浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J20_0275A01: | の中當山檀林の員一に及へる事行實篤學のしからし |
J20_0275A02: | むる所にして淨門の英傑釋林の義虎たりし事推知す |
J20_0275A03: | へし |
J20_0275A04: | 山門隆夷 |
J20_0275A05: | 二世了學上人行實縁山の中に述の代に至り東都年年繁榮し武家 |
J20_0275A06: | 窮宅により當山の地旗下の士に賜はり湯島にうつる |
J20_0275A07: | 猶學徒四方より雲集し法問論議怠る事なかりしかど |
J20_0275A08: | 再興堂宇にいとまなくして自然と好學の徒は他山に |
J20_0275A09: | 走りしなり |
J20_0275A10: | 三世天嶺和尚は民部局の類族なれは學臘未滿なれと |
J20_0275A11: | も公命により住職しけれども土木に精神を勵さるる |
J20_0275A12: | にそ御朱印をも賜り又中門をも御造營に及ひけるさ |
J20_0275A13: | れと修學いとまなかりければ學徒自然と離散するに |
J20_0275A14: | ぞ何となく檀林の規則中絶す第五世存守和尚の時又 |
J20_0275A15: | 淺草に轉地す此時大衆も减無により境内漸く四千五 |
J20_0275A16: | 百坪を賜ふ是檀林廢絶に及びければなり六世俊應上 |
J20_0275A17: | 人貞享元年開祖二世の功業の地に落しをなげき又十 |
J20_0275B18: | 八員の减少を愁ひ檀林を再興せんとす然れとも檀林 |
J20_0275B19: | 職の再興は行解双備の高德ならでは他方より德行を |
J20_0275B20: | 慕ひ來るまじければ法幢再ひ建かたしと謙遜し自ら |
J20_0275B21: | 願によりて寺を辭し武州熊谷寺に移り上件の儀を執 |
J20_0275B22: | 政寺社司並に縁山に達せらる俊應の願達其理ありと |
J20_0275B23: | 官許ここに免由により貞享三年二月三縁山の學頭鑑 |
J20_0275B24: | 了和尚を乞て住せしめけるにいくはくならすして遷 |
J20_0275B25: | 化あり俊應時至らすやと愁つつ又增上寺二臘明譽廓 |
J20_0275B26: | 瑩上人を請して住職たらしむ此時瑩公寺院狹隘にし |
J20_0275B27: | て大衆を入かたき旨官に訴へ加倍の地を乞れしかは |
J20_0275B28: | 往年の二萬坪にも復しかたく當今東都繁榮にて錐寸 |
J20_0275B29: | の地もあらされば寺院の境内諸宗ともに年年に减除 |
J20_0275B30: | の時なれば倍增いかがと評決やいかかと思ふ者をも |
J20_0275B31: | 多かりしかと瑩公の希願神佛の冥鑑にも通し官人も |
J20_0275B32: | 道理をや感し給ひけむ公命ありて元祿二年二月今の |
J20_0275B33: | 地に移され七千坪の境内と定めらる此時二千六百坪 |
J20_0275B34: | 餘を增給へり是瑩公の智行双備平常公上にも聞し召 |