ウィンドウを閉じる

J3060 浄土宗史 本会 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J20_0626A01: を見たり。
J20_0626A02: 一、讚岐法然寺 同じく紫衣地にして宗祖の遺跡
J20_0626A03: 地なるが。高松侯の復興にかかるを以て。無住の際
J20_0626A04: は侯より增上寺に依賴し。同國淨願寺或は增上寺一
J20_0626A05: 文字席の中に就て適任者を選び。之を推薦して任命
J20_0626A06: せらるる慣例なりき。
J20_0626A07: 一、尾張建中寺・紀伊大智寺・尾張相應寺 此三
J20_0626A08: 箇寺は尾紀兩家の菩提所なれば。無住の際は兩侯よ
J20_0626A09: り之を任命せらるるを例とせり。
J20_0626A10: 以上の諸寺が孰れも任命の後。繼目御禮の爲に江
J20_0626A11: 戸城に參内するを例とせり。
J20_0626A12: 一、惠眼院・寳松院・眞乘院・安立院・通元院・
J20_0626A13: 最勝院・瑞蓮院・佛心院 以上別當八箇院缺職の際
J20_0626A14: は。增上寺月行事又は一文字席中の希望者。或は府
J20_0626A15: 内寺院住職者中に適任者を求め。幕府の承認を得て
J20_0626A16: 增上寺方丈之を任命するを例とせり。
J20_0626A17: 一、岳蓮社・鑑蓮社・松蓮社 以上別當三箇院缺
J20_0626B18: 職の際は。增上寺所化或は方丈隨身の僧の中に就き
J20_0626B19: 適任者を求め方丈之を任命す。
J20_0626B20: 以上本山。檀林。紫衣地。菩提所は夫夫資格順序
J20_0626B21: あり。其任命權も幕府或は增上寺にありて。紊りに
J20_0626B22: 住職交替するをえざるは勿論なれど。其他の寺院に
J20_0626B23: 於ても。單に師匠が弟子に附屬住職せしめ能はざる
J20_0626B24: ことは元和條目の規定する所なり。即其第十二條に
J20_0626B25: 於淨土宗諸寺家者縱雖爲師匠之附屬恣不可
J20_0626B26: 住職事とあり。又貞享三年定書(四)第七條にも。
J20_0626B27: 一寺建立由緖有之檀那地者各別其外住職之儀向後
J20_0626B28: 不可致訴訟縱雖爲直弟年席未滿不相應之住
J20_0626B29: 持は不致許容事附總て寮舍之輩催諸檀那不可
J20_0626B30: 致理不盡之訴訟事とあり。一寺建立の檀那ある
J20_0626B31: 場合は。其住職交替は檀那の意見にあれば特別なれ
J20_0626B32: ども。其他の格寺即ち高等寺院にありては。其寺相
J20_0626B33: 應の年席を滿足せる者に非ざれは。縱ひ直弟たりと
J20_0626B34: も住職するを得ず。若諸種の事情を具陳して哀願す

ウィンドウを閉じる