浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J20_0618A01: | 長泉院は大僧正を開山とし。不能を第二世とし。德 |
J20_0618A02: | 門和上を第三世とす。然れども事實上の開山殊に律 |
J20_0618A03: | 院としての開祖は和上を推さざるをえず。長泉院住 |
J20_0618A04: | 寺の後增上寺に於て經論章疏を講じ。又再度上洛し |
J20_0618A05: | 初は長時院に。後は成等菴に講莚を張る。天明元年 |
J20_0618A06: | 十月十四日長泉院に寂す。壽七十五法臘三十六。 |
J20_0618A07: | 德門の門下戒如僧尾。大心僧暾。僧光旭忍あり戒 |
J20_0618A08: | 如は洛西成等菴三世たりしが。後東都惠照院に移住 |
J20_0618A09: | す。當院は桂昌院の遺志により寶永二年に設立せら |
J20_0618A10: | れ。心岩檀智。心蓮。待蓮。蓮香。戒陣和上。智照 |
J20_0618A11: | 悅運和上等相次で住せしが。戒如其第七世なり。大 |
J20_0618A12: | 心は初長時院に住し後成等菴に遷り住す。其の門下 |
J20_0618A13: | 道性慧愷。慧梁大椿。性璞旭釧。白辨大愚等あり前 |
J20_0618A14: | 三人は相繼で惠照院に住し。白辨は靈門の證明によ |
J20_0618A15: | り進具し。後長時院に住せり。僧光は成等菴の住持 |
J20_0618A16: | たりし人なり。 |
J20_0618A17: | 可圓は信濃國の人。東都深川靈巖寺に兩脉相承の |
J20_0618B18: | 後ち。敬首に隨て菩薩戒を受く。次で義燈和上に隨て |
J20_0618B19: | 沙彌戒を受け。圓成寺奉律第三世と成り。其後湛慧 |
J20_0618B20: | に隨て律を學び。其滅後影前に於て自誓進具す。又 |
J20_0618B21: | 美濃國庭田圓滿寺。洛西北野西迎院。大阪龍興寺。 |
J20_0618B22: | 同深江法明寺等を再興し奉律の始祖と成れり。宇治 |
J20_0618B23: | 平等院。大和の東福寺。同吉田寺等も和上及其法孫 |
J20_0618B24: | の感化により律院と成れりと云ふ。和上の門下海音 |
J20_0618B25: | 慧梵。松仙慧風。大圓慧融。大愍慧琢あり。海音は |
J20_0618B26: | 圓成寺第四世となり。松仙は圓滿寺第二世と成り。 |
J20_0618B27: | 又美作國誕生寺奉律祖と成る。其下に闡瑞慧極。大 |
J20_0618B28: | 忍慧力あり。闡瑞は圓滿寺第三世と成り。大忍は誕 |
J20_0618B29: | 生寺第二世と成る。大圓は大阪龍興寺第二世とな |
J20_0618B30: | り。大愍は圓成寺第五世と成る。其下大法惠水は圓 |
J20_0618B31: | 成寺六世となる。 |
J20_0618B32: | 以上は靈潭に其源頭を有する淨土律院系統の梗概 |
J20_0618B33: | なるが。此流派をして盛大ならしめたるは實に關通 |
J20_0618B34: | の功與て大なり。上人自進具せずと雖も其器を見て |