浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J20_0124A01: | 佛閣建立功德無量なり殊に淨門は末代相應の妙要諸 |
J20_0124A02: | 宗不共の玄術なり若し君郷一寺を建たまはば昔日予 |
J20_0124A03: | 飯沼に在住の弘經寺を北條氏の爲めに焚燒せられし |
J20_0124A04: | かば若新建の命あらば彼寺號を用ひ勅願所の舊業を |
J20_0124A05: | 移立すべきは貧道が所希也とありしにぞ宰相許可し |
J20_0124A06: | 佛閣落成の時山林竹木形勢無双の伽藍と成師を開山 |
J20_0124A07: | とせられしかど師謙遜の上舊地の事どもを申立飯沼 |
J20_0124A08: | の開山嘆譽良肇上人を開祖と定め自ら中興と稱せら |
J20_0124A09: | る是れより次第に遠近より學徒輻湊し門流玆に熾に |
J20_0124A10: | して常に法幢を立て盛に眞宗を弘通あり當郡もと淨 |
J20_0124A11: | 家なし天言禪日時の五宗のみなりしに今創て國主の |
J20_0124A12: | 開創として念佛の淸音を道俗に聞しむる事是全く師 |
J20_0124A13: | の鴻業にて釋中碩德のいたす所也 |
J20_0124A14: | 堂閣縱橫 |
J20_0124A15: | 本堂 九間半ニ九間高サ檐下迄一丈四尺十四世實譽 |
J20_0124A16: | 上人再建 |
J20_0124A17: | 本尊 彌陀座像四尺三寸惠心僧都作脇二菩薩共ニ |
J20_0124B18: | 一尺二寸同作 |
J20_0124B19: | 延寶の始め檀家中西良喜と云ふもの信心勇猛にて |
J20_0124B20: | 常に佛閣建立の丹誠人に勝れ十八世一譽靈圓上人 |
J20_0124B21: | と志を合せ延寶二年再び方丈を建立其時性西と云 |
J20_0124B22: | 行脚僧佛を負來一宿を良喜宅に乞良喜何處より何 |
J20_0124B23: | 所へ行と問ふ答て近江國より此本尊を奧州須賀川 |
J20_0124B24: | へ負行くなりと又此本尊の靈驗をとくを聞詳する |
J20_0124B25: | に菰苞尊容全からす敢て停止すべからされは翌日 |
J20_0124B26: | 性西奧州へ下向す其夜夢に一僧來り良喜に告我れ |
J20_0124B27: | 此地に因縁あれは重て來るべしと見頓て件の事を |
J20_0124B28: | 靈圓上人に語る圓公云此境有縁たるべし佛もし重 |
J20_0124B29: | 來あらは敬留奉るべしと奇なるかな其秋果して右 |
J20_0124B30: | の佛を性西持來り良喜に告て云我此尊を奧州へ移 |
J20_0124B31: | 已り瑞夢を感ずる事三度に及下總國結城は有縁の |
J20_0124B32: | 地なり速に彼地に往壽龜山に移すべしと故に奧州 |
J20_0124B33: | にて一宇を建立し不斷念佛を志すと雖靈夢三度の |
J20_0124B34: | 故に來り寄附すとこれによりて師檀和崇し本尊と |