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J3060 浄土宗史 本会 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J20_0621A01: の獨占するところとなれり。幕府はこの弊を矯め各
J20_0621A02: 檀林公平に人物を選擧せしめんとして。屢屢これに
J20_0621A03: 關する法度を制定したり。即ち延寶三年條目(二)
J20_0621A04: 第二條に。黄衣檀林十二箇所(瓜連常福寺はこの翌年
J20_0621A05: 紫衣地となれり。故に此の年は尚此の十二箇寺中に
J20_0621A06: あり)後住御吟味之時增上寺月行事十二人檀林十六
J20_0621A07: 箇所(靈山寺は中絶して此數に加はらず)之伴頭都
J20_0621A08: 合二十八僧之内不依座之高下器量相應之僧以入
J20_0621A09: 札書出之其上增上寺被遂僉議兩人可被書
J20_0621A10: 上之事とあり。以て其選任の精神が人物本位にし
J20_0621A11: て法﨟のみに依らざることを知るべし。此條目には尚
J20_0621A12: ほ選擧人を規定せざるも。其檀林能化たること略推
J20_0621A13: 想するに難からず。貞享二年の條目(三)には。黄衣
J20_0621A14: 檀林住職御吟味之儀先規御條目雖有之今度御僉議
J20_0621A15: 之上諸檀林之住持並江戸檀林四箇所之二﨟相加可
J20_0621A16: 選之旨被仰出候事とありて。檀林能化に江戸四檀
J20_0621A17: 林の二﨟四人を加へて選擧人とせるが如きも。同條
J20_0621B18: 目下知狀には尚ほ多數の選擧人を加ふ。即ち黄衣檀
J20_0621B19: 林住職之事增上寺月行事十二人諸檀林伴頭十七人都
J20_0621B20: 合二十九僧之中(但解間寺持之僧除之)檀林住持相
J20_0621B21: 應之器量選之能化中銘銘致入札則以封印箱納
J20_0621B22: 其箱之上封諸能化令合判預置增上寺其年中檀林
J20_0621B23: 住持替之節如例增上寺上座三十八僧所化役者兩人
J20_0621B24: 並江戸檀林四箇所之二﨟四人相加右二十九僧之中不
J20_0621B25: 依座之高下可爲能化之僧入札致之方丈被
J20_0621B26: 遂披見吟味之兩人書付可被差出其刻增上寺役
J20_0621B27: 者並上座之所化檀林二老之入札取揃最前檀所住持中
J20_0621B28: 認置候入札箱差添寺社奉行所役者可致持參候尤
J20_0621B29: 其年中住持選於無之翌年之正月檀林住持中參會
J20_0621B30: 之節右之通入札改替可申候向後此法式不可有懈
J20_0621B31: 怠事とあり。これによれば檀林能化(一組)と。增上
J20_0621B32: 寺一文字席三十八僧。同役僧兩名。及び江戸檀林の
J20_0621B33: 二﨟四人都合四十四名(二組)と。增上寺方丈との三
J20_0621B34: 組が二十九名の被選擧者より二名の候補者を推擧し

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