浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0052A01: | 諺註 |
Z08_0052A02: | 題號歸命の二字は。橫の三心なり。願文。安心の八 |
Z08_0052A03: | 字。觀經の三心。彌陀經の一心も。た▲此歸命の一 |
Z08_0052A04: | 念なり。 |
Z08_0052A05: | ●(一)上卷の問答には機類を決し。此卷には心と行 |
Z08_0052A06: | とを沙汰す。すなはち二重の問答あり。是はまづ安心 |
Z08_0052A07: | の八字を述す。●(二)これ上卷にて。老僧の〻たまひ |
Z08_0052A08: | し事なり。●(三)問に二重あり。具略。縱橫しるべし。 |
Z08_0052A09: | ○などてかとは。何とてかの心なり。●(四)來問を歎 |
Z08_0052A10: | じて善哉といふ。●(五)本懷をあらはす。●(六)安 |
Z08_0052A11: | 心僻越すれば。念佛いたずらにほどこして。往生を得 |
Z08_0052A12: | ず。是を大事といふ。上人云。淨土宗の大事は。三心の |
Z08_0052A13: | 法門にあり。七箇條起請文。○繪詞傳ニ云ク。そも〱。上人ある |
Z08_0052A14: | ところには。三心のやうをくはしくをしへ。あるとこ |
Z08_0052A15: | ろには。三心の沙汰詮なきよし仰られたり。是人によ |
Z08_0052A16: | るべき事なり。名號をとなふれば。かならず往生すと |
Z08_0052A17: | ばかり。まめやかにたのみてとなふれば。その人の心 |
Z08_0052A18: | に。をのづから三心もそなはりぬるを。中々に三心と |
Z08_0052A19: | てこと〱しく申しなすほどに。かへりて。信心をみ |
Z08_0052B01: | だる〻ことも侍るなり。か〻らん人のためには。三心 |
Z08_0052B02: | の沙汰無益の事なるべし。若日來はうたがひの心も |
Z08_0052B03: | あり。三心具せぬ人も。聖敎を學すれば。道理におれて。 |
Z08_0052B04: | 三心のをこる事もあれば。さやうならん人のために |
Z08_0052B05: | は。三心の樣をしらんも大切なるべし。一向にこれを |
Z08_0052B06: | 非せば。またそのとがあるべし。此すぢをこ〻ろえな |
Z08_0052B07: | ば。上人兩樣の御勸進。さらに相違をなすべからざる |
Z08_0052B08: | ものなり。已上しかるに此鈔の三心繁簡を酌て中を得 |
Z08_0052B09: | たる。行者の指南とするにたれり。つまびらかに註せ |
Z08_0052B10: | ん事も。中〱初心のまどひなるべければ。本鈔の例 |
Z08_0052B11: | にまかせて。これを略す。かくのごとく。やすらかに心 |
Z08_0052B12: | 得るが當流の故實なり。●(七)これ選擇集をうつし |
Z08_0052B13: | 給へるなり。●(八)觀經ニ云ク。若シ有テ二衆生一。願センレ生セント二 |
Z08_0052B14: | 彼國ニ一者。發ス二三種ノ心ヲ一。卽便チ往生ス。何等ヲカ爲レ三ト。 |
Z08_0052B15: | 一ニハ者至誠心。二ニハ者深心。三ニハ者廻向發願心ナリ。具スル二 |
Z08_0052B16: | 三心ヲ一者ハ。必生ス二彼國ニ一。已上●(九)疏ニ云ク。具セハ二此三 |
Z08_0052B17: | 心ヲ一。必得レ生スルヿヲ也。若少ケハ二一心ヲモ一。卽不レ得レ生スルヿヲ。已上 |
Z08_0052B18: | 決疑鈔ニ云ク。所ノレ言三心ハ。同時相應ニM(シテ)。更ニ不レ可レ有二具 |
Z08_0052B19: | 闕ノ不同一。然𪜈而前加行ノ位ニ。隨テ二行者ノ根機ニ一。有リ二具一 |
Z08_0052B20: | 具二一。謂ク虛假增ノ者ハ。闕キ二至誠心ヲ一。疑心增ノ者ハ闕キ二信 |