(シテ)。敢ルヿ忽緖ニセ已上●(一一)聖覺法
Z08_0053A05: 。世の中に。彌陀の名號をとなふる人おほけれ
Z08_0053A06: ども往生する人のかたきは。この三心を具せざるが
Z08_0053A07: ゆへなりと心得べし唯心抄。●(一二)三條派。名越派な
Z08_0053A08: どには。三心具足したるものにも。不生の類ありとい
Z08_0053A09: へり。一條派。白旗派などには。心具のものには。不生の
Z08_0053A10: 類なしと存ず。●(一三)名をつらぬるなり。●(一四)
Z08_0053A11: (本)本願には至心といふ。●(一五)(本)本願には信樂と
Z08_0053A12: いふ。●(一六)(本)本願には欲生我國といふ。(註)。願文と
Z08_0053A13: 觀經と相對みつべし。△是より下は。別して三心の義
Z08_0053A14: を釋す。●(一七)疏。至者眞ナリ。誠者實ナリ。又云
Z08_0053A15: ニハ賢善精進之相。內ニハヿヲ虛假已上虛假
Z08_0053A16: とは。虛實眞假とて眞實のうらなり。遊仙窟に二字引
Z08_0053A17: あはせていつはりと訓ず。●(一八)これ眞實なり。●
Z08_0053A18: (一九)これ虛假なり。●(二〇)なずらへは准の字な
Z08_0053A19: り。●(二一)是は名聞の念佛なり。わが心から往生が
Z08_0053A20: したくて申にはあらねど。大かた世間のならひなれ
Z08_0053B01: ば。人のそしりやあらん。としよりの後世ねがはぬは。
Z08_0053B02: 妻子の心もはづかしとおもひて申。あるひは僧など
Z08_0053B03: の。世にたとくおもはれんとて。人目ばかりに道心あ
Z08_0053B04: る風情して申は。みな虛假の念佛なり。○なべてとは。
Z08_0053B05: をしなべてなり。○世のしきとは〓式の字なり。世間
Z08_0053B06: の儀式作法といふ心なり。說文。式は法也。已上
Z08_0053B07: 事の式といふ詞は。むかしよりある事なりと。つれ
Z08_0053B08: 〱草に見ゆ。○うたてうとは。あまりの事と思へる
Z08_0053B09: 心もあり。○うたてしき心もあり。轉の字。薄情の字
Z08_0053B10: なり。●(二二)是は利養の念佛なり。墨染の形に身を
Z08_0053B11: やつし。念珠を手にくるも。詮はた▲。人に歸依せら
Z08_0053B12: れて。世をすぎんとのはかり事なり。その心には。露
Z08_0053B13: ちりばかりも。後世をおもはずして。渡世誑惑のため
Z08_0053B14: に。まことしく念佛申。これを利養の念佛といふな
Z08_0053B15: り。○續後撰。貞慶上人是をこそまことの道とおもひしに。
Z08_0053B16: なを世をわたるはしにそありける。●(二三)何事を
Z08_0053B17: するにも。まことしき心なくては成就する事なし。た
Z08_0053B18: ▲砂をむして飯となさんとおもふが如く。名聞利養
Z08_0053B19: のために念佛せば。累劫にも往生すべからず。●(二四)
Z08_0053B20: 不空羂索經。內腐朽。外賢善。方便作

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