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Z0370 帰命本願鈔諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0052A01: 諺註
Z08_0052A02: 題號歸命の二字は。橫の三心なり。願文。安心の八
Z08_0052A03: 字。觀經の三心。彌陀經の一心も。た▲此歸命の一
Z08_0052A04: 念なり。
Z08_0052A05: ●(一)上卷の問答には機類を決し。此卷には心と行
Z08_0052A06: とを沙汰す。すなはち二重の問答あり。是はまづ安心
Z08_0052A07: の八字を述す。●(二)これ上卷にて。老僧の〻たまひ
Z08_0052A08: し事なり。●(三)問に二重あり。具略。縱橫しるべし。
Z08_0052A09: ○などてかとは。何とてかの心なり。●(四)來問を歎
Z08_0052A10: じて善哉といふ。●(五)本懷をあらはす。●(六)安
Z08_0052A11: 心僻越すれば。念佛いたずらにほどこして。往生を得
Z08_0052A12: ず。是を大事といふ。上人云。淨土宗の大事は。三心の
Z08_0052A13: 法門にあり。七箇條起請文。○繪詞傳。そも〱。上人ある
Z08_0052A14: ところには。三心のやうをくはしくをしへ。あるとこ
Z08_0052A15: ろには。三心の沙汰詮なきよし仰られたり。是人によ
Z08_0052A16: るべき事なり。名號をとなふれば。かならず往生すと
Z08_0052A17: ばかり。まめやかにたのみてとなふれば。その人の心
Z08_0052A18: に。をのづから三心もそなはりぬるを。中々に三心と
Z08_0052A19: てこと〱しく申しなすほどに。かへりて。信心をみ
Z08_0052B01: だる〻ことも侍るなり。か〻らん人のためには。三心
Z08_0052B02: の沙汰無益の事なるべし。若日來はうたがひの心も
Z08_0052B03: あり。三心具せぬ人も。聖敎を學すれば。道理におれて。
Z08_0052B04: 三心のをこる事もあれば。さやうならん人のために
Z08_0052B05: は。三心の樣をしらんも大切なるべし。一向にこれを
Z08_0052B06: 非せば。またそのとがあるべし。此すぢをこ〻ろえな
Z08_0052B07: ば。上人兩樣の御勸進。さらに相違をなすべからざる
Z08_0052B08: ものなり。已上しかるに此鈔の三心繁簡を酌て中を得
Z08_0052B09: たる。行者の指南とするにたれり。つまびらかに註せ
Z08_0052B10: ん事も。中〱初心のまどひなるべければ。本鈔の例
Z08_0052B11: にまかせて。これを略す。かくのごとく。やすらかに心
Z08_0052B12: 得るが當流の故實なり。●(七)これ選擇集をうつし
Z08_0052B13: 給へるなり。●(八)觀經。若衆生。願センセント
Z08_0052B14: 彼國者。發三種。卽便往生。何等ヲカ
Z08_0052B15: ニハ者至誠心。二ニハ者深心。三ニハ者廻向發願心ナリ。具スル
Z08_0052B16: 三心。必生彼國已上●(九)疏。具セハ此三
Z08_0052B17: 。必得スルヿヲ也。若少ケハ一心ヲモ。卽不スルヿヲ已上
Z08_0052B18: 決疑鈔。所言三心。同時相應ニM(シテ)。更
Z08_0052B19: 不同。然𪜈而前加行。隨行者根機。有具一
Z08_0052B20: 具二。謂虛假增。闕至誠心。疑心增

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