ウィンドウを閉じる

Z0370 帰命本願鈔諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0054A01: シテ。貪-求名利。自損M(シテ)。共ルト地獄已上
Z08_0054A02: (二五)心の底に往生をねがふゆへ。自然に舌の端に
Z08_0054A03: いづる念佛が。至誠心の念佛なり。●(二六)これ眞實
Z08_0054A04: のたとへなり。●(二七)風航鈔。眞實心者。內心
Z08_0054A05: 外儀相應之心也。謂ヿハ名號者。爲センカ彼國
Z08_0054A06: 也。非ルニ名利。何外見已上●(二八)人の心
Z08_0054A07: に上中下あるゆへに。至誠心にも九品あり。いかほ
Z08_0054A08: どあさくとも。まことはまことなり。信心もしかなり。
Z08_0054A09: 鶴の足はながく。鳧の脛はみじかし。それ〲のうま
Z08_0054A10: れつきのま〻なり。上人云。われらがごときの凡夫。
Z08_0054A11: をのれ〱が分に付て。强弱眞實の心をおこすを。至
Z08_0054A12: 誠心となづく。往生大要鈔。●(二九)その眞實の心ふかくし
Z08_0054A13: て。命をもすて。手足をきり。身の毛もよだち。なみだ
Z08_0054A14: をながすほどの人は。上品中品にもうまるべし。そ
Z08_0054A15: れほどつよくさかんにこそなくとも。往生のこ〻ろ
Z08_0054A16: ざしだにあらば。よはくともうすくとも。下の三品に
Z08_0054A17: はうまるべし。とかく往生の人數にははづれぬなり。
Z08_0054A18: 往生大要鈔。三心に付て。つよき。よはきあるべし
Z08_0054A19: とこそ心得られたれ。よはき三心具足したらん人は。
Z08_0054A20: 位こそさがらんずれ。なを往生はうたがふべからざ
Z08_0054B01: るなり。それに强盛の心をおこさずば。至誠心かけて。
Z08_0054B02: ながく往生すべからずと心得て。みだりに身をも下
Z08_0054B03: し。あまさへ。人をもかろしむる人々の不便におぼゆ
Z08_0054B04: るなり。已上○埓とは。倭名鈔馬埓(ラチ)。四聲字苑
Z08_0054B05: 力輟反。與劣同。世間云良知。戲馬道也。已上與咸。埓音劣。堤
Z08_0054B06: 也。封。以二埓-軌M(シテ)於中シムレハ
Z08_0054B07: 則不顛躍已上發隱。短垣圍ムヲ已上撫俱切。音夫。
Z08_0054B08: 小阜也。埓力輟切。音劣。庳垣也。●(三〇)法然上人。至誠心の心をよみ
Z08_0054B09: 給へる歌。繪詞傳。往生は世にやすけれとみな人の。ま
Z08_0054B10: ことのこ〻ろなくてこそせね。○世にとは。をよそひ
Z08_0054B11: ろき心なり。たれにてもの心なり。●(三一)上人云。
Z08_0054B12: 三心の中の至誠心を。さま〲に心得て。ことに。ま
Z08_0054B13: ことをいたす事を。かたく申しなすともがらも侍る
Z08_0054B14: にや。しかれば。彌陀の本願の本意にもたがひて。信
Z08_0054B15: 心かけぬるにてあるべきなり。已上此心に付て。むか
Z08_0054B16: しもさま〲の異議ありけり。あるひは熾盛の心と
Z08_0054B17: いひ。あるひは佛の眞實なりといひ。實相の(カン)()なり
Z08_0054B18: といひ。妄念まじはれば誠心にあらずといひ。又この
Z08_0054B19: 心は。內外不調をきらへば。外をつ〻しまぬがよしと
Z08_0054B20: いひ。あるひは韋提の眞心にひとしめ。善導の至誠に

ウィンドウを閉じる