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J3060 浄土宗史 本会 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J20_0680A01: 第七章 布 敎
J20_0680A02:
J20_0680A03: 布敎を廣意に解して塔堂建立や葬式佛事をも之に
J20_0680A04: 含ましむるときは。此時代の本宗の布敎も可なり盛
J20_0680A05: なりしとも云ひ得べけん。然れども之を以て一宗建
J20_0680A06: 立の眞主義を宣傳し。之によりて宗徒の精神生活を
J20_0680A07: 指導するにありとすれば。決して盛なりと云ふ能は
J20_0680A08: ざるのみならず。甚憫むべき狀態にありしと云はざ
J20_0680A09: るべからず。狂言綺語を弄して無智の老若男女を隨
J20_0680A10: 喜せしめたる。謂はゆる談義説法は前期就中足利末
J20_0680A11: 葉に於て天下を風靡したりき。這は勿論本宗に限ら
J20_0680A12: ざることなりしならんも。其の最も盛なりしは本宗に
J20_0680A13: して。淨土宗僧侶といへば直に談義僧を聯想せしむ
J20_0680A14: るほどなりしなり。かかる談義僧は此時代の初期に
J20_0680A15: 於ては甚多く。一宗の體面を汚損すること少からず。單
J20_0680A16: に愚夫愚婦を迷惑せしむるのみならず。時としては
J20_0680A17: 自讚毀他の結果宗論を惹起し。有司をして之が裁斷
J20_0680B18: に困ましめしこと少からざりしかば。元和條目第八
J20_0680B19: 條にも此等不都合の徒を取締るの目的を以て。不
J20_0680B20: 解事理縱橫之深義著相憑文之族貪着名利不
J20_0680B21: 可致法談縱亦蒙尊宿之許可雖令勸化空閣佛
J20_0680B22: 經祖釋偏事狂言綺語妄莊愚夫之耳剩自讚毀他
J20_0680B23: 尤是爲法衰之因諍論之縁堅可制止事と云へり。
J20_0680B24: 宗論の爲政者を困めたること。賢明なる政治家の之が
J20_0680B25: 撲滅に苦心せしことは。天正七年五月安土問答に對す
J20_0680B26: る織田信長の態度。及慶長十三年十一月十五日江戸
J20_0680B27: 城問答に對する德川幕府の處置によりて伺ふべし。
J20_0680B28: かかる宗論を未然に防止するは無智の談義僧の取締
J20_0680B29: が第一なりしなり。
J20_0680B30: 無智の談義僧の狂言綺語的法談が。愚民を迷惑し
J20_0680B31: 動もすれば宗論を惹起するの機會を與ふることあるは
J20_0680B32: 爭ふべからず。然れども一定止住の者にありては其
J20_0680B33: 弊左程大ならざるも。浮雲の如く流水の如く各地に
J20_0680B34: 遊行往來して。愚民を迷惑し煽動する者に至りては

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