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Z0370 帰命本願鈔諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0040A01: かせかねたる心の。なまざかしさにこそ。けふまで往
Z08_0040A02: 生もと▲こほりぬれ。いまよりにても心をかず。たの
Z08_0040A03: みをかけば。やがて本願に乘ずべし。○心の鬼とは。河
Z08_0040A04: 海抄におそろしき心なりと有。なまざかしき心は。往
Z08_0040A05: 生のさはりなれば。心の鬼といへり。夫木抄。爲家とに
Z08_0040A06: かくに心の鬼は日にそへて。おそろしき世にふるぞ
Z08_0040A07: かなしき。○身のあだとは。往生のさはりとなる心
Z08_0040A08: は。身のあだなり。正法念經。心怨最第一ナリ
Z08_0040A09: 是怨。心常衆生。如放燒已上
Z08_0040A10: 木抄他阿。身をおもふ心の中をたがはずば。身には心
Z08_0040A11: ぞあだとなるべき云云。●(六一)眞如堂の本尊。ある
Z08_0040A12: 時。法然上人にしめし給へる御歌。た▲たのめよろづ
Z08_0040A13: のつみはふかくとも。わが本願のあらんかぎりは。●
Z08_0040A14: (六二)おもはずにとは。おもひの外なり。○心をきは
Z08_0040A15: みたるとは。隔心する義なり。○此世の人のまじはり
Z08_0040A16: にも。わが方よりはうちとけて。心やすくおもふ人の。
Z08_0040A17: おもひの外に心ををきて。へだてがほなるはわろき
Z08_0040A18: ものなり。○にくきとは。わろきと。にくむとにか〻
Z08_0040A19: りて見ゆ。○若菜に。へだてあるべくもならはしきこ
Z08_0040A20: えぬを。おもはずにしてなりにけりと有。○心をきば
Z08_0040B01: みのばみは。添字なり。心ばみといふ詞。よしばみた
Z08_0040B02: るなども同事なり。○是は世事。下は正說なり。●(六三)
Z08_0040B03: 中堂。か〻るをろかなる身にては。いか▲と思ふ
Z08_0040B04: より。佛にはとをざかり。わろきにつけても。さりと
Z08_0040B05: ては。たすけ給へとおもふより。佛にはちかづきたて
Z08_0040B06: まつるなり。●(六四)禪林寺の永觀律師。後一條院の
Z08_0040B07: ころの人なり。康和年中に往生十因を作り給へり。そ
Z08_0040B08: の第十因。我等若持戒精進ナラハ者。何唯恃
Z08_0040B09: 。何極樂。爲ヲ以破戒懈怠。貴十念往
Z08_0040B10: 之故也。已上●(六五)もし戒をもたもち。勇猛
Z08_0040B11: に精進をする器量あらば。三學六度いづれの法をも修
Z08_0040B12: して。佛になりつべし。何しにかならず。彌陀の本願
Z08_0040B13: をのみたのまんや。迦才淨土論。若自知ラハリト
Z08_0040B14: 定慧分者。卽於。求ムヘシ無上道。若
Z08_0040B15: ラハ定慧分者。則須淨土門。就淨土
Z08_0040B16: 無上菩提已上○上生經疏。精精純。無
Z08_0040B17: 惡雜。進昇進。不ルカ懈怠故。已上唯識。懈
Z08_0040B18: 善惡品。修スル中。嬾惰ナルヲ性。能
Z08_0040B19: 精進。增已上●(六六)○是までは勸門
Z08_0040B20: なり。以下は誡門なり。●(六七)かくあればとて。●

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