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J2940 瀧山大善寺志 摂門 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J20_0145A01: 色香見すらし
J20_0145A02: 茅家窓灯 小夜ふかくいとなむわさも賤か家の窓に
J20_0145A03: しられて見ゆる燈
J20_0145A04: 武野尾花 ふみわくもまよひかちなる武藏野の尾花
J20_0145A05: か中に細き通路
J20_0145A06: 蓮池亂螢 飛螢照すも淸き蓮葉の玉のひかりを池に
J20_0145A07: うかへて
J20_0145A08: 閑庭梅柳 世のちりをはらふ柳のいと淸き色香にひ
J20_0145A09: らく庭の梅か枝
J20_0145A10: 枯林旅鳥 をくるるもはやきもともに冬枯の梢淋し
J20_0145A11: くやとるむら鳥
J20_0145A12: 田徑耕夫 物うふる賤のみまれに行來する山田のあ
J20_0145A13: ぜの道細くして
J20_0145A14: 軒前竹風 雨ふらぬよ半も窓うつ竹の葉の雫をはら
J20_0145A15: う風の佗しき
J20_0145A16: 松下禪侶 雨とみて彳む松の下かけも一よかきりの
J20_0145A17: 雲水の身は
J20_0145B18: 駒關楓葉 のる駒の關にといそく人もまつもみちの
J20_0145B19: 錦かさらぬやなき
J20_0145B20: 稻荷神祠 いのる身をあはれとたにもみそなはせ稻
J20_0145B21: 荷の神のいなにあらすは
J20_0145B22: いく千代もいなりの社神さひてめくみは
J20_0145B23: てなき色もみえけり
J20_0145B24: 園裡櫻花 なをさりの色には似すよ櫻花にほふも深
J20_0145B25: き園のさかりは
J20_0145B26: 隔隣曉鷄 おそくとくかきをへたつも曉をつくるは
J20_0145B27: 同し鳥の聲聲
J20_0145B28: 杜陰晩凉 夕すすみ秋まつ陰にたたすめは夏もよそ
J20_0145B29: なる杜の下かせ
J20_0145B30: 霜朝殘菊 暮ゆきし秋の名殘もしら菊の花にみへた
J20_0145B31: るけさの朝しも
J20_0145B32: 細溝蛙聲 忘すや春くれちかきかけまちてねをたつ
J20_0145B33: 溝の底の蛙も
J20_0145B34: 深井旋輪 くみつつもめくるうきよのうきは身をは

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