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J3060 浄土宗史 本会 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J20_0645A01: が公稱を幕府に請願したるも。難成とて却下せられ
J20_0645A02: たりとは增上寺日鑑の記する所なり。伴頭の次席を
J20_0645A03: 二﨟と稱す。伴頭二﨟は香衣檀林能化の候補者たる
J20_0645A04: こと上述の如し。月行事を除ける一文字席三十八僧は
J20_0645A05: 又指南席と稱す。是れ論講とて法問論議の際。法則の
J20_0645A06: 捌方を大衆に講釋し。また毎年十一月五重傳法並び
J20_0645A07: に宗戒相承の節方丈傳授の旨を新授者に復述再傳す
J20_0645A08: るが故なり。月行事に伴頭あるが如く。一文字以下
J20_0645A09: の三席には夫夫首座あり。一文字席には之れを大衆
J20_0645A10: 頭と云ひ。扇縁兩席には席頭と云ふ。
J20_0645A11: 三席以下の者を内外二座に大別す。内座は選擇部
J20_0645A12: 以上の僧にして之を十四番輪に分つ。外座は頌義名
J20_0645A13: 目二部の大衆なり。 一番輪の上席より縁輪席に入
J20_0645A14: るを席入と稱す。縁輪より扇之間に。扇之間より一
J20_0645A15: 文字に昇進するを轉席と謂ふ。轉席の順序は下席の
J20_0645A16: 最上位にある者之に當るを普通とすれども。扇之間
J20_0645A17: 席には席役講。一文字席には内講再役講等あり。此
J20_0645B18: 等は上昇の考試にして。此を通過せざる者は縱令首
J20_0645B19: 座たりと雖も轉席の榮を得ること能はず。享和元年書
J20_0645B20: 上の學席階級には。一文字席缺員ある場合には。扇
J20_0645B21: 之間卅四僧の内。學業精勤にして人物篤實なる者
J20_0645B22: を。月行事十二人及所化役者兩僧入札の上。方丈意
J20_0645B23: 見を加へ選定する規定なりとす。一文字より月行事
J20_0645B24: に成るを入月行事或は月成と稱す。入月行事には一
J20_0645B25: 文字在席中。内講再役講を勤めざるべからざるのみ
J20_0645B26: ならず。貞享二年條目下知狀(三)に。月行事は令指
J20_0645B27: 南初學之所化之間彼席明候節轉席之僧上座三十八
J20_0645B28: 人之内不依座之高下右役儀相勤器量之所化月行
J20_0645B29: 事中被入札方丈吟味之上可被申付候事とあ
J20_0645B30: り。又學席階級には。在席の月行事十一人及役者兩
J20_0645B31: 名の入札により。方丈之を選任せらるる規定なりと
J20_0645B32: す。故に縱令大衆頭たりと雖も。其榮を荷ふことを必
J20_0645B33: しがたきに似たり。
J20_0645B34: 以上三席の轉席昇進は增上寺に於けることなるが。

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